- 目的
- 戸蔦別川六ノ沢~伏美岳遡行
- 日程
- 2007年07月09日(月) - 10日(火)
- 山域
- 北日高
行程
- 2007-07-09
- 戸蔦別ヒュッテ C0
- 2007-07-10
- 戸蔦別林道~戸蔦別川六ノ沢~伏美岳南面左股直登沢~伏美岳~伏美岳南面右股直登沢~戸蔦別林道 下山
2007年07月10日(火)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
04:00 | カタルップ沢出合 | 起床 | |
06:15 | 出発 | ||
07:55 | Co1020 二股 | ||
10:15 | 伏美岳 | ||
14:30 | カタルップ沢出合 | 下山 |
昨日はポロシリ自然公園で車中泊だった。今朝、管理棟の前で朝飯を食べていたら、窓ガラスに小鳥(コルリ幼鳥?)が激突して死んでしまった。朝から縁起が悪い。今日は天気が回復する予定だが、空は雲に覆われている。
![私の足とあまり変わらないクマの足跡 クマの足跡[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175352.jpg)
![ダムから泥水が流れ出している 砂防ダム[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175353.jpg)
車はカタルップ沢出合まで入れる。本流を見ると、なにやらやけに水が濁っている。そんなに雨は降っていないはずなのに、なぜだろう。カタルップ沢に架かる橋の上には、真新しいヒグマの足跡が残されていた。大きさから行って小熊だろう。川の水が濁っている理由は、砂防ダムまで行って判明した。砂防ダムはここしばらくの少雨のせいか、干上がりかけて湖底の泥が渦を巻きながら、排出されているためだった。
いつものように藪と化した林道跡を進む。六ノ沢出合を過ぎて適当なところ沢に下る。出合付近の川岸は立っていて、直接降りることが出来ないため、少し上流方向へ向かってから降りた。
戸蔦別川六ノ沢
![ゴミゴミした川 六ノ沢[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175354.jpg)
![伏流した河原 伏流[image/jpeg:146kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175355.jpg)
六ノ沢出合はゴミゴミして、水流は幾筋かの小さな流れに分かれて本流に注いでいる。広い河畔のゴーロが続く。流れの中には魚影が豊富だ。水量は少なく、やがて伏流となるが、水流が復活すると、流れの中には再び陸封されたオショロコマが泳いでいた。妙敷山西面に向かう沢の出合は、広い河畔と藪と少ない水量でわかりにくく迷いにくい。荒れた渓相はこのまま Co1020 二股まで続く。
周囲はすっかりガスに覆われてしまった。 Co1020 二股は左股が滝となって合流し、右股は函状になっている。右股には今にも崩れ落ちそうなスノーブリッヂがかかっている。こいつの処理がめんどくさそうなので、とりあえず左股に進むことにする。
伏美岳南面左股直登沢
![まずは出合の滝を直登 Co1020-1040 滝[image/jpeg:146kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175356.jpg)
![崩れたての雪渓 Co1090 二股[image/jpeg:142kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175357.jpg)
![長い滑滝 Co1090-1140 滑滝[image/jpeg:148kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175358.jpg)
まずは出合の 20m を直登する。小さな滝をひとつ越えて、 Co1090 二股には今さっき崩れたような雪渓の残骸がある。この二股は両方滝となっている。右股の水流の中を直登していく。多少ヌメってはいるが、なかなか快適である。この滝は濃い霧の先で二~三段に分かれつつ、左にカーブしながら延々と続き、結局高度差 50-60m ほどの長い滝となっていた。
![また長い滑滝 Co1160-1200 滑滝[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175359.jpg)
![長い滑滝が連続する Co1210-1250[image/jpeg:147kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175360.jpg)
![気持ちよくシャワーを浴びて登る Co1260[image/jpeg:163kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175361.jpg)
![まだ雪渓の多い札内岳 札内岳[image/jpeg:137kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175362.jpg)
小さな滝を挟み、 Co1160-1200 に再び長い滑滝が続く。更に Co1210-1250 までも長い滑滝となっている。この滝を過ぎたあたりから、空が明るくなり、後から太陽を浴びる。気持ちよくシャワーを浴びながら、 10m ほどの滝を登る。更に小滝を快適に超えていく。背後には札内岳の美しい姿が見える。
![水量の少ない沢 Co1420[image/jpeg:148kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175363.jpg)
![急斜面のお花畑 源頭[image/jpeg:148kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175364.jpg)
Co1340 二股は左の方が水量が多いが、右股に進む。沢は相変わらず岩盤状が続くが、水量が少なく、鬱蒼としてちょっと不快だ。 Co1450-1500 付近にはまた長い滝がある。沢は岩盤状からやがてガレ気味になって、 Co1600 過ぎたあたりでブッシュに突入していく。沢筋のブッシュは薄いが、急斜面のお花畑なのでむしろ歩きにくく、適当に尾根に逃げる。最後は左の方へ向かうと、ピパイロ岳への縦走路に出た。
十勝平野は雲に覆われているが、ピークは太陽を浴びて暖かい。小一時間ほど昼寝をしてから、右股に下る。
伏美岳南面右股直登沢
![こちらも急斜面のお花畑 源頭[image/jpeg:147kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175365.jpg)
右股源頭は濃密なハイマツを過ぎると、急斜面のお花畑となっている。右股は左股以上にとっかかりがなく、歩きにくい。沢筋は Co1600 より下でようやく現れる。 Co1400 付近までは多少の岩盤状も出てくるが、ガレ気味である。
![滝が出てきた Co1300[image/jpeg:147kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175366.jpg)
![ハングしている滝 Co1230[image/jpeg:148kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175367.jpg)
![大きなかぶり気味の滝 Co1130[image/jpeg:147kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175368.jpg)
![逆走気味の大きな滝 Co1070-1110[image/jpeg:100kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175369.jpg)
沢は Co1400 付近から岩盤状になってくる。はじめは特に問題がないが、下に行くほど面倒な物が増えてくる。 Co1230 の滝はハング気味で左岸を巻いて降りる。 Co1130 の大きな滝もかぶり気味で、右岸を巻く。 Co1070-1110 付近の大きな滝は、クライムダウンしたが、逆走気味で少々緊張した。
![この不安定なスノーブリッヂが・・・ スノーブリッヂ[image/jpeg:148kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175370.jpg)
![蹴ったらこうなった 崩れたスノーブリッヂ[image/jpeg:149kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152175371.jpg)
函の中の滝を二つほど降りると、例の危なっかしいスノーブリッヂに出る。下をくぐるにしても、巻くにしてもかなり危なっかしい。試しに角を一蹴りしてみると、ズンッと言う音がしたので、もう二度ほど蹴ってみると、ズドーンと言う轟音をたてて崩れ落ちた。
この沢は、左股はすっきりした滑滝が多く、右股は左股より角度のある滝が多い。更に右股は上部の沢筋が不明瞭で、藪漕ぎが長い。登るにしても下るにしても、左股の方がよいだろう。
再びブタの六ノ沢下流域を歩き、明日の妙敷山南西面直登沢出合を確認して、砂防ダム湖から枝沢を登り返して、林道に出た。
戸蔦別ヒュッテに行き、ピリカペタヌ沢で釣りをする。あまり期待していなかったが、意外と方の良いオショロコマがつれたので、そのまま戸蔦別ヒュッテに泊まることにした。