- イベント名
- チロロ岳北東面直登沢遡行
- 日時
- 2011年07月09日(土)
- 場所
- 北日高
某メーリングリストで少し話題となっていて、某有名人 G さんが日曜日に行こうと人を募っていた。間違いなくチョロそうな沢ではあるが、先日の膝の故障の状態を確認するのを兼ねて、彼らより一足先に行って来た。
行程
- 2011-07-09
- パンケヌーシ川五ノ沢~チロロ岳北東面直登沢~チロロ岳~チロロ岳北面直登沢(曲り沢)~パンケヌーシ林道 下山
2011年07月09日(土)
従前の情報通り、パンケヌーシ林道の鍵は解放されている。この地域はそこそこ沢のルートが多いが、今までは林道の鍵をいちいち借りなければならないのがネックで来にくかったが、この状態が続くならば今後は山行数が増えるだろう。林道は上流に行くほど荒れてくるが、それでも南日高のそれに比べれば全然問題ない。
曲り沢登山口を通過し、パンケヌーシ五ノ沢林道入口に駐車する。2日前にヒグマが出たという真新しい看板が掛けられているが、気にしてはいけない。車は一応作業車などが来て五ノ沢林道に入る場合も邪魔にならないように脇に止めたが、その心配は要らなかった。林道は荒れており、すぐに岩が置かれて通行できなくなっている。林道は更に、チロロ岳に向かう沢の出合で流出しており、分断されている。おそらく今後しばらくは改修もされず、このまま廃道化へと進むのだろう。
ここから右の沢に入渓する。白い岩の転がる何の変哲もないゴーロが延々と続いている。 Co1060 二股を右に入ってもそれが続く。
Co1130 付近でようやく滑滝が現れ、2~3の小滝を通過すると中間で噴流する滑滝が出てくる。これは水流脇をてくてくと歩いて登る。更に奔流する2段目が続くが、これはどう通過したかもはや覚えていない。
この先はインチキ臭いゴルジュらしき渓相となるが、なんて事ない小滝がいくつか出てくるだけで、無理矢理瀑心を直登して楽しむしかない。2段目が2条になっている二段の滝を適当に直登すると、この沢の滝は終了する。この間標高差わずか 100m 、時間にして15分で終了である。
この後は再びゴーロがひたすら続く。途中、まだ食べ頃のギョウジャニンニクが少しあったので頂いていく。 Co1400 からは雪渓となって源頭のお花畑まで続いていた。お花畑を過ぎ、膝丈の草藪を通過するといよいよハイマツの藪に突入する。
しかし、よくよく見るとハイマツの枝はノコで切られて明瞭な踏み跡となっている。何でわざわざこんな事をするのか理解できん。滝を登るのもハイマツの海を泳ぐのも沢登りのうち。ハイマツ漕ぎを甘受できない様なやつは沢登りをするな!だいたい、この山はちゃんと登山道があるんだから、藪漕ぎをしたくないなら登山道を登れば良いんだ。二度と来んなボケが。とかぼやきながら進んでいくと、この踏み跡も分からなくなった。さすがにピークまで枝を切りながら進むのはあきらめたのだろうか。藪から頭を出すと、右の方にお花畑が見えたのでそちらに進み、ハイマツ帯を抜ける。この間およそ30分。あとはお花畑を登り切ると頂上だ。
ピークには誰もいない。天気はそこそこ。近隣の山々は見えている。北面の沢にはまだ雪渓が多い。岩の上に転がりしばし昼寝をしていると、少し雲が増えてきたので下山を開始する。下りは曲がり沢の直登ルートを利用する。
頂上台地のお花畑を過ぎると、急傾斜のハイマツ帯となって落ち込んでいる。曲り沢を直登してこのハイマツを漕ぐのはかなりのマゾだ。藪を抜けると、五ノ沢同様に雪渓となっている。バイルを使って慎重に下るが、この傾斜の雪渓を下るにはブーツが必要だった。軽アイゼンをつけてもフェルト地下足袋では心許ない。
雪渓が切れると滝が出てくる。 Co1200 まで思った以上にたくさんの滝が出てきて、中には手強いものもある。最後の滝を左岸からシャワークライムダウンすると、ゴーロとなって二ノ沢へ乗っ越す沢と合流する。
この先は登山道と合流するが、これって登山道って呼んで良いの?ただの巻き道じゃん。って言う突っ込みは野暮ですか?3つほど滝を通過して、取水ダムでようやく道に出る。
林道をとぼとぼと歩き、五ノ沢林道入口に到着。車のドアを開けると、アリの大群が車の中を闊歩していたorz。またやってしまった。車を藪の中に止めるときは気をつけましょう。帰ったらアリアースだな。あ、あと、帰ってから装備を点検していたら、カメラの部品が一部欠損していた。一体いつの間に。使用には問題なさそうだけど、なんだかトラブル続きだなあ。
雑感
五ノ沢は思った以上に何もない沢だった。曲り沢は思ったよりも滝があるようだが、雪渓が多くて全貌は分からない。でも、もう一度行くかと言われると、あのハイマツを思うと行くきはしない。