![下ホロカメットク山 下ホロカメットク山[image/jpeg:70kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152174787.jpg)
![十勝岳 十勝岳[image/jpeg:119kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152174788.jpg)
来週末に現役が秋山行で石狩岳に登るので、私は富良野岳から1週間かけて愛別岳方面を往復し、石狩で合流する計画を立てた。かんが珍しく週末が空いているので、富良野岳だけを一緒に行くことにした。
A | B | |
---|---|---|
C.L | いぐ | こばP |
S.L | ふ~ちゃん | しみず |
M | ごとー | よねP |
M | おやぶん | とーの |
M | のぶ | だっしゅ |
時刻 | 場所 | 行動 |
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室蘭 | 出発 | |
上川 | C0 |
2つのミラと、電車に分乗して上川駅をめざす。小さなボディーに人と荷物がすし詰め状態はキツい。当時はまだ携帯電話など普及していない時代、無線機を使い、2台で交信する。例によって上川駅の横にテントを張る。
時刻 | 場所 | 行動 |
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09:15 | ロープウェイ終点 | |
09:55 | リフト終点 | 出発 |
11:00 | 黒岳 | |
11:50 | 黒岳石室 | |
13:25 | 北海岳 | |
15:10 | 白雲岳 | |
16:30 | 白雲小屋 | C1 |
こんなに早起きをする必要はなかったが、なにせ、田舎とはいえ、駅前なので、ちらほらと人の気配などもしはじめたので、いつまでも公共の場所でテントの中にいるわけにも行かない。天気もいいのでバスが来るまで外でうだうだと過ごすことにしよう。大雪山系が美しくそびえている。
層雲峡からは軟弱にも、ロープウェイとリフトを利用する。ロープウェイ終点ではシマリスと戯れたりして、完璧観光気分だ。ま、いっか。
程なく、雪渓が現われ、ぬるい雪面を交代でキックを刻んでいく。我々の刻んだキックを利用して、スキーヤーやら、当時はまだ珍しかったボーダーやらが追い抜いていく。すいませんとか、一言あれよ(▼▼メ)。
今年も好天に恵まれ、大雪の大展望に見とれながら白雲を目指す。白雲の外輪に着くと、そこには年に1週間見られるかどうかの、幻の湖があった。当時は、それほど幸運なこととは思わずに、「ああ、水がたまってら」ぐらいの、罰当たりな感想を漏らす。ここまで、あんまりのんびり歩いてきたもんだから、ピークで時間切れとなり、天気図の時間となってしまう。皆が白雲小屋を目指す中、私とリーダーだけ取り残され、幻の湖のほとりで天気図をとらされる羽目になる。
天気図の仕上げはほどほどに、大急ぎで既に誰も居なくなった白雲の斜面をグリセードで滑り降りる。初の白雲小屋で快適な一晩を過ごす。
時刻 | 場所 | 行動 |
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04:30 | 出発 | |
07:05 | 忠別岳 | |
10:00 | 五色岳 | |
15:20 | 北沼 | 装備デポ |
16:00 | トムラウシ山 | |
16:30 | 北沼 | C2 |
朝からちんたらやってるBパーティをほっとき、先に出発する。だって、今日は長いんだもん。どこまでも見渡せる快晴の高根ヶ原を揚々と歩く。この世の苦しみなど何もないかのごとく、静かな世界が広がる。ああ、自分はなんて幸せなんだろう。少々、もったいないくらいにサクサクとすすみ、忠別岳。
あまりの気持ちよさに、ここを去りがたいので、とりあえず後発パーティがおいくつまでは、昼寝と紅茶でうだうだと過ごすことにする。お願いだから、のんびり来てね。とは言っても、今日はトムラウシ登頂が目標。ここまで来ても、その目標はあまりに遠くに見える。Bパーティが追いついても、まだまだ居たい気持ちを振り切り、楽しみは先にあることを期待して出発する。それにしても、こっちのメンバーはごとーさん、おやぶん、わたし。メンバーの性格が、行動に反映されるんだなぁ。
五色岳のハイマツのトンネルを抜け、高根ヶ原の気持ちよさには及ばずも、美しい五色ヶ原を通過。トムラ・ヒサゴ分岐のコルで休憩していると、岩場からナキウサギが出現する。みな、珍客(いや、こっちが客か)の出現に歓声を上げ、近づいて写真を撮ったり、餌をやろうと試みたりと、大騒ぎ。思わず大休止となる。
北沼で荷物を残置し、大急ぎでトムラをアタック。Bパーティが追いつくまで最高の大展望を堪能する。明日は下山するだけなので、天気図をとることもなく、のんびりとすごす。
時刻 | 場所 | 行動 |
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03:45 | 出発 | |
04:50 | 天沼 | |
05:50 | 化雲岳 | |
08:30 | Co1330 | |
12:00 | 滝見台 | |
12:50 | 天人峡温泉 | 下山 |
2時起きで雉撃ちに出かける。東向きの斜面で、事を済ませながらご来光を拝む。パンパン。
