天国への階段を上る

ふ~ちゃん
目的
ニセイノシキオマップ川遡行
日程
2014年08月30日(土)
山域
大雪

ニセイノシキオマップ川と言えば、天国への階段と呼ばれるを知らぬヤは道内には少ないだろう。その名前に期待しすぎるとがっかりするとは聞いてはいたが、その自体はともかく、沢自体が全体に荒れて薄汚い印象の、天国とはほど遠い沢だったのが何ともがっかりだった。

行程

2014-08-30
ニセイノシキオマップ川~大槍~ニセイカウシュッペ山~小槍のコル~ニセイノシキオマップ川

2014年08月30日(土)

2014-08-30 ニセイノシキオマップ川
タイムレコード
時刻天候場所行動
04:00起床
05:35林道入口出発
07:40快晴Co1185
10:50ニセイカウシュッペ山
11:20
12:40小槍のコル
15:45林道入口下山

前日は例によって層雲峡の駐車場に車中泊した。朝は風が強く、火をたけないのでいったん一階に降りて朝飯にする。一階も多数の車中泊の車があった。

ニセイノシキオマップ川の林道へ行くと、チェーンがかかっていて進めない。たいした距離ではないので入口に駐車して歩くことにする。

左岸沿いの林道を進み、木製の砂防ダムの上で渡渉して林道跡は藪に覆われ始める。右股沿いの道と分かれ左股の右岸沿いの踏み跡を進む。立ち並ぶ砂防ダム群を過ぎてようやくに降りる。

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大槍とロウソク岩

は荒れた様相で、ヌメリも強い。およそ快適な遡行とは言えない。


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本流は涸れ

Co1069 二股は小槍のコルへ向かうに水流があって、本流は伏流している。

水流はいったん復活するが、ルンゼが近づくにつれてガレが多くなりふたたび伏流する。


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F1 が見えてきた

Co1350 で右股が断崖のになって合流し、左の奥に F1 が見える。


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始め左岸にとりつくが最後は中央をシャワークライム

F1 は始めボロいロープの懸かった左岸直登しようとしたが、上部のホールドが乏しい。ロープをつかめば行けるだろうが、ポリシーに反するので使わない。諦めて中央の水流に突っ込み直登する。こちらはホールドも豊富で簡単だ。始めからおとなしく中を行くべきだった。


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天国へ・・・ヌルヌルして汚い

少し行くとすぐにいわゆる天国への階段こと、 F2 である。うん、まあ、階段・・・ですな。

噂通り特段難しいことはないが、強いて言うならヌルヌルが嫌らしい。天国と言うにはいささか小汚らしい。

まあ、噂ほどはつまらなくはないが、だからどうしたという印象はぬぐえない。


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Co1560 二股 右へ

深いルンゼで正確な標高は分からないが、地形図的に言えば Co1480 辺りの二股であろうか、ここは両岸がとなって水量も同じくらいでどちらに行こうか迷うが、右へ進む。


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F3

小滝を2~3越えると、 F3 となる。右岸の足下にはリングボルトシュリンゲが残されている。左岸からとりつく。順層ホールドはあるが、岩が脆く剥がれてくるのが恐い。浮き石に気をつけながら右岸にトラバースして登り切る。


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岩壁直下が一番キツい

急傾斜のルンゼを詰め、稜線が近づくにつれて傾斜が増してくる。稜線間近でソフトボール大の岩を落としてしまうと、遙か下方までものすごい音を立てながら落ちていった。後続が居なくて良かった・・・


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大槍

登山道へのルートが分からず、更に岩場をよじ登って大槍に上がってしまったが、あとからよく見ると東側に少し降りたところに踏み跡が着いていた。

さすがに天気の良い土曜日だけあって登山道は人が多い。アンギラスのてっぺんで調子こいている人もちらほら。

本峰でうだうだしていると、どうも雲行きが怪しくなってきたので下山を開始する。大槍の東側についた踏み跡を辿り、南稜を進む。初めのうちは明瞭だったが、だんだんとハイマツが覆ってくる。足下の道は確かに明瞭だが、ハイマツの枝が引っかかる。今日の核心はこれだったか・・・

なんとかかんとかコルに出ると、西の空に雨を落とす雲が見える。急いでに下る。残置ロープのついたが二つほど出てきたが、全てクライムダウンで処理。

本流と合流し、かったるいガレを下り、ダムの横から道に上がるとポツポツと小雨が降り出した。

車について着替えていると本降りとなってきて、車に乗り込んで層雲峡に向かうとものすごい豪雨となった。間一髪でこれに当たらなくて良かった。

雑感

天国への階段は話の種に一度訪れると良いが、かったるいアプローチと薄汚い渓相を考えるとまた行きたいという気は起きてこない。今回は「山谷」に準じて小槍のコルから下降したが、踏み跡はハイマツに覆われて藪漕ぎ状態になっており、快適ではない。最近では登山道から本流の Co1150 付近に合流する枝沢を下るのが一般的らしい。個人的には、車を2台以上使えるなら荒井川へ下って電気のを泳ぎ下るのが楽しいと思う。

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