- 目的
- 二岐沢三ノ沢~北戸蔦別岳遡行
- 日程
- 2007年09月18日(火) - 19日(水)
- 山域
- 北日高
いつでも行けるからと、先延ばしになっていた二岐沢三ノ沢に行って来た。核心の大滝はどうにかならないものかと思っていたが、どうにもならなかった。それ以外は難しい物は何もない沢だった。
行程
装備
- ツオロミーブーツ
- シャワークライムパック
- 自転車
2007年09月19日(水)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
04:00 | 曇 | 起床 | |
05:55 | 晴 | チロロ林道終点 | 出発 |
06:25 | 晴 | 取水ダム | |
07:25 | 三ノ沢出合 | ||
08:45 | 快晴 | 大滝の上の三股 | |
09:45 | Co1430 | ||
10:55 | 曇 | 北戸蔦別岳 | |
14:25 | チロロ林道終点 | 下山 |
昨夜は例によって沙流川キャンプ場で車中泊。いつも夜中に行って早朝に出てくるのでお金を払ったことがないが、良いのだろうか。良いよね。
今日の天候は下降気味らしいが、朝の天気は思いのほか良い。ゲートを開けてチロロ林道を進む。道は前回来た時より少し荒れている。林道終点からは自転車に乗り換える。川の水量は明らかに多く、また風は冷たく、これなら前回多少雨の中遡行した方が良かったかなと少々後悔する。
取水ダムで自転車を乗り捨て、とりあえず踏み跡を進む。適当なところで靴を履き替えて入渓する。取水ダムから三ノ沢出合までは一九六七峰の時と同様約1時間で到着。
二岐沢三ノ沢
![Co1020 奥に大滝が見える Co1020 大滝の下[image/jpeg:150kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175571.jpg)
![Co1030 水流脇の左岸を上る Co1030 二段下部[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175577.jpg)
三ノ沢は出合からしばらくは荒れた沢である。ガレと倒木が転がって汚い印象の沢だ。15分も歩くと、周囲は高い壁となって、沢は左に曲がって小滝が現れ、その先に大滝が落ちてくるのが見えた。もっとものすごい函の奥に滝があるのかと思っていたが、少し思っていたものとは違った。確かに周囲の壁は高いが、大滝の下にはすぐにたどり着けそうだ。とりあえず基部まで行ってみることにする。小滝を越えて、次の二段の滝はシャワーを浴びながら適当に直登。次の樋状の滝は左岸をトラバースする。
大滝
![Co1040 大滝の下には樋状の滝があった Co1040-1100 大滝[image/jpeg:150kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175572.jpg)
すると、沢は左に曲がって、奔流する樋状の滝となって、その上に大滝が見える。手前の樋状の滝は水量が多すぎて、とても直登出来そうではない。左岸をトラバースしていくと、直接大滝の下に出るが、大滝に近づくほどツルツルで、とてもやばそうだ。右岸は少々かぶり気味のカンテが邪魔をしている。大滝の右岸は弱そうだけど、もしもダメだった時に戻ってくるのが面倒くさそうだな。そんなわけで、今回はセオリー通りに小滝のあたりまで戻って高巻く事にする。
二段の滝の下から、尾根筋に取り付く。急傾斜の木登りである。いつものように適当なところからトラバースしたいが、壁が立っていてなかなかトラバースに移れない。どんどんと高いところまで追いやられて、高度計を見ると、取り付きから 100m ほども高く登っていた。大滝が下の方に見えてようやくトラバースに移るが、それでも滝の右岸のルンゼに出てしまった。ついでだから、このルンゼをクライムダウンして滝の基部まで見に行こうかと思ったが、やっぱり登り返すのが面倒くさいから止めた。更にこのルンゼを傾斜が緩くなるまで詰めて、滝の上の尾根筋にでる。この尾根筋を 50m ほど下って行くと、滝の真上に出た。
とりあえず滝の下をのぞきに行く。滝は思ったよりも立っていて、何とかなりそうではなかった。いずれにしても、滝の基部に立てれば、右岸のルンゼを詰めて高巻くのが一番楽そうである。
ゴルジュ?
![Co1100 大滝の上には二段の滝があった Co1100-1110 二段[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175573.jpg)
滝の上には二段ほど滝が続いていた。まずは寄りかかっていた流木を使って登る。次のは左岸バンドを登った。すると、左岸から二本の沢が合流してくる。二本目のは滝となっていて、これも面白そうだが、左の本流に向かう。
![Co1150 泳ぎたくないので右岸巻き Co1150 釜滝[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175578.jpg)
![Co1160 こんな滝は巻いていく Co1160[image/jpeg:150kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175574.jpg)
本流は小滝が続く小ゴルジュとなっていた。ここは特に問題なく中を行く。次にチョックストンの滝が出てくる。これは水量が多くて中を行く気になれないので、右岸側壁のクラックを登った。次の釜を持った滝は泳ぎたくないので、右岸を高巻いた。沢は右に曲がって、更にもう一つ左岸を高巻く。右岸から枝沢が合流して、二つ目の滝記号の所にある滝も適当に越えた。
滑滑滑からカール
![Co1180 この滝からはひたすら滑滝 Co1180 滑滝開始[image/jpeg:151kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175575.jpg)
![Co1280 登ってきた滑滝を見下ろす Co11280[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175576.jpg)
ここから沢は明るく開けた滑滝の沢となる。快適な滑滝が続く。もろに正面から太陽があたってまぶしい。とにかく、ひたすら小規模な滑滝が延々と続いている。 Co1400 付近で少しガレ様相になるまではとにかく滑滝だらけだった。
Co1470 の滝は左岸を直登してから水流に入って抜けた。すると、小さな函状巨岩帯となって、これを過ぎると一気に傾斜が緩まり、カールの様相となる。しばし小滝をいくつか越えて行き、水量の多い方へ進んで行く。地形図に忠実に、ピーク方向の沢へ向かって行くと、詰めはハイマツの藪が濃そうなので、一本戻って右の沢へ入る。
![紅葉が始まったカール 北戸蔦別カール[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175579.jpg)
空はいつの間にやら雲模様である。ふと後を振り返ると、彼方の芦別岳がくっきりと見える。距離は遠いが、輪郭がもの凄くシャープに見えている。空気が澄んでいるのだろう。最後はガレのルンゼを詰めて、ピーク西のコルに出た。
帰り道
幌尻や一九六七峰のピークは雲に覆われ始めていた。ピークで靴を履き替え二ノ沢コースを下る。道すがら適当にキノコを採取していく。ダケカンバの枯れ木にツバナラタケが多い。二ノ沢の途中では、ヌメリスギタケらしきものを発見した。でもあまりにも少量だったので採取せず。本流の道の脇ではタモギタケを見つけた。多少虫食いをしていたが採取する。自転車を回収して一気に下山した。