- 目的
- パンケメクンナイ川遡行
- 日程
- 2011年07月06日(水)
- 山域
- ニセコ連峰
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
07:30 | 晴 | 出発 | |
11:00 | Co600 | リターン | |
14:20 | 下山 |
パンケメクンナイ川は、アメが現役の頃に一度行ったことがあるが、そのときは前日の雨で濁流して入渓することが出来なかった。あれはもう、10年以上も前のことになるんだなあ。
舗装された道から、砂利の農道に入り、パンケメクンナイ川沿いの林道に入ると、程なく二股となって、左は水門に降り、右は更に上流へと延びているようだ。確か11年前はここにテントを張って C0 したはずだ。この先は笹に覆われて荒れてくるようなので、分岐に車を止めて出発の準備をしていると、上から軽トラックが一台降りてきた。
軽トラックのおじさんは、上流へフキ採りに行ってきたが、先日の大雨で全て押し倒されてしまっていたとぼやいていた。おじさんが、私の車でも砂防ダムまで行けるから行った方が良いと、やけに奨めてくるので、試しに走ってみるが、やはり途中で荒れてきて、私の車ではそれ以上進むことがためらわれる。結局バックで戻って分岐に止めることにした。
この林道の終点となる、地形図上に記載されている砂防ダムの脇はコンクリートの広場になっていて、数台の車が止められる。馬力のある車ならここまで来ても問題ないだろう。この先は藪に覆われて廃道状態ではあるが、一応まだ道らしき物が続いているようなのでそのまま林道跡を進む。
一部藪漕ぎをして終点に到着する。草付きをつかみながら沢に滑り降りたが、ロープを使った方が良かった。
![Co310 小ゴルジュ。特に問題なく通過。 Co320 小ゴルジュ[image/jpeg:259kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176619.jpg)
沢に降りてしばらくゴーロを進み Co310 付近で右岸に小さな枝沢を見ると、始めの小さなゴルジュが始まる。ここは特に問題なく、適当に通過する。しかし、少し水量が多いようなきがする・・・
![二股のF2。F1はどこ? F1[image/jpeg:255kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176615.jpg)
Co330 から再びゴルジュとなる。左岸をへつり、小滝を一つ通過すると、 Co340 二股で、両方が滝になっている。進む左股は二段の滝になっている。これが F2 だと言うことだが、 F1 はどこに出てきたんだろうか?手前にあったゴルジュ内の小滝が F1 と数えられてるのかな?とりあえず、右岸を快適に直登する。
![砂防ダムが続く。 砂防ダム[image/jpeg:327kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176616.jpg)
滝を登って、さて、ここから先がいよいよ本格的な沢登りになるかな、と思いきや、目の前に砂防ダムが現れて興ざめである。しかも、この砂防ダムは一つに終わらず、 Co430 付近まで合計7つも出てきて、かなりうんざりである。砂防ダムが一つ出てくるたびにやる気が減っていく。
![Co450 小ゴルジュ。 Co450[image/jpeg:264kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176620.jpg)
![Co530 これがF4なのか? Co530 F4?[image/jpeg:262kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176621.jpg)
ようやく砂防ダム群を突破すると、 Co450 付近で小さなゴルジュとなる。右岸を微妙なへつりで通過するが、水量が少なければ多分たいしたことはないだろう。しばらくこのような函地形が続くが、ガレが多い。 Co530 付近の滝は右岸をへつって通過する。
![F5 F5[image/jpeg:250kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176617.jpg)
しばらくガレを歩いて、 Co540 二股を右に入るとすぐに大きな滝が見える。多分これが核心の三段の滝だろう。 F5 と言うことだが、 F3 はどこにあったのか分からないな。砂防ダムで埋まったのだろうか。この滝は三段という事だが、下から3段目は見えない。1段目は左岸へつってカンテを直登する。上部にはアヤシげなタイガーロープがぶら下がっているが、こんなのつかむ人いるのか?と言うか、つかまない方が身のため。
落ち口をジャンプして右岸に移り、2段目下へ。シャワーをガッツリ浴びながら中間のバンドに上がる。ハーケンがいくつか残置されている。更にそのまま、水流に沿って進もうとしたが、水圧が強すぎて足が出ない。水流の中に小さなスタンスがあるようだが、水圧が強すぎて、ちょっとでもバランスを崩すと一気に滝壺にたたきつけられそうだ。残置ハーケンにシュリンゲをかけ、しばし、ホールドスタンスを探すが、やはりこの水圧に勝てそうなものは見つからない。
そうこうしているうちにだんだん体が冷えてきた。非常に悔しいが、あきらめて高巻くことにする。しかし、引き返すのも簡単ではない。残置ハーケンにシュリンゲをかけて、フォールしないように慎重にクライムダウン。冷水で右腕の感覚が無くなってくる。
何とか1段目もクライムダウンして滝の下へ降りる。高巻こうにも、あまり良い巻き道が見あたらない。右岸の急傾斜の草付きを無理矢理よじ登り、冷や冷やしながらトラバースして1段目の上へ。笹藪をしばし漕いで、3段目の上に降りた。
ほっとして小滝を通過しつつ記録を書きながらぼんやり歩いていると、浮き石を踏んでしまい、すっころんで右膝をしたたか打ち付ける。沢で怪我するのは、記録を書きながら歩いているときや、カメラを操作しながら歩いているときや、手袋をはめながら歩いているときがほとんどだ。気をつければいいって分かっているんだけど、これがなかなかね・・・
![リターン リターン[image/jpeg:263kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152176618.jpg)
しばし休憩をして、さあ行こうかと歩き出したら、先ほどの大滝の登りで濡れた影響でちょっと寒かったので、雨具を着込む。と、ズボンをはこうと右足を上げたときに膝に激痛が走る。うげげ。さっきの負傷は思ったほどダメージが大きかったようだ。もう少し横たわって休憩するが、痛みは引かない。
この状態では上まで遡行して、この沢を下るのは時間的に難しいと思われる。ようやく沢登りらしくなってきたところだが、ここでリターンを決断する。右膝を大きく曲げると激痛が走るので、びっこを引きながらゆっくりと歩くしかない。
三段の大滝の下りがウザい。右岸の巻き道に入り、降りる場所がないので、結局二股の尾根末端まで行った。途中のゴルジュも何とか通過。砂防ダムがとにかくかったるい。入渓したポイントは、崖になっていて簡単には上がれないので、 Co270 の砂防ダムまで沢を下り林道に上がった。
麓にある、「よしくに自然公園」で装備を後かたづけをする。膝は普通に歩く分には問題なさそうだが、大きく曲げるとやはり激痛が走る。明日は狩場方面へ行こうと思っていたが、数日様子を見ることにして帰還することにした。今シーズン初の、遡行らしい遡行をと思って挑んだが、結局今シーズン三回連続で途中撤退となってしまった。