- 目的
- 臼別川遡行
- 日程
- 2015年07月08日(水) - 10日(金)
- 山域
- 遊楽部山塊
臼別川は遊楽部岳周辺の沢としては少しマイナーなイメージだが、なるほど、マイナーにはマイナーの理由があるなと感じる沢だった。
行程
- 2015-07-08
- 臼別温泉~臼別川 Co300 C1
- 2015-07-09
- C1~臼別川左股~前岳~臼別川右股~白水岳~臼別川右股~ Co250 C2
- 2015-07-10
- C2~臼別温泉
2015年07月08日(水)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
09:45 | ☀ | 出発 | |
10:15 | 入渓 | ||
10:30 | 本流 | ||
12:35 | Co320 二股 | ||
12:50 | Co300 | C1 |
さて、今朝は天気予報通り天気が良いのにものすごく肌寒い。こんな日の朝早くからゴルジュの沢に突っ込む元気は出てこない。気温が上がるまでしばらく時間をつぶすことにした。
臼別温泉に車を置いて、林道を進む。さすがにこの時間の林道歩きは汗がにじんでくる。林道は支流の橋を渡ったところの先は廃道状態の雰囲気なので、この橋から沢に降りることにする。しかし、この支流は一筋縄ではいかず、いきなり滝が出てくる。一つ目は何とかクライムダウンで下りたが、二つ目はままならず、スライダーで釜にドボン。出発を遅らせて良かった。
本流に降りるとすぐにゴルジュ状となる。二条の滝など出てきて適当に通過していく。 Co190 ほどで周囲が壁に囲まれた長い瀞が出現。左右の岩の上に上がったりしてみるが、結局泳がざるを得なさそう。エイヤッと突っ込む。流速が遅いので何とか泳ぎ切る。その先にもゴルジュは続くが、水深は浅い。
Co220 左股はゴルジュの中に滑滝になって合流している。ここまでほぼずっとゴルジュ状なので、林道を終点まで行っても沢に降りるのはそれなりに苦労するのだろう。
この先はしばらくは河原が多くなる。シマヘビ君に挨拶しつつ、 Co260 二股を通過し、右に進むと放物線を描いて落ちる滝が出現。釜を泳げば右岸が登れそうだが、釜は白く泡立っている。左岸は浅く、滝には近づけるが、直登はちょっと難しそう。これはもしや滝裏を潜って右岸に這い上がるパターンか……
しばし考えたが、他に方法は無さそう。放物線を描く滝の下を大量の水を頭に受けながら這いつくばって通過。右岸のチムニー状に挟まるチョックストンの下を潜り、突っ張りで岩の上に這い上がる。いやー、これで「!」は無いわなあ。
さらに Co290 付近で出てくるS字に屈曲する岩場の滝は左岸のカンテを直登した。これはそんなに難しくない。
いずれの滝も、高巻けばそんなに難しくないのだろうが、それにしてもけっこう高く巻かないと行けなさそうなので、!って事は無いだろう。直登なら!!でも良いくらいだ。前の山谷が出たときにはそんなに巻き道がはっきりしていたんだろうか?
ここを過ぎると沢も開け、河原が多くなる。予定の Co320 は少し荒れているので、少し下がった Co300 付近の河原に天張った。
2015年07月09日(木)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
04:00 | ☀ | 起床 | |
05:00 | 出発 | ||
08:50 | 前岳 | ||
10:15 | 臼別川右股源頭 | ||
11:00 | 白水岳北東面直登沢出合 | ||
12:30 | 源頭 | 引き返し | |
13:00 | 出合 | ||
14:45 | Co300 | ||
15:30 | Co250 | C2 |
今朝も良い天気。気温は昨日のようには寒くない。 Co320 二股を左に進み、一応遊楽部岳を目指す。所々に小滝が出てくるが、おおむね荒れた渓相が続く。
二つ目の雪渓は下をくぐり抜けた。
Co700 付近から小滝が出始める。これと言って印象に残る物は無いが、一つだけ初心者ならロープが欲しいと思う滝があった。
適当に水流のある方へ進んでいくと、前岳の直下方向へ進む。稜線上の踏跡は廃道だと分かっていたので、場合によっては見市川に乗っ越して遊楽部岳まで詰めようかと思っていたが、そちらへ降りるのもけっこう面倒くさそうなのでこのまま前岳を乗っ越して右股へ下ることにした。
コンパスを切って右股源頭を目指すが、ブッシュが深くて尾根筋はさっぱり分からない。左右どちらに流されても目的外の沢に出てしまうので細心の注意を払ったが、それでも一度見市川の源頭に入り込んでしまった。
何とか軌道修正して、ピークから一時間ちょっとで右股の源頭に降りた。白水岳直登沢出合まで途中残っていた雪渓は右岸を通過した。
白水岳へと向かう沢は荒れて雑然としている。上部には薄い雪渓が残っていたがこれは特に問題なし。笹のトンネルから藪に突入し、ダケカンバに登って周囲を見渡すと、上の方にピークらしきものは見えるが、超濃密で極太の急な笹藪を漕いでそこまでたどり着く気力は残っていなかった。
そんなわけでピークはあっさりカットして引き返すことにした。臼別川右股は Co620 の屈曲点に少し滑滝が出てきただけで後は何もなかった。
下部の滝は登りと同じようにクライムダウン。放物線を描く滝はやはり滝裏を潜って通り抜けた。薪がたくさんある広い河原で C2 とする。
2015年07月10日(金)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
09:10 | ☀ | 出発 | |
10:10 | 支流出合 | ||
10:50 | 臼別温泉 | 下山 |
今日は本当は右股を往復する予定だったが、昨日下降に使ってしまい、あとは下るだけになってしまったので時間がたっぷり余っている。焚き火でうだうだとしながら適当に出発する。
登りで泳いだ淵でやっぱり泳いで、支流から林道に上がって下山した。
臼別温泉は金曜日の午前中は清掃のためにお湯が抜かれているので、お湯が溜まるまでしばらく待ってから入浴した。それでもお湯は半分ぐらいまでしか溜まってなかった。一度お湯を抜くと午前中どころか、満杯になるまで丸1日ぐらいかかるようだ。
雑感
臼別川は下部ゴルジュで遊ぶには水もきれいでそこそこ楽しいが、ピークまで詰めるにはいささか長い割に単調だ。下部のゴルジュも巻いてしまうとほぼ楽しめる余地が無いので、積極的に水に浸かった方が良いと思う。保護水面で釣行の沢旅にも使えないので、これ以上の遊び方は難しい沢だと感じた。