- 目的
- オムシャヌプリ東峰東面直登沢・野塚岳北東面直登沢遡行
- 日程
- 2008年07月09日(水) - 10日(木)
- 山域
- 南日高
静内川水系の上アブカサンベ沢周辺の探検に出かけたが、春別川の林道ゲートで立ち入り禁止の看板にびびって断念した。ゲートの鍵は開いており、中にはいることは出来たが、気の弱い私はとりあえず出直して、今日の所は野塚峠周辺へと転進することにした。今回は珍しくどれも利用したことのある沢ばかりだ。
行程
2008年7月9日(水)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
08:05 | 晴 | 出発 | |
10:25 | 野塚岳 | ||
12:10 | 野塚岳南東面沢出合 | ||
14:00 | オムシャヌプリ東峰東面直登沢出合 | C1 |
翠明橋公園から脇の作業道に下りて、翠明橋の橋脚の横に駐車して出発した。
野塚岳南西面直登沢
例年ならまだ雪渓が残る時期であるが、今年はいっさい、雪のかけらすら存在しない。Co730 から滑滝が出始め、快適に直登していく。 Co780 三股の滝は左岸の水際を直登した。近頃はしょうもないブタ沢巡りが多かったので、とても楽しい。何度か来ているこの沢だが、割と久しぶりなので案外新鮮な気持ちで遡行できる。
Co920 二股はいつものようにピークに向かう右股を進み、岩盤状の沢を詰めていく。最後の詰めは頭上に見える大きな岩の右手に進むと、源頭は木が刈り払われて立派な道になっていた。以前からこんなに歩きやすい道だっただろうか・・・。
ピークから見える豊似川左股は、いつもは遅くまで雪渓が残っているが、今年は既にほとんど無くなっていた。やはり今年は雪解けが早いようだ。
野塚岳南東面沢
南東面沢を下って野塚川へ向かう。コルまでは立派な道になっている。藪を漕いで沢に下る。やはり雪渓は見あたらない。上部のガレを過ぎて、滝をクライムダウンで下っていく。天気がよいせいもあってかなかなか楽しい。 Co730 の滝の下降には少々手こずった。 Co700 の滝は左岸バンドのクラック沿いをクライムダウンした。 Co690 のチョックストンはシャワーを浴びながらのクライムダウンとなった。 Co670 の滝は右岸をクライムダウンした。
Co620 の樋状を下るとすぐに魚影が出てきた。 Co570 二股でカワゲラを捕獲し、釣りをしながらオムシャヌプリ東峰東面直登沢出合まで下ることにした。軽く水面に誘いを入れて、針を水中に落とすと、二秒であたりが来てあっさりと釣り上げた。エゾイワナは本当にアホな魚だ。7尾ほど釣り上げ、3尾キープして天場へ向かった。
東面直登沢出合付近には余りよい天場がない。出合周辺でしばらく快適な所を探して右往左往したが、結局雨天時には少々不安な場所で幕営することとなった。焚き火は快調に燃える。イワナはいつものように塩焼きにして食す。今日は暖かい。
2008年7月10日(木)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
04:00 | 晴 | 起床 | |
05:05 | 出発 | ||
08:00 | オムシャヌプリ東峰 | ||
10:45 | 天場 | 撤収 | |
14:45 | 野塚岳 | ||
16:55 | 下山 |
焚き火の残り火で火をおこし、アタック装備で出発した。
オムシャヌプリ東峰東面直登沢
Co550 まではブタ沢である。ここから沢底は岩盤となって、滑滝小滝を快調に直登して行く。 Co620 で右に曲がり、連瀑を楽しく直登していく。 Co680 から三段の滝は左岸を直登した。 Co720 からの連瀑は右岸右岸、チョックを左岸、右岸を直登した。短くて濃密な核心を通過し Co810 二股を右に進むとやっぱり何もない沢となった。 Co1000 を越えると水は涸れてしまった。 Co1200 の不明瞭な二股を左に進むと、薄い沢筋の先で藪に突入してしまった。右を詰めて稜線を長めに歩いても大差ないのかも知れない。
東峰のテーブル岩の上でしばし休憩。天気は良く周辺の山がよく見える。十勝岳北面直登沢にはさすがに少し雪渓が残っているようだ。
オムシャヌプリ北面直登沢
中間コルから北面直登沢に下る。ダケカンバの薄い林を少し下り、左手のロックガーデンに出た。ロックガーデンをサクサクと下り、末端から本流に降りた。ぼちぼち滑など出てくる。大きな滑滝は今回はクライムダウンした。樋状の滝は右岸のルンゼを使って下りた。 Co900 付近の滝は左岸を高巻いた。
クライムダウンを繰り返し下っていく。 Co740 のチョックストンは右岸に残置ボルトとシュリンゲがあったので、使わせてもらい、つかんで下りた。 Co710 の滝は右岸から高巻いた。 Co680 の滝も右岸を高巻いた。 Co650 の樋状はクライムダウンした。
ようやく天場に戻ると、出発から六時間近くがたっていた。前回より1時間近くも余計にかかったのは、体力の衰えのせいだろうか?
野塚岳北東面直登沢
天場を撤収して野塚岳北東面直登沢に向かう。 Co411 二股から直登沢出合まではブタ沢だ。 Co510 直登沢出合からはガレが埋めている。 Co550 から滝が出始め、滑滝が続く。
Co670 で、前回雪渓に埋められていた場所は雪渓が無く、滝となっていた。これを直登すると、函状となって突き当たりに滝が出てきた。これは右岸を直登した。その先には更にチョックストンの滝が続いていた。これはハングしていて取り付けない。左岸の壁を攀じってトラバースして越えた。ちょっぴり難しかった。
この先はガレが埋めていた。さすがに北面だけあって、わずかに雪渓が残っていた。下をくぐって通過した。 Co850 二股は余裕があれば正面の沢を詰めてみようと思っていたが、時間がないので左へ進む。適当に滝を直登していき、詰めは枯死した笹藪である。この枯死は前回より広がっているような気がする。つかむ物がないので、足が疲れるが難なくピークへ出た。
ピークは少し風がある。天気は下り坂にあるようだ。
野塚岳南西面直登沢
帰りは最近はやっているらしい、主稜線から南西の尾根を下ってみようかと思ったが、やっぱりいつも通り沢を下る。上部の小滝群は逆層気味で手こずる。この沢の下りはこんなに面倒だったかな。やっぱり少し能力が下がっているのかな。三股の滝は右岸を高巻いた。その後は問題なくぱっぱと下って道に出た。