幌満川~小楽古 2007年06月10日(日)

ふ~ちゃん
目的
小楽古南面直登沢遡行
日程
2007年06月10日(日)
山域
極南日高

今回は日高の南のはて、小楽古に行って来た。

2007年06月10日(日)

タイムレコード
時刻天候場所行動
04:00楽古山荘起床
06:50快晴パンケ川林道終点出発
パンケ川
07:40Co680 三股
小楽古南面直登沢
10:00小楽古
小楽古南西尾根
パンケ川
12:50パンケ川林道終点下山

昨日は楽古山荘に泊まった。山荘前には今まで見たことがないくらいの量の車が停まっていた。21時頃に山荘に入ったら、1階はすでに静まりかえって眠りについていた。2階はまだ起きていたようだが、別にお友達になることもないので、そのまま1階で寝入る。

ピンネシリ登山口の林道を越えて、幌満川パンケ川から小楽古を目指す。幌満林道は長いが、特に荒れたところはなく、すんなり終点に到着した。準備を整え、入渓する。

小楽古南面直登沢

Co570[image/jpeg:148kB]
明るい雰囲気のゴーロ

明るい雰囲気で、歩きやすいさわやかなゴーロが続く。先日の2007/ペンケハユシニナイ川とは大違いで、ほとんど人跡が感じられない。しかし、林道終点には私の車しかなかったのに、岩の上には所々、地下足袋の跡が残っている。いったいどこからやってきたのだろう?


Co600 二股[image/jpeg:147kB]
この二股で間違えた
右股 Co650[image/jpeg:146kB]
間違えた右股の滝

Co600 から、狭いゴルジュ状のとなっていくつかの小滝があり、 Co650 には 20m ほどのが落ちている。おーこいつは登りごたえがありそうだねぇ。と言うわけで、今年初めのシャワークライムを楽しむ。天気は最高なので気持ちがいい。位置を確認すべく、地形図を開く。うんと、うーん?あれ?なんか違うぞ。 Co600 二股から左に入らないと行けなかったんじゃないか。今回の沢は、地形図の角にあたり、読図がしにくいから変な間違い方しないように気をつけていたのに、思いっきり間違えた(瀑。この沢を詰めてもそこそこ楽しそうだが、とりあえず引き返して直登沢へ向かう。の下りは右岸高巻く。それにしても、例の足跡はこっちに来てるようなんだけどなぁ。


Co700-710[image/jpeg:147kB]
Co700-710 まずは序の口右岸の凹部を登る

直登沢はもうしばらくゴーロが続く。 Co680 では右岸から苔むした水量の少ないが合流してくる。冷たい水が最高においしい。この三股を右に進むと、 Co700 に1つ目のが出てくる。このを右岸の水流がない部分を登ると、渓相が一変し、ゴルジュ状となって曲がりごとに大きな滝が現れる。


Co740-750[image/jpeg:146kB]
Co730-750 雪渓がちょっと邪魔
Co750-770[image/jpeg:147kB]
Co750-770 大きな滝が連続する

まずは消滅寸前の雪渓の下に、小さな滑滝が続いている。厚み5センチの雪渓を手で崩しながら進むと、その先には 20m ほどの滑。雪渓を伝って右岸から取り付いて登ると、更に 20m ほどのが続く。いよいよ本格的な登りになってきたと、ちょっとどきどきしながら直登していくと、その先には更に右岸から 40m ほどの滝が落ちてきている。


Co770-810 大滝[image/jpeg:148kB]
Co770-810 右岸から大きな滝が落ちてくる

一瞬、シーズンはじめのこの時期にこれだけのを登るのはどうかと躊躇するが、気を取り直して右岸から取り付く。シーズンまっただ中なら、この程度はなんて事はないが、さすがにこの時期にはちょっとビビる。結構ヌメリもキツいし、腰がひき気味で登る。上部落ち口付近で、進路がとぎれ、水流を横切って左岸に移るが、いつになく緊張した。


Co820-840[image/jpeg:146kB]
Co820-840 雪渓の途中に滝が顔を出している
Co840-860[image/jpeg:146kB]
Co840-860 また大きな滝
Co870-880[image/jpeg:145kB]
Co870-880 水が冷たい
Co880-940[image/jpeg:148kB]
Co880-940 南面でもまだまだ雪渓がある

の上は雪渓となる。途中にひとつが顔を出しているが、こいつは雪渓を使って通過。この雪渓の突き当たりもまた大きな滝となっている。この滝を直登し、小さな雪渓を左に曲がるとまた滝。この滝を登ると、雪渓となって、かなり長く続いていそうなので、軽アイゼンをつける。


Co940-970 大滝[image/jpeg:147kB]
Co940-970 大きな滝のあるところは雪渓が途切れる
Co1150[image/jpeg:148kB]
Co1150 そろそろ水も涸れてきた

急傾斜の雪渓の先にはまだ大きなが残っていた。アイゼンをはずして直登する。よく覚えていないが、それなりに手応えがあったような気がする。再び雪渓となって Co1000 二股まで続く。左に入って2~3のを登ると水流もなくなり、藪の中に沢形が消えていく。


楽古岳[image/jpeg:134kB]
楽古岳の山頂には行列が

笹とダケカンバとハイマツのミックス藪を漕いで南西尾根に出る。稜線上はいつものように雲に覆われていた。雲間に見える他のはまだまだ雪渓が多いようである。へとへとに疲れたので、しばらくピークで昼寝をする。時々見えた楽古岳のピークには行列が出来ていた。

下降

ギョウジャニンニク[image/jpeg:147kB]
ギョウジャニンニクの絨毯

帰りは雪渓の処理が面倒なので、南西尾根から Co680 三股に降りることにする。所々に鹿道はあるが、あまりあてには出来ない。笹藪は下るほど深く濃くなっていく。途中の斜面にギョウジャニンニクが大量にあったが、すでに固くなっているので、採取は少しだけにする。半月早ければギョウジャニンニク御殿が出来るかも。


コケ[image/jpeg:148kB]
フカフカのコケの絨毯

Co1050 付近から谷に降りる。深い藪を漕いでようやく筋に出る。水量は少なく、所々伏流していたりするが、水流のあるところではフカフカのコケに覆われたりもする。他に良い下降ルートも思いつかないが、出来ればこのコケの絨毯は荒らさないようにしたい。やはり、主稜線の最低コルから下るのが正解か。

けっきょく、謎の足跡の当人には会うことは出来なかった。いったいどこから来てどこに行ったんだろう?それとも単なる私の勘違いだろうか。でもたしかに、人の足跡だったんだけどなぁ。北大山岳部だった。

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