- 目的
- 春別山南面直登沢遡行
- 日程
- 2014年06月25日(水) - 26日(木)
- 山域
- 南日高
日高にはシュンベツと名の付く山が3つある。静内川水系シュンベツ川の源頭で、カムエクとエサオマンの中間に位置する中日高のシュンベツ岳、千呂露川の春別沢の源頭近くに位置し、最近沢登りの対象としても人気のある北日高チロロ支稜の春別岳、そして日高幌別川水系春別川の源頭で、ピリカヌプリから派生する支稜上の春別山。今回は3つの中でも特にマイナーで、ほとんど訪れる人の居ない南の春別山を訪れた。
行程
2014年06月25日(水)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
04:30 | 晴 | 起床 | |
08:10 | 林道ゲート | 出発 | |
09:15 | 二股の橋 | 自転車デポ | |
09:45 | 林道終点 | 入渓 | |
10:45 | Co470 | C1 |
入口のゲートにさしかかると、山菜狩りらしきおじさんがゲートを開けていた。「施錠はされていませんでしたか」と話しかけたのが運の尽き。どうやらこのおじさんも、登山をする人らしく、しかも異常に人なつっこい。あー、苦手なタイプだ。春別山に登るというと、僕もそのうち行ってみようと思うから、登山口まで確認について行って良いかいみたいな話になってしまった。
むげに断る理由もないので、そのまま一緒に登山口まで行く流れに。途中、入口のも含めて3つゲートがあるが、いずれも無施錠で通過できる。そのおじさんは花も見るらしく、このあたりは何とかコザクラとやらが生えてるから今度見に来なよ見たいに言われ、あーはいみたいに適当に愛想笑いをしておく。
ソガベツ川右岸沿いの林道と分岐するところで、ダイヤル式の鍵で施錠されたゲートとなるので、ここに車を置く。おじさんの話を受け流しながら準備をしていると、造材作業の人がやってきて、ゲートを開けて入っていった。おじさんが「乗せてくれるか聞いてあげようか」とか言い出すが、あーおじさんと話してなければ準備できてたんだよーと心の中で思いつつ、今日は余裕があるし、未だ準備できてないんでとお断りする。
おじさんはそのうち、もし必要なら送ったりしてあげるから連絡先教えてよみたいな話をしてきた。まあ、確かにそういうのはありがたいけれど、本当に必要なら山岳会とか入るよなーとか思って受け流そうとしていたが、おじさんの押しが強く、なんだかんだで連絡を交換するハメになってしまった。しかも悪いことにお互いたまたま同じ市内在住なので、下手したらそのうち本気で連絡を取ってくるかも知れない。ガクブル。
まあ、そんなこんなで自転車で林道を走る。一時間ちょっとで本流との分岐となる。造材の人達に挨拶をして通り過ぎる。自転車を橋の手前に残置するが、林道は地形図の通りもう少し延びている。
林道終点より入渓するが、人口改変の雰囲気はずっと奥まで続く。
途中、小さな段差で岩に何かへばりついていた。ハナカジカちゃんだ。こんなところで何してますの。手にとって軽く観察。あれ、そういえばこういうのも保護水面では禁止行為になるのかな?食べる気はないので逃がす。ちなみに、保護水面なのでどうでも良いけれど、この沢は本流と違ってまるでイワナの魚影を見なかった。
薪の豊富な河原に天張り、火をつける。時間はたっぷりあるので酒をかっくらう。間もなく日暮れという頃、またしても事件が起きた。小便をしてふと振り返ると、上流50mほど先に、川を渡る黒い影が見える。えー。天場着いてから何度も声を出したりしてたのにー。
撤収も考えたが、既に日暮れが近く、何よりも既に酔っ払いなのでそっちの方が危険を感じる。ヤツはとりあえず上流の藪の中に消えたようであるが、声を上げたり、ハンマーで岩を叩いたりして可能な限り威嚇しておく。そんなわけで、この日は眠れぬ夜を過ごす・・・と思われたが、こんな状況でも割と寝られてしまう自分が居た。
それにしても、今シーズンに入って3週連続である。一体どうなってるんだ。何かののろいだろうか。一度お祓いにでも行った方が良いかもしれない。
2014年06月26日(木)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
03:00 | 起床 | ||
04:10 | 出発 | ||
07:00 | 春別山 | ||
10:20 | 林道終点 | ||
10:40 | 二股の橋 | 自転車回収 | |
11:25 | 下山 |
天場を出ると少し函状になるが、大きな滝などは出てこない。一ヶ所、帰りのクライムダウンがめんどくさそうなところが有ったが、まあ大丈夫だろう。
沢はすぐにガレ沢となる。 Co750 二股からは雪渓となっていた。今年は雪解けが早く、南面の沢なのでないだろうと思っていたので意外だったが、さすがにまだ有るところには有るか。まあ、雪渓の下も多分ずっとガレだろう。
雪渓が切れると、多少岩盤のところも有るが、基本ガレが続く。源頭は薄い笹藪と草地が混在し、たいした藪漕ぎはなくピークに出る。
ピークは多少ダケカンバが邪魔をしているが、南日高三山が間近に聳え、すばらしい光景だ。神威岳南東面直登沢やソエマツ岳南西面直登沢の核心部が垣間見える。さすがにまだ雪渓は残っているが、やはり雪解けは早いほうだと感じる。
久しぶりのスカッ晴れで、去りがたい気持ちになるが後ろ髪を引かれつつ下降を開始する。雪渓は下りの方がやっかいだ。軽アイゼンを装着する。懸案の滝も適当にクライムダウンで下る。
林道に上がると、今日も造材の人が作業をしていた。気温はどんどん上がり、汗だくになって下山した。
雑感
直登沢は正直かなりどうでも良いレベルものであったが、春別山は南日高三山の展望台としてはすばらしい。再訪したいかと言われると微妙だけどね・・・