- 目的
- コイカクシュサツナイ岳北東面右股直登沢遡行
- 日程
- 2008年08月22日(金) - 24日(日)
- 山域
- 中日高
中ノ岳ノ沢の後、脱力状態になって次の沢へ向かう意欲がなかなかわいてこないが、早めに気持ちを切り替えて無理矢理にでも沢に行かないとこのまま沢の季節が終わってしまうような気がする。本当は今シーズン中にキムクシュベツ川やシュンベツ岳西面直登沢などを片づけてしまいたかったが、これらのゴルジュを一人で突破する精神力は今の私にはない。今回はアプローチが容易なコイカクシュサツナイ川を遡行し、コイカクシュサツナイ岳に登り、ここ数年の課題だったヤオロマップ右沢を下降した。ヤオロマップ右沢はルートルオマップ川ほどではないが泳ぐゴルジュの沢で、一人で下降するには十分に過酷な沢だった。
行程
- 2008-08-22
- コイカクシュサツナイ川~上二股 C1
- 2008-08-23
- C1~コイカクシュサツナイ岳北東面右股直登沢~コイカクシュサツナイ岳~コイカクシュサツナイ岳南東面直登沢~ヤオロマップ右沢~ヤオロマップ川上二股 C2
- 2008-08-24
- C2~札内川二ノ沢乗越~札内ヒュッテ 下山
装備
- アクアファン
- シャワークライムパック
- クリマプレンパドリングタイツ
2008年08月22日(金)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
15:05 | 出発 | ||
16:10 | 上二股 | C1 |
いつものように天馬街道からコスモール大樹を経由してコイカクシュサツナイ川に向かった。出合の駐車スペースには2台の車が停まっていた。出発の準備をしていて、途中で酒を買い忘れたことに気づく。これはちょっとショックだ。
コイカクらしく水量は少ない。函は中を通過した。1つ目の函は毎年埋まり方が変化しており、今回は出口部分が少しえぐれて腰まで水に浸かった。2つ目の函はいつも通り問題なく中をへつって通過した。
1時間ちょっとの行動で上二股に到着した。天場には誰もいないが、沢靴がいくつも木にぶら下がっていた。利用者の多い天場のため、薪はあまり豊富ではないが、周辺から集めて焚き火をたく。残された焚き火跡には、空き缶やアルミ箔、解けて固まったプラスティックなどがあった。今一度声を大にして言いたい、焚き火でアルミ缶もアルミ箔もビニールも燃え尽きることはない!そこの登山者よ、焚き火でゴミを燃やすことは止めなさい。
天場からは明日遡行予定の北東面右股直登沢の悪そうな滝が見える。ここから見る限りは、とても登れそうにはなく、弱気になって逃げ出したい気持ちになる。こんな時は酒を飲んで心を落ち着かせたいが、今回はそれすら出来ない。
2008年08月23日(土)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
04:00 | 起床 | ||
05:30 | 曇 | 出発 | |
06:45 | 晴 | Co820 | |
08:45 | 曇 | Co1400 | |
09:50 | 霧 | コイカクシュサツナイ岳 | |
11:20 | 曇 | Co1230 | |
12:45 | Co840 二股 | ||
15:00 | Co600 天場 | C2 |
コイカクシュサツナイ岳北東面右股直登沢
![Co680 出合の滝は問題なく通過 Co680 出合の滝[image/jpeg:303kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176056.jpg)
昨日よりは気持ちが落ち着いた。覚悟を決めて出発する。右股直登沢は二段の滝となって合流している。さほど難しくはなく、適当に直登して通過した(Co680-690)。と、朝のお勤めはちゃんとしてきたのに、お腹が痛くなったのでここで小休止。気を取り直して滑を進むと、ガレと流木の転がる河原に出た。右岸を少し開削して整地すれば快適に天張れそうである。
![Co730 ガレの先に滝が出てくる Co730[image/jpeg:298kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176057.jpg)
![Co750 樋状の滝が続く Co750[image/jpeg:293kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176058.jpg)
![Co770 ハングした大滝 Co770 大滝[image/jpeg:298kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176059.jpg)
沢は右に曲がって深い函の中にしばらくガレが続いている。函の奥には滝がかかっており、ここからゴルジュとなる。滝は長い釜を持っており、濡れるのはいやなので右岸をへつって通過した(Co730)。続く滝は左岸をへつって通過した(Co735)。小滝を通過して次の滝は左岸水際を直登した(Co750)。続く滝は釜をへつって右岸を直登した。滑滝をひとつ通過すると、函の突き当たりに大きな滝がハングして落ちてくるのが見える。
