美生川四ノ沢~芽室岳 2007年06月21日(木)

ふ~ちゃん
目的
芽室岳南東面直登沢遡行
日程
2007年06月21日(木)
山域
北日高

本格的な登りをするにはまだ少し雪が多い。南東面なら少しは雪が少なかろうと選んだ沢だったが、悩まされたのは雪渓ではなく、妖怪ヌルヌルだった。

行程

2007-06-21
美生川四ノ芽室岳南東面直登沢芽室岳~P1529~奥ノ沢

2007年06月21日(木)

昨日は伏美小屋に泊まった。平日だから誰もいねえべと思っていたら、しっかり先客が居た。1階は彼らに占領されていたので、2階を使わせてもらうことにする。

今日は悪天の予報だったが、雨は夜中に少し降っただけで、出発の時刻には上がっていた。朝飯はカップ麺を食べ、四ノ林道へ向かう。林道のゲートは開いており、問題なく地形図上の林道終点まで進む。林道は更に奥まで延びているようだが、少し荒れているようなので、車はそこに置いて歩いていくことにする。

ちょっと寄り道

橋[image/jpeg:146kB]
直登沢を渡る橋

林道終点でに降りる。靴を履き替えて入渓する。なんだか、思っていたよりもずっとちんけな渓相だ。ゴミゴミした渓相の中に所々小滝が出てくる。それにしても、妖怪ヌルヌルがすさまじく、一歩一歩慎重に歩かなければならない。しばらく行って右岸から小さな沢が合流してくる。そろそろ 720 二股のはずなんだが、この沢はどう見ても本流ではない。コンパスを当ててみると、明らかに沢の方向が違う。どうやらすでに予定の二股はすぎて、支流の右股に入っているようだ。しかし、ここまで顕著な二股はなかったはずだ。とりあえず入渓地点まで戻るが、やはり二股はみつからない。どうやら、沢に降りた時点で右股に入ってしまっていたようだ。更に沢を下ると、案の定二股となっていた。本流に入ってすぐに橋が渡っている。林道をぼんやりと歩いていて、目的の沢の上を通過することに気づかなかったようだ。と言うか、某氏の轍を踏んだようである。

芽室岳南東面直登沢

小滝[image/jpeg:147kB]
出合からすぐの小滝

ま、そんなわけで仕切り直して出発。とりあえず橋の下をくぐる。こちらのは明らかにさっきの沢よりずっと広くてすっきりした渓相だ。と言っても、こちらもヌルヌルのせいで激しく歩きにくい。いくつかの小滝、滑があるが、もちろん問題になるような物はない。 Co750 二股で一息つくが、そこでメモ用のシャープペンシルを紛失したことに気づく。少し戻って探すが見つからない。落としてもわかりやすいように標識テープをくくりつけていたが、役に立たなかった。しょうがないので、今回はメモなし。と言うわけで、この後の記録は適当。


Co900[image/jpeg:148kB]
連瀑のようでただの瀬棚
Co970[image/jpeg:146kB]
連瀑の始まり
Co1020[image/jpeg:148kB]
意外と滝が出てくる
Co1050[image/jpeg:145kB]
滝自体は簡単だけど・・・
Co1020[image/jpeg:146kB]
敵は妖怪ヌルヌルだ

Co820 二股までは何もないゴーロ。左に入る。 Co900 付近は遠くから見ると連瀑のように見えたが、ただの棚だった。は緩やかに左にカーブし、次に右にカーブするあたりから滑滝が続けて出てくる。自体はいずれも難しい物はないが、ヌルヌルのために2割3割・・・イヤ、2倍3倍難しさアップだ。登りはとりあえずごまかして登っていくが、下りでこのヌル付きのを下るのはイヤだなぁ。


Co1100[image/jpeg:148kB]
冷たそうな滝だなあ
Co1140[image/jpeg:147kB]
ついに雪渓登場
大雪渓[image/jpeg:144kB]
雪渓は源頭まで続いている

Co1100 付近に崩壊寸前のスノーブリッヂ付きの2~3段の。このスノーブリッヂは今にも崩れそうなので、右岸の壁から巻いていくと、案の定一部が崩れる。を一部シャワー、一部巻きで越える。水はすさまじく冷たい。上はおそらく雪渓だろう。どう登ったかよく覚えていないが、おそらくこの滝がこのの核心であろう。上は案の定雪渓となって、源頭まで続く。1ヶ所だけ雪が切れていたが、特に問題ない小滝があるだけ。


藪[image/jpeg:148kB]
深い藪に突入
雪稜[image/jpeg:147kB]
雪稜に逃げるのよ

Co1450 を過ぎたあたりで、雪渓が消え、藪のトンネルに突入する。しばらくは薄い筋に沿っていくが、 Co1600 付近の標識テープを最後に濃密なミックス藪に突入する。予想はしていたが、やはりこの沢の本当の核心はこれであった。ガスの中必至に藪を漕ぐが、なかなか高度が稼げない。いったいピークまでどれだけの藪漕ぎになるのだろう。と、ふとガスが切れると、左の方に雪の稜線が見える。少し距離はあるが、このまままっすぐ濃密なハイマツを漕いでいくより、トラバースして雪稜に出た方が良さそうである。進路を横に変え、ハイマツ帯から脱出し、笹藪を少し漕いで雪面に出た。

30分濃密な藪を漕いで、50メートルほどしか高度を稼げなかった。雪稜を進みピーク直下へ向かう。雪が切れ、薄い笹藪にはいる。ふと足元を見ると、食べ頃のギョウジャニンニクが出ている。せっかくなので、今夜のおかずに少しいただくことにする。稜線に上がり、ハイマツの中のわずかな踏み跡を漕いでピークに出た。

奥ノ

奥の沢源頭[image/jpeg:148kB]
奥の沢源頭はエゾノリュウキンカが咲き乱れる

ピークでしばし昼寝を楽しんでから、下山を開始する。ヌル付きのを下るのを出来るだけ避けたいので、雪稜をつないで、 P1529 まで行き、奥のを下ることにする。稜線から藪の斜面を滑り、 Co1350 あたりで谷筋に出る。源頭付近にはエゾノリュウキンカが群生していた。こちらの沢は本流より雪解けが早く、雪渓はズタズタでグリセードは出来ない。本流をグリセードで一気に下った方が早かったか?しかも、こっちもやっぱりヌルヌルで歩きにくい。


奥の沢 Co1070 二股[image/jpeg:148kB]
直登沢より美しい滝がある
Co970 付近[image/jpeg:148kB]
妖怪ヌルヌルでこんな滑も歩けない

Co1070 二股から上にいくつかのがある。 Co1070 二股のは、本流にある滝よりもずっと大きくてきれいだ。ヌルヌルに足を取られないように慎重にクライムダウン。下に行くほど、ヌルヌルはひどくなる。状態が良ければこの程度のはあっという間に走り下ってしまうところだが、ちょっとした岩にもまともに立つことが出来ず、一歩一歩滑らないかどうか確認しながら足を進めていく。 Co950 前後にちょっとした滑があって、いつもならフリクションを利かせて何の問題もなく通過するところだが、滑の上に立つと、ツーーーっと滑り出し、上を歩くことが出来ない。やむを得ず、左岸の藪から巻いて降りる。

Co750 付近で左岸の林道に上がった。予定よりもずいぶん時間がかかった。妖怪ヌルヌルを何とか克服する方法がないもんだろうか。

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