- 目的
- トヨニ岳北峰南西面直登沢遡行
- 日程
- 2002年09月08日(日)
- 山域
- 南日高
日高幌別川春別川からトヨニ岳を日帰りでアタックした。林道歩きが長かったが、南西面直登沢は短いながらも濃密なゴルジュで強烈な印象を残した。
行程
- 2002-09-07
- 苫小牧~春別林道 C0
- 2002-09-08
- C0~春別川~トヨニ岳北峰南西面直登沢~トヨニ岳北峰~トヨニ岳南峰~トヨニ岳南峰西面直登沢~春別川
地形図
2002年09月07日(土)
「オロマップキャンプ場」の看板を確認しながら林道を進む。オロマップキャンプ場ではしゃいでいる若者を横目に見に見て林道を奥まで進む。ソガベツ橋を渡り、分岐を左に入るとじきに道が細くなる。暗くて先がよく分からないので、少し戻って、そこで車中泊することにする。
2002年09月08日(日)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
04:30 | 曇 | 起床 | |
05:40 | 出発 | ||
06:05 | 入渓 | ||
06:50 | Co348 二股 | ||
08:05 | Co628 二股 | ||
09:00 | Co810 | ||
10:00 | Co1200 | ||
11:15 | トヨニ岳北峰 | ||
12:10 | トヨニ岳南峰 | ||
13:15 | Co1200 | ||
14:10 | Co628 二股 | ||
17:00 | 下山 |
林道歩き
昨夜、車を止めたところはそれほど問題なく通過できた。峠を越え、橋を渡り、右岸沿いに更に先に進むと、道沿いのガケが崩落し、道をふさいでいる。仕方がないので、その手前に車を残置し、歩くことにした。
とぼとぼと、林道を歩いていると、後から車の音が近づいてきた。四駆が崩壊地を越えてきたようだ。車は止まり、沢登りであることを説明すると、終点まで乗せてくれた。
林道は一端左岸に渡り、春別山直登沢の出合に橋が架かり、更にその奥まで道は続いているようだ。その橋で降ろしてもらい入渓した。
なぜか増水気味の河原をしばらく行くと、 Co320 あたりで函に出合う。泳ぐような気分ではないので、左岸の台地から巻く。容易だ。この函を越えると延々と単調な河原が続き、左右岸の獣道も利用出来る。 Co348 でピリカヌプリ直登沢を見て、右に入る。なおも単調な渓相である。
トヨニ岳北峰南西面直登沢
核心部
Co628 二股を左にはいると、渓相は一変する。 Co770 まで狭い函状の中に滝が連続している。出合の樋滝を皮切りに、チョックストン、樋滝、滑滝と、それぞれの規模は小さいが、バリエーションに富んでおり、その上何れも登りごたえがある滝が、短い区間にひしめいている。何れも直登可能であるが、しっかりとルートを選定しないと微妙な部分もある。
Co680 の樋滝は、右岸の水流の脇をフリクションを効かせて登る(ような気がする。よく覚えてないや)(Co680樋滝)。沢が左を向いて出てくる傾斜の緩い水流が2つになった滑滝は、一見簡単そうだが、ツルツルで、とっかかりが少ない。左側のカンテから中央のカンテにうつり、微妙なホールドに這いつくばる(Co700滑滝)。チョックを一つ越え(Co720)、Co730の滝を右岸から巻くが、この滝は左岸から巻いた方がいいかもしれない。沢が右に向き、階段状の滝を2つほど登ると(Co740-770/2段)、この短くも濃密な核心を終える。しばらくガレを歩くと、中央が豪快な滝となっている三股に至った。
大滝
中央の直登沢の滝は細かく分けると4段ほどになっている。長い一段目を直登すると、二段目のしぶきを直接受ける。これは登れないので、左岸の岩壁を攀じって巻いた。三段目以降は滑滝を快適に登った(Co850-940 大滝四段)。ここを越えて、沢を右に曲がり右岸から入る2本の滝が見えたら、右側の滝が直登沢だ(Co1010-1040)。連続する滑滝を直登して、一気に高度を上げる。沢が左に曲がるとガレのつまった函状となる。この函の出口の岩盤を越えるとあとはヤブ漕ぎもなくすんなりと北峰のピークまで突き上げた。
トヨニ岳南峰西面直登沢
ピークには虫が無数に飛び交い、ちょっとうざったい。ガスの中に時折近隣のピークが見え隠れするが、どうもぱっとしない。
南峰からの下りは両岸が切り立った崖になっており、降り口を間違うと危険だ。沢は非常に不安定なガレがつまっており、猛烈に歩きにくい。複数で行動するときは落石に十分注意したい。ガレは北峰直登沢と合流するまで延々と続き、かったるい。
下りの函は泳ぐつもりであったが、時間が遅くなり気温が下がってきたため、登りと同様に左岸から高巻く。林道に上がったのは16:20頃であった。行きで車に乗せてくれた人たちは、16時くらいまでであれば近所にいるので、帰りも乗せてくれると言っていたが、既に姿はなかった。1時間ほど林道を歩き、車にたどり着いた。