水量は多くないが、ここまで見事にハングしている滝はあまり見たことがない。周辺の壁もかぶり気味で立ち上がっており、さすがに取り付くことは出来ない。上部植生バンドを目指して、右岸側壁を攀じろうとしたが、垂直の壁にズルズルの泥つき、浮き石たっぷりで悪い。いったん下って、少し沢を戻って手前の滑滝上右岸カンテからよじ登ってようやく植生バンドに上がった。ハングした岩の下のバンドをトラバースし、更に草付きのバンドを慎重にトラバースして滝の上に出た(Co770-800)。
![Co810 滝が続く Co810[image/jpeg:323kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176060.jpg)
clip:(152176061,"Co815 左岸をへつっていく")][clip:(152176062,"Co820 奥に長い滝が落ちているのが見える")
![Co865 ずっと岩の溝 Co865 樋滝[image/jpeg:308kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176063.jpg)
この大滝の上は岩盤を削ったツルツルの滝の連続となっている。続く滑滝をペタペタと通過し、次の滝は右岸側壁を直登、下部がハングした滝は左岸をへつって直登した(Co800-815)。先の方にもの凄そうな滝が落ちてきているのが見える。おそらく昨日天場から見えた滝だろう。 1305 天場に突き上げるルンゼが左岸から合流する。
ずっと滝が続く、というか、連続した岩盤が削られた岩溝の中を突き進む。それほど難しい物はない。ツルツルに磨かれた樋状を左岸テラスから通過すると、左岸からこれも岩盤をくり抜いたルンゼが合流する(Co820-870)。
![Co880 雪渓の残骸が沢を埋めている Co880 雪渓[image/jpeg:302kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176064.jpg)
![Co900 この右岸を一気に直登する Co900-930[image/jpeg:301kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176065.jpg)
![Co950 大きな滑滝がどんどん続く Co950[image/jpeg:287kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176066.jpg)
![Co1020 左岸を直登 Co1020[image/jpeg:284kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176067.jpg)
雪渓の残骸を通過すると、滝の規模は大きくなって突き上げ、いよいよ核心部かと思われた。手始めに右岸を直登、更に右岸を直登する。スラブ上だが、順層でホールドは豊富、岩もきれいでフリクションが良く利き、思ったより簡単快適に直登していく(Co890-930)。
大きな滝はまだまだ続くが、思ったよりも傾斜がある滑滝状で、どんどん直登して高度を上げる。 Co1000 の滝は右岸を直登したが、最後はちょっと難しかった。このエリア最後の滝は左岸を直登したが、上部がツルツルで、左岸植生へちょっと逃げてトラバースして滝の上に出た(Co1020-1040)。
![Co1050 滝はまだまだ続く Co1050 連瀑[image/jpeg:332kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176068.jpg)
![Co1120 函の先に滝が見える Co1120[image/jpeg:332kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176069.jpg)
![Co1140 樋滝の先に雪渓が見える Co1140 樋滝[image/jpeg:325kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176070.jpg)
沢は高い壁に囲まれ、滝はなおも続いているが、やや小振りとなる。地形図上では深い函記号に囲まれ、下方からはまったく様子がまったくわからなく、逆に何かあるかと心配したが、直登したりテラスを通過した(Co1050-1120)。
沢は岩溝状となって更に深い函となる。再び核心の雰囲気である。小滝を通過し、左に曲がると、釜を持った樋状の滝が出てくる。泳ぎたくないので右岸テラスをトラバースして通過した(Co1140)。その先には深く大きな函に大量の雪渓が残っていた。
![Co1180 大きな雪渓が残っていた Co1180 雪渓[image/jpeg:327kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176071.jpg)
![Co1200 雪渓の先は絶壁に囲まれている Co1200[image/jpeg:292kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176072.jpg)
![カク沢は 100m からの断崖となっている カク沢[image/jpeg:357kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176073.jpg)
左岸を攀じって雪渓の上に上がった。かなり分厚く大きく残っている。この時期にこれだけ残っているとなると、10月になっても消えるとは考えられない。雪渓はカク沢が合流する所まで続いていた。
