- 日程
- 2016年07月13日(水)
- 山域
- 狩場山地
狩場の海岸に短いけれど気になる沢がある。床前川は、覆道によって隠されてはいるが、出合から滝になっていて、その後も滝が続いているようなのである。今まで遡行したという話は聞いたことがないが、果たしてどうなのだろうか。
このルートは「新版 北海道の山と谷 1」に収録されています。
2016年07月13日(水)
今日の沢は短いのでのんびりスタート。まずは茂津多登山口に自転車を置きに行く。引き返して、国道開通記念碑の駐車場に車を置く。ここには立派なトイレもある。目の前はエメラルドブルーの海だ。
国道を歩き、覆道を一つくぐってトンネル入口から左に行く。沢に出ると小さな滑滝となっている。
下はトンネル下の排水路に吸い込まれているが、見ない振りをする。脇を通って滝の上に出ようとすると、アオダイショウ君が寝ていた。
沢に降りて続く滑滝は、右岸に虎ロープが懸かっていて、巻き道が付いている。記録は無いけれど、やはり遡行されているのだろうか。しかし、虎ロープ?この謎は後に判明する。
Co20 の二股で右に曲がって三段の滑滝。地形図上ではちょうどトンネルの上を通過する辺り。特に問題なし。
周囲に広葉樹林が広がる爽やかなゴーロがしばらく続き、そのうち滑床滑滝が続くようになる。
もっとハードなゴルジュを期待していたが、どうやらこのままお気軽で終わるのかなと思っていた所、垂直に落ちる滝が見えてきた。
落差15mほどの直瀑だが、左岸を直登できそう。カッパを着込んでいざ取付く。階段状だが、ちょっと脆いのが気になる。浮き石をつかまぬよう慎重に登る。上部でちょっとマントルを返す所が滑りそうで恐かった。
すぐに釜を持った斜瀑10mが続く。右岸の壁沿いにロープが付けられているのが見える。左岸の階段状を直登するが、抜け口がツルツルで水流が強くてちょっと恐い。壁際のガバを探して何とか抜ける。
その先も滑が続くが、やがてゴーロ状になる。ここで踏跡や先のロープの謎が判明。イワナが泳いでおる。どうやら、あれらは沢登りではなく、釣り屋が付けたものらしい。わざわざこんな所まで来てイワナを釣る釣り屋の根性よ。
もう何も無いかなと思っていると、幅20m一杯に広がって落ちる落差30mの大きな斜瀑が見えてくる。何か名前が付いても良さそうな滝だ。
簡単に登れそうだが、下部は外傾していてツルツルで、つるっと行ってしまった。右岸の草付きから取付く。中間部から上は階段状で快適に直登できる。
これを抜けると Co280 二股だ。左には滝が見える。時間があるので、左の滝を登ってみたが、その先はブタ沢っぽいのですぐに引き返した。
本流に戻ると何も無いゴーロ。左岸の壁を見ながら、登りやすそうな所を探してよじ登り、少し薄い藪を漕いで茂津多コースに出た。
靴と服を着替え、登山道を駆け下りて登山口に出る。ダウンヒルであっという間に出発地点に到着した。
雑感
床前川は、短いけれど、爽やかな癒し渓で、それなりに滑も滝も出てくる。半日だけとか、移動日の時間つぶしにするには良いのではないだろうか。