大平山直登沢改めクソ沢

ふ~ちゃん
目的
大平山西面沢遡行
日程
2014年07月07日(月)
山域
狩場山塊

大平山はヒヤミズを途中まで遡行したことがあったが、ピークには立ったことがなかった。ヒヤミズ沢はそのうち泳げる後輩を伴って再訪したいが、その前に簡単な泊川からピークハントすることにした。しかし、いわゆる泊川直登沢直登沢とは名ばかりの超ブタ沢だった。

行程

2014-07-07
大平山登山口~泊川平山西面大平山~ガロ沢大平山南面沢~登山口

2014年07月07日(月)

2014-07-07 大平山
タイムレコード
時刻天候場所行動
03:30起床
05:20出発
06:25Co430
08:35P1109 北西ルンゼ Co830
09:35大平山
13:05登山口下山
P7070583.JPG
無名川?橋の名は「ゆのさわばし」とあった

大平山登山口には尾張小牧ナンバーの車が一台駐まっていた。わざわざこんなところにも登に来るもんだなあ。

大平山西面出合の橋には「無名川」と「ゆのさわばし」の標識がある。無名川は分かるが、湯ノ沢とは向かいの河鹿温泉のことだろうか。

泊川大平山西面沢遡行

橋の脇から入渓。初っぱなからブタ沢の雰囲気だ。 Co230 二股を右へ。

滑滝が一つ出てくるが、ヌルヌルが激しすぎて全然楽しくない。


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ヌルヌルすぎて直登はムリ

Co350 を過ぎると大きなが見える。遠巻きに見ると白くてきれいなに見えるが、全体にヌルヌルをまとっており、直登はムリ。左岸の泥付きを巻き気味に登って越える。

その後の小滝群もヌルヌルとの格闘が続く。なんだこの


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左岸から水がわき出ているが沢形はない

小滝をいくつか過ぎてが左に向くとピークへと続く広い谷が見えてくる。雪渓の残骸を過ぎ、 Co500 を過ぎたあたりで左岸に水が湧き出す水源となり、涸れ沢となる。

ピークへ向かうとの分岐を探しながら、涸れた沢を進むがさっぱり分岐は現れない。このまま進めば、西尾根に出てしまう。

分岐を見落としたかと思い、引き返してみるが、水源のところまで戻ってもそれらしき物は見つからない。水源の上に上がってみたが、やはり筋らしき物は無い。


P7070604.JPG
トラバースして上から「直登沢」を見る

改めて涸れを進んでみるが、やはり分岐は見当たらなかった。やむを得ず、 Co650 付近から尾根に上がり草付きをトラバースして本谷らしき沢筋に出る。

本谷の下の方はダケカンバに覆われており、おそらく雪渓でも残っていない限り下から直接ここに出ることはほぼ不可能だろう。この先も何となく筋らしきものはあるが、ほぼ草むらである。


P7070606.JPG
やってられん・・・

しばらくは我慢して草をかき分けて進むが、ふと上を見上げると稜線まで延々と藪が続くのが見えて完全に萎える。なんだこのは。遡行時間は実質1ピッチ。しかもガレデブヌルの三拍子。その後はひたすらこの藪漕ぎか。今までいろんな沢を登ってきたけれど、トップクラスのブタ沢。いや、他のブタ沢と同じにしては失礼なくらいで、もはやクソ沢と言いたいくらいだ。

もはややる気喪失。かといってあのヌルヌルを下る気にもなれない。当初から藪の状態が酷いようなら行ってみようともくろんでいた、 P1109 の北のコルに突き上げる谷筋からエスケープすることにした。水も涸れて気温も上がってきたので、用の衣類を脱ぐ。


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リッジの左へ

P1109 は下から見ると結構かっこいい岩塔となっている。右に尖ったリッジを見ながらガレルンゼを進む。思ったほど傾斜もきつくなく、特に難しくない。

ピークに近い方の筋を詰め、20分程度ヤブを漕いで夏道に出た。登山道沿いも苅り分けられているとは言え、結構な笹藪。まともに本谷を詰めていたらどうなっていたことか。

ガロ大平山南面沢下降

下りはガロを下る。例に漏れず上部は急な草付き。沢筋に出ると、時々水流が出るがしばらくは涸れ沢が続く。


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下降は難しくないが長い

Co710 あたりから本格的に水流が復活。が出始めるが、さほど難しくはない。 Co350 あたりか?唯一大きなが出てきたが、右岸から割と簡単に巻けた。


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釜滝左岸へつり

ガロ本流に出ると、魚影が出始めるが、保護水面だ。大きなを持った左岸からへつって下ると、出合の橋となった。

後は道を歩いて下山。と思いきや、林道はほぼ完全に廃道。崩落していて痕跡すら分からない。仕方ないのでに降りる。沢の方が全然歩きやすい。

河鹿温泉を見学に行くが、小さな水たまりからポコポコと若干の気泡が出て、気持ちの水よりもぬるいだけで、とても入浴できるような代物ではなかった。

雑感

大平山西面遡行価値がないと断じて良いだろう。何故この沢が「山谷」に載ったのか解せない。ヌルヌルも酷いので、下降にすら適さない。ガロ沢は、それなりにも出ててくるが、さほどにおもしろさも感じず、思いのほか長いのでわざわざ遡行するほどのものかとも思う。まあ、どうしてもヒヤミズ沢以外の大平山の沢を紹介したいならば西面沢よりはこちらの方がましであろう。こんな沢の記録が結構多く見られるあたり、北海道の沢登りは陳腐化してきているのかなあとふと思った。

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