カク沢は落差 100m ほどの断崖となって合流している。本流は巨大な岩盤上を二手に分かれて、右岸側はルンゼ状に、左岸側はフェイス状を流れ雪渓の下に吸い込まれていた。雪渓から左岸側壁に飛び移ったかと思ったが、そこは右岸の流れと左岸の流れの中間のカンテであった。左岸のルンゼ状をシャワークライムで登り切った(Co1200-1280)。
![Co1310 コイ沢が手頃な滝となって突き上げている Co1310[image/jpeg:359kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176074.jpg)
![Co1400 ルンゼ状が続く Co1400[image/jpeg:357kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176075.jpg)
岩盤は更に続く、長い滑滝を通過すると、正面がルンゼ状になって突き上げ、コイ沢が右岸から手頃な滝となって落ちてくる(Co1310)。ここまで来ると谷も浅くなり、滝の規模も小さく核心は抜けたという雰囲気だ。足下には夏道から転がってきたと思われるゴミもいくつか落ちていた。
連続する小滝をどんどん通過し、右岸から合流するルンゼをやり過ごし、ルンゼ状の滝を通過すると、最後の分岐はやや大きめの岩盤となって落ちてくる。左岸のルンゼからトラバースして通過した。水の涸れた沢筋を詰めて、やがて藪の中に突入する。20分ほどわずかな藪を漕ぐと、夏尾根頂のやや南側に出た。
稜線
![一八三九峰が雲間に浮かぶ 一八三九峰[image/jpeg:84kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176076.jpg)
夏尾根頂には青いテントがあった。稜線はガスに囲まれて周囲の展望はない。
本峰では、ハイマツが新たに苅られていた。おそらく他の天場が埋まっていてやむを得ず開削したのだろうが、他に方法がなかったのだろうか。こうやって登山者が増えるたびにハイマツが苅られていけば、日高の山はいつかハゲ山になるのではないだろうか。
雲間に一八三九峰が浮かび上がった。
ヤオロマップ右沢
![Co1310 左岸を高巻いた Co1310[image/jpeg:352kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176077.jpg)
稜線を南に少し下り、 Co1600 位からヤオロマップ右沢に下る。藪は意外と長く、 Co1450 付近でようやく明瞭な沢筋に出た。ルンゼ状の谷を下っていくと、ハングしたチムニー状の滝に出た。ラッペルしようにもいい植生が無く、はてどうしようかと一瞬途方に暮れるが、右岸によじ登り、植生を伝っていくとラッペルなしで下に下りられた(Co1310)。
沢は深い函状となって急激に落ち、先が見えないので緊張するが、近づくとガレに埋められており、問題になる物はなかった。 Co1250 付近で沢が開けて、下方に広いガレの沢が見えてきた。
![Co1250 こんななんて事無い滝で滑った Co1250[image/jpeg:318kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176078.jpg)
![Co1120 直登沢が左岸から落ちてくる コイカクシュサツナイ岳南東面直登沢直登沢出合[image/jpeg:315kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176079.jpg)
ガレまでの最後のなんて事のない滝のスラブ状のテラスを遠くの方を見ながら歩いていたら足がずるりと滑った。やべっ!と思った時は既に遅かった。体は止まらずそのまま滝の下にジャンプ、勢い余って前のめりに一回転して受け身を取ってようやく止まった。距離にして 5m ほどだが、左手の平を強打、流血となった。気のゆるみは怪我の元。大きな怪我はないが、テンション下げ下げ。気が重いが先に進むしかない。
![Co965 ゴルジュとなる Co965[image/jpeg:287kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176080.jpg)
沢は深い函状であるが、ガレが埋めている。左岸からは直登沢などのルンゼがいずれも滝となって合流してくる。Co1070 を過ぎると、大きなチョックストンが出てきて左岸から高巻いた。ここから沢は一気にゴルジュとなる。 Co965 から釜を持った連瀑となっている。左岸から高巻くと、先行者の明瞭な踏み跡があった(Co965-940)。
![なんだこのゴミは 謎のゴミ[image/jpeg:227kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176081.jpg)
これはどうでもいいネタであるが、途中で変なゴミを見つけた。はじめは稜線で使ったデポ旗などが転がってきたものかと思ったが、それは中国語のみが書かれたドラえもんの風船であった。誰かがシャレで稜線で使ったのかも知れないが、大陸から飛んできたのかも知れない。
![Co880 ゴルジュが続く Co880[image/jpeg:309kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176082.jpg)
