- 目的
- 富良野岳~上富良野岳縦走
- 日程
- 2017年01月21日(土)
- 山域
- 十勝連峰
前回カミフエリアに来て、2度ほど試みたがいずれも悪天で途中撤退している。今回は3度目の正直で登頂を目指す。
2017年01月21日(土)
富良野岳北尾根
いつものあそこから出発する。直近で雪が降っていないらしく、大量のトレースで雪面はズタズタだ。ジャイアント尾根へのトレースと分かれ、北尾根稜線に入るとトレースは少なくなるが、それでも斜面へ降りるシュプールは無数にある。
1500m付近でシールが効かなくなったので、アイゼンに変えていると、ジャイアント尾根を登る人が見えた。1人は Co1600 付近からシュートして行った。もう1人はアイゼンに履き替え、北尾根分岐まで上がっていったが、その後、谷に降りたようである。D尾根方面にもちらほらと登っている人が見える。
ホコ岩は近づいてみると、確かにそう急でもなくアイゼンを効かせて普通に頂点に立つ。しかし、裏側は僅か2mほどだが垂直に立っていて、雪はかぶり気味に着いている。飛び降りられそうな距離でもあるが、両側も深い谷でそんな勇気は無い。
みんなここをバックステップで降りているのだろうか?なかなか勇気が要る。多分雪の付き方が悪いのだろう。しばし考え、基部まで下って左側をトラバースして行く。しかし、こちらもかなりの急斜面で、雪が深いときには雪崩の危険もありそう。
ジャイアント尾根との分岐の大地に立つと、富良野岳への細いリッジが見え、ちょっと怯む。ここにもスキーのトレースはあって、三峰山沢へ下っている。このルンゼを下るのか、どうかしている。
一つ目の岩場は左側の斜面にアイゼンを効かせてトラバースする。ここは多分、数年前に大差やとーのさんとジャイアント尾根から来て撤退した場所だ。ちょっとアイゼンを引っかければヤバそうな所だが、みんな鼻ほじりながら通過しているんだろうか。ビクビクしながら一歩ずつ慎重に歩を進める。
次のギザギザのリッジ状の岩場は、左右どちらからでも行けそうだったので、右からいってみるもすぐに行き詰まったので戻って左から行く。こんな所も他のウェブ上の記録ではほとんど言及されていないんだよな。みんなこんなのは屁のカッパなのか?積丹でも岩場のトラバースがあったが、あんなのとは全然怖さが違う。向こうはスキーでトラバースできるし、下部の斜面はゆるゆるで滑っても平気だが、こっちは転けたら何処まで落ちていくか…
これを通過すると核心も終わりで主稜線に出てすぐに頂上だ。十勝方面に目をやると、D尾根から斜面をトラバースしてこちらに向かってきている人も見える。物好きも居るもんだ。
富良野岳~上富良野岳
頂上はさすがに寒いので、コルまで下って休憩し、ここでスキーに履き替える。クラストしているのでアイゼンでも十分だが、スキーの方が少しは早いだろう。
P1746を右からトラバースして稜線上に出ると、ちょうどさっき見えていた人達が登ってきた。でっかい外人さん。なんか話しかけられ「わんでい」とか「ふらのまうんてんとぅかみふらのまうんてん」とか「のーすりっじ」とか応えておいたが、通じたのだろうか。っていうか、日本に来て日本の山登って日本人に話しかけるなら日本語を覚えて欲しい。富良野岳方面へ歩いて行ったが、一体何処を滑ったのだろう。
D尾根
一旦アイゼンに変えてD尾根を下る。ここですれ違った人も外人。スキーを担いで少しでも高い所からシュートしようとしている。って言うか、背が高くてヒゲを生やしていてさっきと同一人物に見えるが、多分別人。
八手岩分岐からスキーに変える。D尾根南西の斜面は相変わらずガリガリ。多分外人のように谷に降りれば快適なのだろうが、それはそれで色々アレ。少しだけ我慢すればそれなりに良い雪は出てくる。化物岩の横に入るとまだ何人か登ってくる人が居るが、スキーが快適なので無視して滑走する。
ほとんどのトレースは凌雲閣から温泉スロープを登ってきているようだ。他は三峰山沢の上二股へ滑っているようだ。私はツリーランでD尾根末端を目指す。上部は快適な雪かつ適度な樹林。しかし、徐々にブッシュがうるさくなって左の斜面に追いやられ、結局沢に降りてしまった。どうやら下降では始めから上二股を目指した方が楽そうだ。
砂防ダムの上をスキーを脱いで渡渉する。温泉が流れているので凍っていないが、水量は少ないのでなんとかなる。ブル道沿いは北尾根やD尾根からの大量のトレースで踏み固められている。下二股(三峰山沢出合)の砂防ダムには外人が20人くらい集まっていた。バス停に戻ると何人かの日本人も見られたが、8割は外人だった。もはやカミフエリアも外国ですね。