ニシュオマナイ岳は、中ノ岳と神威岳の間に挟まれた無名峰の事であるが、日高に無数にある無名峰の中でも標高差が大きく、神威山荘からも正面に聳えて見える割と目立つ存在である。山頂部はなだらかでハイマツに覆われているが、周囲は深く切れ込んだルンゼに囲まれている。中でも南西面直登沢は Google Earth で見ても深い谷の中に岩盤の渓相が確認出来る気になる存在だった。
日高山脈の気になる支流シリーズ・ショシベツ川とその周辺の沢を探索しに出かけた。ショシベツ川は、地形的には良さそうなものの、奥まで林道が刻まれているのが気がかりだったが、案の定ほぼ全体が人工改変された残念な沢だった。
今回、おやぶんと沢に行くのは2年ぶり、日高の沢を遡行するのは一八二三峰南面直登沢溯行時以来実に12年ぶりだ。今回は短い日程ながらもソエマツ岳南西面直登沢、中ノ岳ノ沢と超難渓を2本という実に贅沢な、いや無謀な計画だ。まぁ、どこまで行けるか分からないが、滝や函と戯れてこよう。