ゴルジュの中の面倒な所はいずれも左岸に踏み跡があった。曲がりくねるゴルジュを通過し、ヤオロの窓の沢との二股に出た。二股には丹念に整地された立派な幕営跡があった。
ここから先は泳ぐ覚悟を決めて、ライフジャケットを着用して出発する。とはいえ、へつれる所は極力へつっていく。気温は低く、天気もさほど良くないので積極的に飛び込んでいくような雰囲気ではない。
![Co805 泳ぐ Co805[image/jpeg:282kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176083.jpg)
![Co795 泳ぐ Co795[image/jpeg:293kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176084.jpg)
![Co790 雰囲気は!!! Co790 函滝[image/jpeg:249kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176085.jpg)
ゴルジュはだんだん深くなっていき、上の方には巻いた様な跡も見えるが、泳いだ方が早そうな所は覚悟を決めてついに飛び込んでいく。寒い。もうちょっと太陽パワーがほしい所だ。部分的には!!!にも匹敵するような雰囲気もあって、この先ずっとこんな感じなのかと、だんだん怖くなってくる。一番悪そうな雰囲気の釜滝には左岸に残置シュリンゲがかかっていた。
何度か釜に浸かって、寒さと披露でいい加減、遡行図を取るのも嫌になってしまった。上部 1/3 から下流は記録を取らずにどんどん下ることにした。しかし、そこから下はさほどの悪さもなくなり、泳ぎもなくなった。 Co630 付近には良さそうな天場もあった。
上二股付近は長いプールが続くが、左岸のテラスを通って難なく二股に出た。予定通り Co600 の天場で幕営した。薪を集めて火をたく。相変わらず気持ちのいい天場だが、曇り空で気温も低く、酒もないのが残念でならない。空模様が怪しいので、もったいないけどツェルトに潜り込む。
2008年08月24日(日)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
05:00 | 雨 | 起床 | |
06:00 | 出発 | ||
08:40 | コル | ||
11:00 | 道路 | ||
11:50 | コイカクシュサツナイ岳出合 | 下山 |
案の定、夜中に断続的に雨が降り出した。もう一日早く出ていればもっと快適に山行を終えることが出来ただろうが、どうも今年は天気と気持ちと諸事情のタイミングが合わない。停滞が有れば停滞してしまいたいような気分だが、今回は停滞も持ってこなかったし、薪も残り少ないので渋々出発する。
歴舟川乗越沢
出発の頃にやんでいた雨も、断続的に降り続ける。乗越の沢は相変わらずデブリに埋められて汚い。はじめの滝は左岸草付きバンドをへつって登った。次の滝はヌルヌルが激しく、悪い。以前に下った時よりもヌルヌル度が増しているような気がする。普通なら、難なくフリクションを利かせて登れるであろうこの滝であるが、全然登れない。左岸にぶら下がっていた流木をよじ登って無理矢理越えた。三つ目の滝も良くない。滑の部分を避けて、誤魔化しながら登った。
いずれも滝としてはそれほど難しいものではないが、何しろヌルヌルが酷くて困難な遡行であった。高巻くとしたら、左岸を大きく巻いてラッペルで降りなくてはならないだろうが、これだけ苦労して直登するよりも高巻いた方がいいかも知れない。
雨が強くなる中、いくつかの岩盤状を過ぎて、ガレガレの崩壊地に突入する。ガラガラと崩れて歩きにくい。出来るだけ藪を避けて、ガレを行ける所まで行ったが、尾根への取り付きがもの凄い急斜面で失敗だった。あきらめて早めに藪を漕ぐか、バイルを使ってダブルアックスで登った方が良さそうだ。
崩壊地沿いに笹藪を漕いでいく。大崩壊地の上部に出て、少し右寄りに行くと岩場とそれに沿うシカ道があったので利用させてもらい、コルへ出た。
札内川二ノ沢
札内川二ノ沢への下りの斜面はシカ道が縦横に走っている。これを利用して下っていくが、沢筋はいっこうに現れない。シカの蹄で耕された地面はズルズルと滑り、時々尻餅をついてキレそうになる。 Co850 付近でようやく隣の沢筋に出た。あとはサクッと道に出るかと思ったが、前回登った時には何ともないと思った滝が、やはりヌルヌルが付いていて非常に苦労してクライムダウンした。この乗越を利用するなら、タワシを持って歩いた方がいいかも知れない。
んで
暗いトンネルをてくてくと歩き、コイカク出合に到着した。出発時に残置されていた車のうち一台はまだ残っていた。この人はヤオロベースで一八三九にアタックしたのだろうか。ヤオロからの下山なら、あと三時間後くらいの下山だろうか。
札内ヒュッテでノートを読んでいく。ここ数日、カムエク周辺で遭難騒ぎがあったようだ。山行の記録は、帯広労山の O さんのヤオロマップ右沢~コイカクシュサツナイ岳南面直登沢(下降)~一八三九峰北面直登沢の単独行というのが目を引いた。ヤオロマップ右沢に残された踏み跡はこの人物だろうか。でも、もっと大人数のように感じたが。それにしても、先日のトヨニ岳北面直登沢の下降といい、帯広労山の人たちはピンを打ちまくっての下降を苦としないのだろうか。