前回、ポンネアンチシ山から珊内岳、屏風山への縦走を狙ったが、西の稜線に出た途端に暴風で視界を全く得られず撤退してきた。今回、天気が何となく良くなりそうな雰囲気だったので、今度は前回撤退した尾根から直接珊内、屏風を狙ったが…
行程
- 道道998号~大川林道~古宇川大川 Co233 二股中間尾根~珊内岳~ガニマナコ~屏風山~道道998号
2017年02月28日(火)
前回同様に、チェーン着脱場に車を駐め、夜明け前にヘッドランプを付けて出発する。滝の沢林道分岐付近でようやく明るくなってくる。
朝は気温が低いので、前回より順調に進む。 Co233 二股から前回下った尾根に取付く。前回はツボで下った岩の下の急斜面は左側をジグを切って登ったが、かなりキツい。雪は深いので、ツボで登るのも一苦労だろう。ここのためだけにワカンを持ってきた方が良いかもしれない。
更にその上の Co780 ポコ及び周辺の岩峰群も同様に右側をトラバースして行く。右端に立っている岩峰はよく見るとお地蔵さんのように見える。
今日は全道的に晴れ、と言う天気予報にかかわらず、主稜線が近づくと徐々に視界が悪くなってついに雲の中に入ってしまった。
なんか、前回の二の舞になりそうなイヤな予感がしつつ、前回より風はないから大丈夫とごまかしつつ先へ進む。
前回はガニマナコの左目付近に出たが、今回は斜面をトラバースして珊内岳方向へ向かう。が、視界はますます悪くなり、稜線が近づくとついに足元しか見えなくなってしまった。
なんとか P1031 と、珊内岳とのコル手前の急斜面を確認するが、コルに降りるともはや植生も尾根筋も無い平坦な世界。これはコンパスを真っ直ぐ切って進むしかないが、突如変な雪壁が現れたりする。ビビりながら上部の平坦地に出ると、上ってるの下ってるのかも分からない世界。多分三角点はもうちょっと先だが、こりゃアカンと引き返す事に。
といっても、帰りも一筋縄ではいかない。先ほどの雪壁を通りたくないので緩そうな所まで進んでみるが、いつの間にか帰る方向とは別の方向に向かっていたりして、危うくリングワンデリングしそうになるが、コルとおぼしき方向へ行くとやっぱり雪壁が出てきたりして泣きそう。それでも何とかコルにたどり着くが、なんともムリゲーの世界だった。
ここからも視界不良が続くが、それでも右側が切れた尾根筋が分かるだけ何とかなる。
ガニマナコ左目は意外と広い。右へ目への稜線への下りは急に落ち込んでいるが、左側を斜滑降で下る。稜線は右は岩壁、左には雪庇が出ている。さほど細くはないが、ミスは許されない。
右目も意外と広いなあと思っていたら、本当のピークはもうちょっと先だった。ピークの向こう側はスッパリと切れ落ちててさすがにスキーでは下れず、つぼ足で左側をトラバースして下る。
屏風山へは緩い尾根で、頂上も広い。視界が悪いので、周囲に地形図に示されたような崖があるのかどうかはよく分からない。
それでも、南へ向かうと尾根は細く、東側に大きな雪庇が出て、岩記号の所は急に下っていてクラストしているのでそれなりに恐い。
南東に下る尾根の分岐はそろそろだけど見当たらないなあと思っていたら、雪庇の影に隠れていた。
ここでシールを外し、滑降を開始する。もっとブッシュや傾斜が嫌らしいかと思っていたが、割と楽しい尾根だ。
最後は谷に下り捨て、谷筋のトラバースが若干面倒だったが、何とか無難に林道に出た。多分、下部のポコを乗っ越してしまった方が楽なのであろう。