あまりにも気持ちの良い季候が続いている。今日も快晴。化雲の岩にへばりついたりしながらのんびりと進む。しかし、化雲から先は例年通り雪渓でルートがとぎれとぎれ、あそこだ、ここだと、10m単位で侃々諤々と足を進める。結果的には、わたしの読図が正しかったわけだが。
皆ここから去りがたく、台地の最後で2時間ほど昼寝をかますことにする。紅茶を沸かしたり、雪合戦をしたりと、みな思い思いの時間を過ごす。
しっかりと体力を回復させた後、一気に下山ダッシュモードにはいる。滝見台からはノンストップで天人峡を目指す。当然のように、33曲りを数えるヤツ、猛然と走る続けるバカ、何度来ても、ここでやることは皆一緒だ(爆)。
結局誰が優勝したかは定かではないが、はらだっしゅのかかとが靴擦れでボロボロになって泣きそうだったことだけは覚えている。
夜明け前に東大雪荘前の駐車場を出て、短縮登山口の分岐を右に進んで神威橋を越えて林道終点へ向かう。 P987 付近に雨量計があってそこまでの林道は整備されている。道は続いているが、封鎖ゲートが置かれているのでそこに自転車を残置する。
引き返し、神威橋の脇に車を駐める。
入渓してしばらくは何も無い河原。 Co820 で岩棚を削った樋状の流れが続く。いくつか釜を持った小滝も有るが特段難しい事はない。
Co840 にはステミングで越える小さな樋滝があるけど、濡れるのをいとわなければどってことはないだろう。
時々岩盤も現れるが、再びしばらく単調な河原歩き。
Co1000 で急に両岸が立ち上がって V 字のゴルジュになって樋状の廊下が続く。雰囲気としては飛生川の岸を更に高くした感じ。テラス、植生の類いはなく高巻きは無理でへつりと泳ぎで行くしかなく、水没不可避。
思い切って泳いでしまえばそんなに難しい瀞ではないが、何せ水温がクッソ低いのでちょっと濡れただけで一気に冷える。
少し行くとつるりとした5m位の滝にぶち当たる。下段は右岸を直登する。上段は更にツルツルの樋状と滑になっている。水流に突っ込んでフリクションで通過するが、水量が多かったらけっこう厳しいかも知れない。
さらに続く廊下を少し行くと再び滝が立ち塞がる。左岸をフリクションを効かせて直登する。ホールド、スタンス共に乏しいのでフリクションクライミングになれていないと厳しいと感じるかも知れない。室蘭岳裏沢で育ったおいらにとってはナンモな感じ。
これにてゴルジュは終了。雰囲気としては飛生川に似ているが、30分足らずで通過出来るのでスケール的には飛生川や電気の沢には到底及ばない。
Co1060 二股を左に行くとすぐに20m二段の滝。左岸のカンテを登るが、崩壊気味なのでちょっと恐い。
Co1150 付近の滝は登れそうだけどヌメヌメコケコケなので左岸ルンゼから巻く。
Co1190 で急に水量が減ってきて、周囲の壁のあちこちから水が染み出して、突き当たりに澄んだ釜を持った涸滝が出てくる。右岸からへつって階段状の滝を登ると完全に伏流した河原になる。
しばらく行くと虎ロープが張られた新道コースにぶつかる。コマドリ沢を進み、前トム平を越え、トムラウシ公園までは新道を進む。途中何人かのハイカーとすれ違う。トムラウシ公園周辺は僅かに紅葉が始まっていた。
ここから道を外れ P1743 岩塔の脇を通ってパンケトムラウシ川へと向かう。源頭までシカ道があって藪漕ぎ不要。
源頭のガレ場を過ぎると巨岩の転がる庭園風渓流がしばらく続く。一旦水が涸れ、 Co1430 で岩壁に囲まれた滝が出てくる。右岸から巻いて滝の下の雪渓の上に降りる。
ここからずっと水は流れていないものの、函状の地形の中に涸滝が断続し、釜にだけはしっかりと水があるという連続。大概はクライムダウン出来るが、時々巻く。
この滝の連続の処理が難しいというわけでは無いのだが意外と時間がかかる。
Co1050 の滝記号の滝、白蝶の滝の上部は右岸から巻き始めたが、どうやらこれは失敗だったらしい。岸が立っていてなかなか降りられず、下部滝の上に無理矢理ずり降りた。上部滝を見に行くと、壁の下部から2条の湧水が出ていた。
下部の滝(白蝶の滝)は左岸から小さく巻く。この滝は直登も出来るらしいが、かなり苔が分厚くついているようなので急なスリップには注意。
Co960 でミニクヮウンナイとなり、最後の滑滝はケツでズリズリ滑りながら下降。ほどなく林道に出た。
林道は所々崩れていて、ブッシュが茂っていて自転車を残置した地点からは車では通行不能だ。自転車はほとんど登り返す事もなく、快適に下り降りて車の残置支点に到着した。
カムイサンケナイ川は、確かに核心部には飛生川や電気の沢的面白さがあるが、その区間はごく短く、前後の単調部が長いのでやや物足りなさを感じる。パンケトムラウシ川は始めの滑と白蝶の滝で完結しており、あとの涸滝群の処理はかったるいと感じざるを得ないだろう。景観は良いが、沢登りとしての面白さはやや微妙な線。
トムラウシ山はもう何度も登っているけど、トムラウシ温泉側からはまだだった。取付きルートは登山道沿いを行く。山谷に書いてあるショートカットルートの利点が正直イマイチ分からない。標高1300mからはカムイサンケナイの右岸をひたすらトラバースして行く。一見雪崩が恐そうだが斜度のセオリーから言えばその心配は無いような気がする。対岸は斜度的には少しリスクが上がるが、こちらはクラスト気味。変にこの谷間の雪崩を警戒して稜線を行って雪庇下をトラバースしたりする方が滑落や雪崩のリスクは上がるような気がする。前トム平でスキーをデポしたが、もっと先までスキーを使った方が良かった。往復10時間で下山。長かった。