- 目的
- 知内川奥二股沢右股遡行
- 日程
- 2014年07月04日(金)
- 山域
- 千軒山塊
紆余曲折あって北海道最南端の山域にやってきた。このところ晴天続きだったのに、何故かこの日だけは雨。ガスガスでほとんど見えない中の高巻き修行となってしまった。
行程
2014年07月04日(金)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
03:30 | 曇 | 起床 | |
06:30 | 出発 | ||
07:20 | 霧 | Co475 | |
10:40 | 霧 | 前千軒岳 | |
13:45 | 雨 | 登山口 | 下山 |
昨日の午後はクッソ熱かったのに、今朝は霧雨が降っていやがる。朝晩は雲が多いですが日中は晴れるでしょうという天気予報を信じて大千軒岳登山口へ向かう。
霧雨の中、一応出発の準備をしてしばし天気待ち。雨粒が落ちてこなくなったようなので出発する。登山口から少し戻って奥二股林道を歩く。地形図上の道よりも若干奥まで延びている。
沢に降りると早速ブタ沢の雰囲気。二つほど小滝を越えてワンピッチで Co490 F1 に到着。山谷によると左岸を直登みたいに書いてあるが、これを直登・・・?とりあえず釜の周りをへつってみようとするが、釜は結構深そう。ライフジャケットを持ってこなかったので、ドボンしたら辛い。
とりあえず左岸の崩壊ルンゼを登って上の方から観察してみるが、これ下の方をクリアしても上の方はフリーソロではムリだろ。本当に直登してんのか?しばらく考えたあげく、そのまま少し下流側の灌木帯にとりついて高巻き開始。左岸ルンゼの最上部まで上がり尾根筋を越えて灌木帯を下って滝の上に出る。後でいろんな記録を見たが、この滝を直登しているものは見当たらなかった。
小滝を二つ越えると、濃霧の先に Co560 F2 が見えてきた。濃い霧のため、全体像がよく分からない。とりあえず右岸の壁を少し登ってみるが、上部は急なルンゼのようで良くなさそう。
ひとまず戻って、左岸の直登を試みる。一段上がってみるが、それより上部は思ったより立っていて行けそうにない。右にバンドが伸びているが、一歩目がすっぱりと落ちていて踏み出せない。これも記録を読むとここが正しいルートのようだが、ロープ無しでは思い切りがつかなかった。
クライムダウンで戻り、少し下流から左岸の尾根筋を登り高巻く。滝の上は岩壁が少し立っていたが、何とかクライムダウンで沢に降りた。
すぐに Co650 F3 が出てくる。これはがんばれば直登できそうな気がするが、やっぱりロープ無しではきつい。とは言え、高巻きルートも下の二つ以上に見いだせない。何とか左岸のをよじ登り、尾根筋を越える。滝の上は急な草付きで下れない。
尾根筋を下れるところまで下り、ダケカンバを始点に 15m いっぱいいっぱいでラッペルして沢に降りた。3つの高巻きで一番悪かった。
すぐに続く滝は滑滝で簡単に通過する。その先は雪渓に埋められていた。何とか雪渓によじ登り、上を行く。雪渓の終了点は滝になっていたが上から通過する。
後は2~3小滝が出てくるのみで、うまく読図してたいした藪漕ぎ無くほぼピークに直接出た。
晴れる予報は何処吹く風。っていうか、風が強くて寒い。お茶を飲んで下降を開始。
下りは北面沢を使う。上部は急斜面。何とかクライムダウンで下りていくが、 Co750 あたりで下りられない滝が出てきた。左岸の尾根にとりつき、しばらく尾根に沿って下ると、途中に大きな滝が見えた。
Co650 付近でもふたたび左岸尾根を使って高巻く。後は河原をだらだらと下り、登山道に合流した。
登山道は20年以上前に一度歩いているが、もはや記憶の彼方。淡々とした林道歩きのようなものだろうと思っていたら、案外アップダウンがあってかったるい。アップダウンのあるところは沢の中を歩いた方が楽だったかも知れない。
結局、この日は一日霧と雨。一体日中晴れるとは何だったのか。
雑感
奥二股沢右股は、3回の悪い高巻き以外は何もなく、正直楽しい沢とは言いがたい。高巻き修行をするつもり以外にはお勧めできない。北面沢は霧が濃くて、大きく高巻いたこともあって細かい記録を取っていないので詳細は分からないが、奥二股沢同様高巻き主体の沢ではないかと思われる。どちらの沢ももう一度行くかと問われれば、多分行かないだろう。