- 億滴
- ポンネアンチシ山~珊内岳縦走
- 日程
- 2017年02月15日(水) - 16日(木)
- 山域
- 積丹山塊
一般的には残雪期に使われるのがメインのルートらしいが、色々事情があってこの時期にポンネアンチシ山から珊内岳までの縦走を試みた。しかし、まあ案の定というかホワイトアウトで途中撤退。それでもサブプランのルートを確認できたので良しとしよう。
行程
2017年02月15日(水)
大川林道は除雪されておらず、入口に駐車スペースは無かった。仕方が無いので道道のゲート手前にあるチェーン着脱場に車を駐める。
林道入口までは行かず、橋を渡ってすぐに山に入る。適当に歩いていたらその内林道上に出る。林道上にはスノーシューのトレースが着いている。トレースは山屋っぽくはなく、多分林業の調査だろう。滝の沢林道分岐からは滝の沢林道方向へ続いていた。
気温が高くて、雪がべとついてきて徐々にラッセルがキツくなってくる。林道終点まで2時間ちょいかなと思っていたが、結局3時間もかかってしまった。
Co233 二股を過ぎるとすぐに林道終点となり、そこから沢沿いを進む。 Co305 二股手前の屈曲部は沢幅が狭まり、ちょっと行くのが難しそうなので、右岸の台地に上がって越える。
尾根取り付きは急だが、何とかスキーで登れる。少し高度が上がって、雪がさらっとしてきても足が未だ重いので、一旦スキーを脱いでこびりついた雪を剥ぎ落としたらその後はかなり楽になった。
この尾根の核心は登り始めから Co390 までの急な尾根と、そこから Co420 付近までの細い尾根の通過。その後も地形図上では急で細い尾根が続くが、思ったほどではなく、徐々に尾根幅は広がり、やがて穏やかで快適な尾根となる。
当初は緩やかな尾根上に出たら、コンパスを切って真っ直ぐ進もうと思っていたが、途中の谷はそれなりに落ち込んでいて、登り返しを考えればそのまま忠実に尾根筋を辿っても大差なさそうなので尾根筋を進む。
主稜線に出たらザックを残置し、オプションザックでポンネをアタックに行く。徐々に視界が悪くなる。
Co950 付近から尾根は細くなる。面倒なので西側斜面をトラバースして行く。ブッシュがうるさいのと、やや雪崩リスクがありそうな雪質。 Co990 で尾根の方向が変わってからも基本的には斜面トラバース。尾根上はカリカリで面倒くさそうだが、斜面はだんだん緩くなってくるのでこっちの方が断然楽だろう。
視界がほとんど無い中、頂上の岩にタッチしてさっさと引き返す。帰りも基本的にトラバース。雪が安定した時期なら、 Co900 付近まで谷を滑って登り返すのも良いんじゃないかな。
尾根が広くなると、尾根の分岐がはっきりせず、進行方向に不規則雪庇が出てたりしてうっかり支尾根方向に進みそうになるので、注意が必要だ。
2017年02月16日(木)
昨日は風もなく快適かなと思ったが、そこそこ吹かれてそこそこ吹き溜まった。まあええけど。
暗いうちに出発。 P818 は尾根屈曲部が不規則雪庇になっていて尾根筋を行くのが面倒なので、南側の平坦地をトラバースして行く。尾根上はずっと雪庇が出ていて尾根に戻るのはなかなか面倒だった。
続く急斜面を登り切ると、だだっ広い雪原になる。ほぼ何も見えないのでコンパスと勘のみが頼り。
つうわけで余りにもまったりした雪原でぼんやり歩いていたら、目の前に急に斜面が現れる。ん?ガニマナコの分岐付近か。コンパスを切り直して珊内岳方向へ歩き出すと、珊内川からの強風がハンパない。視界は無く足元の状況もままならない。正面からの風を受けながらこのまま手探りでピークまで行っても楽しくはないわなあ。
っつうわけでお得意の撤退である。予定していたガニマナコから屏風山への稜線上も風は強いだろうから、サブプランの大川 Co233 中間尾根から下ることにする。
っても広い雪原から不明瞭に分岐する尾根で、視界も悪い。新調にコンパスを切りつつ、時折雲間に見える地形を頼りに尾根に下る。どうやら間違いはないようなのでシールを外す。
暖気中なので雪質は良くない。 Co780 のポコは左側をトラバースして通過する。これを回り込むと、尾根上には岩壁がある。そのまま斜面を滑って岩壁の下に出る。
Co660 からは東側へ延びる支尾根の方がはっきりしていてうっかり入り込みそうになる。下部は急な崖が点在しているので、視界の悪いときには注意せんとあかんなあ。
本来進むべき尾根上はちょうど岩壁になっていて、斜面をトラバースして岩壁の下に戻る。そこからしばらくは傾斜がきついのでしばしスキーを外してツボで下る。
スキーに戻しても雪質が悪いのでさほどスキーは楽しめず、徐々にブッシュがうるさくなってきて林道に出た。
帰りの林道もベタベタラッセルを覚悟していたが、未ださほど気温が上がる前だったので、そこそこスキーも走ってそれなりの時間で道道に出た。下界は稜線上のホワイトアウトが嘘のような天気だったが、時折強い風は吹いていた。