パンケヌーシ林道は、今まで芽室岳~チロロ岳の縦走や、ペンケヌーシ岳の時に利用している。もっともオーソドックスなチロロ岳北尾根に入った事がなかったので行ってみる事にした。現役部員を誘ってみた物の、ふられてしまったので1人で行ってきた。
行程
2014年12月22日(月)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
05:00 | 道の駅 | 起床 | |
06:50 | パンケヌーシ林道 | 出発 | |
07:45 | 曇 | 四号橋 | |
09:55 | 二ノ沢 | ||
11:15 | 北尾根とりつき| | ||
15:55 | Co1500 | C1 |
昨夜は日高の道の駅で車中泊となったが、例によってひっきりなしに通る大型車の轟音であまり眠れなかった。
セイコーマートで朝飯を済まし、パンケヌーシ林道へ向かう。最終人家のすぐ先で除雪終点となっているので、邪魔にならないように車を駐める。まだ薄暗い中準備をして夜明けとともに出発する。
積雪量は少なく、くるぶしラッセルだが、前日までの暖気と雨で表面がバリバリに凍って歩きづらい。
時折先に見えるチロロ岳を仰ぎ見ながら、淡々と長い林道を歩き、4時間強で北尾根とりつきのブル道に着く。
ブル道は曲り沢の一本東側の小沢の右岸沿いに着いている。倒木が所々道を塞ぎ歩きにくい。
ブル道は縦横に分岐しているので、左岸の尾根にも伸びているのかもしれない。尾根はだんだんとまったりとして、何処に居るのかわからなくなってくる。
なんだかんだで Co1300 位まではブル道が確認できた。その上はだんだんと疎林となるのでわからないが、道自体はもっと上まで続いているのかもしれない。
稜線上はだんだんと風が強くなって、ゴーゴーと音を立てて雪煙を巻いている。薄暗くなってきたので、天場を探しながら行くが、なかなか快適そうな場所が見つからない。
Co1500 付近で時間切れもあって風下斜面を切り崩して張る事にした。雪が吹き溜まる事は目に見えていたが、稜線上は突風なので致し方あるまい。
地面を踏み固めていると、日が落ち、テントを建てる頃にはラテルネが必要となった。
今回は重さをけちって#2のシュラフしか持ってこなかったので、夜が心配だ。ラジオでは明日にかけての悪天を告げている。ポリタンを湯たんぽにしてシュラフに潜り込む。
2014年12月23日(火)
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
07:00 | 起床 | ||
09:10 | 地吹雪 | 出発 | |
10:30 | Co1700 | シーデポ | |
11:15 | チロロ岳 | ||
12:00 | 天場 | 撤収 | |
12:50 | |||
14:25 | 林道 | ||
18:15 | パンケヌーシ林道入口 | 下山 |
案の定、吹き溜まった雪に押されて目を覚ます。外は相変わらず風が強く、視界は悪い。ピークを目指すか、ここから引き返すか迷いどころだ。一応、もう一泊分の食料は持ってきているが、いずれにしてもここでもう一晩過ごすのは厳しい。
とりあえず、外へ出て除雪作業。ピークを目指すなら10時出発12時引き返しがリミット、だろうか。テントに戻りお湯を沸かして、朝食を食べながら天気の回復を待つが、そう簡単に回復はしない。
テントの脇で朝のお勤めを済ませて気合いを入れ直す。正直言ってやる気の出てくる天気ではないが、かったるい林道アプローチを考えるとふたたび来たくなるようなルートでもないので、とにかく行けるところまで行く事にする。
アタック装備のパッキングをし、テントの周りに少し雪をかぶせる。懐に入れていたゴーグルは既に凍っていて使い物にならなかった。
テントから尾根筋がはっきりするところまではデポを打っていく。 P1572 を回り込むと少し広い台地状がある。その先の岩稜部は左側をトラバースして通過する。
雪は深くなく順調に進むが、時折強烈な風に吹き飛ばされそうになる。 Co1700 を過ぎると、クラストしてきたのでシーデポしてアイゼンに履き替える。
稜線上はハイマツでややズボズボだが、東側の斜面はアイゼンが良く効く。真っ白い景色の中に看板が頭を出していたので、証拠写真だけを撮って引き返す。
スキーを回収し、シールを外す。主に東側斜面をトラバースしながら天場まで戻る。雪質はあまり良くなく、時々スキーが急に突き刺さるのでコントロールが難しい。小岩稜を過ぎて若干登り返し。デポを回収してテントに戻る。
何とかピークを踏んで戻ってこられた。テントを回収し、パッキングをして下界を目指す。
コンパスを切って、時々昨日のトレースを見ながら滑る。やはり雪質は良くなく、ザックも重くなったので思うようには滑れない。
疲労のせいもあってか、あまりまともに読図していなかったら、気がつくと目的の尾根よりも右の崖の谷筋に入り込んでしまった。下には林道の橋が見えるが、足下は崖で下れない。仕方が無いので急斜面でシールを付け直し、斜面をトラバースしていく。雪が少なくて良かったが、雪が多かったらとても恐い斜面だ。
急斜面のブッシュと格闘しつつ、何とか目的の尾根に復帰。ブル道に出てすぐに林道に出た。
とはいえ、ここからがまた長い。ひたすら長い林道を下る。登りのトレースが残っている物の、この林道はほとんど傾斜がなく、すいすいと滑るところはなく、往路とほとんど変わらぬペースで進む。
じきに日は落ち、最後は暗闇のヘドラ行動となった。