幌天狗~群別岳

ふ~ちゃん
目的
幌天狗~群別岳往復
日程
2007年05月03日(木) - 04日(金)
山域
増毛山塊

今回は幌から群別岳と尾白利加山の二つの鋭峰を落とそうと例によってとーのさんと出かけた。しかし、群別岳から見る尾白利加山は遠く、あえなくカットとなってしまった。群別岳のピークはゴールデンウィークらしく、人であふれた。

行程

2007-05-03
幌~幌天狗尾根~幌天狗 C1
2007-05-04
C1~群別岳~幌天狗~下山

メンバー

装備

2007年05月03日(木)

タイムレコード
時刻天候場所行動
06:30サンクス合流
09:15出発
12:00Co650
14:35幌天狗
14:45C1
群別川[image/jpeg:147kB]
増水している群別川

今回はとーのさんの家の前のサンクスで合流し、とーのさんをピックアップして私の車で群別へ向かった。前日は全道的にまとまった雨が降り、気温の上昇による雪解け水と相まって、川が増水しているのではないかと心配だった。群別に到着すると、案の定、川は濁流となっていた。群別川ルートは途中に渡渉があるらしいので、これだけ増水していると、先に進めるかどうかちょっと心配だ。下りのスキーの楽しみは減るが、安全策で幌からの尾根ルートに変更する事にした。


渡渉[image/jpeg:148kB]
渡渉をするとーのさん
林道[image/jpeg:147kB]
水が流れているのは川ではなく道です

Co110 のゲートには1台の車が残置してあった。出発の準備をしていると、山菜取りのおじさんが降りてきた。挨拶をして上の様子などを聞くが、どうやらこちらを警戒しているようで愛想がない。林道をてくてくと歩いていくが、なんか想像していた感じと違う。尾根筋を歩いていくはずだが、ひたすら斜面をトラバースしており、尾根はずっと上の方に見える。改めて地形図を出して確認してみると、ゲートからすぐに右に入る脇道を行かなければならない。そういえば、出発してすぐに藪に覆われた道の入り口があったような・・・。あわてて道を引き返し、正しい道に入る。30分ほどのロスになってしまった。

先ほどのきれいな林道と違って、こちらはちょっと荒れ気味だ。しばらく行くと Co200 で道はを横断している。増水気味の沢を大股2歩で渡渉する。その先の道は更に荒れ、道沿いに水が流れ、川のようになっている。日が高く昇り、気温もぐんぐんと登り始める。

Co350 付近で道はますます荒れて藪が覆い、不明瞭になってきた。どうせ藪漕ぎになるのならと、適当に雪渓を使ってショートカットする事にする。林道は折り返しているはずなので、すぐに復帰できるだろうと思っていたが、なかなか思ったように道が出てこない。あれ?もしや藪の迷宮にはまりこんだかな・・・とおもったが、もう少し我慢して急斜面の藪をよじ登ると広い林道に復帰した。


雪出現[image/jpeg:148kB]
ようやく雪が出てきました
広い尾根[image/jpeg:148kB]
広い広い尾根を行く
シーアイゼン[image/jpeg:147kB]
なぜかシーアイゼンをつけています

ようやく道沿いにも雪が出始め、藪もかなり雪で埋まり始めたので、雪渓を使ってショートカットして進む。 Co500 台地から、スキーを着ける。あまりにも平らな尾根なので、シールを使わなくてもスイスイと進む。 Co550 で少し傾斜が出てきたところで、とーのさんはなぜかシーアイゼンをつけていた。年季の入った私のスキーはノーシールでもそのまま進める。


幌天狗[image/jpeg:138kB]
幌天狗が見えてきた
幌天狗[image/jpeg:146kB]
近いようでまだ遠い幌天狗
幌天狗[image/jpeg:133kB]
ようやくまもなく幌天狗

P745 でようやく幌天狗が見えてくる。 Co750 を越えるとさすがにノーシールではきつくなってきたので、シールをつける。と、上から GPS を眺めながら降りてくるおじさん一人とすれ違う。 GPS を見るより地形を見ろよとつっこんでやりたくなったがやめた。ああいう完全に GPS に頼った登山をしているといつかきっと痛い目に遭うと思うのだが。

幌天狗はすぐそばに見えたが、これがなかなか意外と遠い。景色もあまり代わり映えしないので、いい加減尾根歩きに飽きてくる。北に見える浜益岳の斜面にはあちらこちらに雪崩の跡が見える。


群別岳[image/jpeg:148kB]
かっこいい群別岳
テントから群別岳[image/jpeg:148kB]
テントから見える群別岳

時間切れも迫ったところでようやく幌天狗に到着する。群別岳、尾白利加山がかっこよく見える。群別への稜線上にはあまり平らなところはなさそうだ。本当は最低コルまで進みたかったが、幌天狗から少し進んだところでブロックを積み上げて幕営する。

2007年05月04日(金)

タイムレコード
時刻天候場所行動
04:00起床
05:00快晴出発
07:50快晴群別岳
10:30天場
13:35林道ゲート下山
日の出[image/jpeg:142kB]
群別岳に日が昇る
出発[image/jpeg:147kB]
入り口を閉めてさあ出発

夜明けとともに起床し、行動を始める。初めはツボ足で行こうと思っていたが、少し歩くとズボズボと埋まって全く前に進めないので、戻ってスキーで行くことにする。テントが飛ばないように雪ブロックをくくりつけて再出発する。


尾根歩き[image/jpeg:134kB]
細い尾根歩きの始まり
岩場その1[image/jpeg:146kB]
はじめの岩場は北側を巻く

出発してすぐの岩峰 P1189 は北側の斜面を巻き気味に進み、コルに下る。雪はまだ硬く、スキーは快適ではない。空は突き抜けるようなすばらしい青空で、気温はぐんぐんと上がる。


南巻き[image/jpeg:146kB]
次の岩場は南側を巻く
ストックを取りに[image/jpeg:147kB]
とーのさんが落としたストックを取りに・・・

コルから P1171 までは南側を巻き気味に進む。斜面には亀裂が入っている。 P1171 から稜線上を進んでいくと、足下はばっさりと切れ落ちて下が見えない。こんな所を下る準備をしてこなかったので、少し戻って北側の斜面をキックステップで下り、急斜面をトラバースしていく。このときとーのさんがストックを落としてしまって斜面の下の方に転がって行ってしまった。幸い途中に引っかかって止まったので、いったん荷物を置いて回収に行った。


岩場[image/jpeg:144kB]
こんな所下れるわけありません
群別岳[image/jpeg:145kB]
間近に迫ってきた群別岳

コルから振り返ると、垂直の岩塔がそびえていた。正面にはいよいよ群別岳が間近に迫ってくる。最低コルは広いが、風の吹き抜けも多そうで、あまり天場に適したような場所ではない。正面は南峰の岩壁で進めそうにないので、南峰西側斜面をトラバースして P1079 をめざす。


南稜[image/jpeg:135kB]
南稜岩峰へ向かう
群別岳[image/jpeg:145kB]
ピーク直下から群別岳を見上げる

P1079 とのコルから稜線に沿って南峰へ向かう。南峰の岩壁基部から東側をトラバースして本峰とのコルへ向かう。斜面が崩れ落ちそうでちょっと怖かった。

ピークは少し風が強かったのでブロックを積み上げて、椅子とテーブルを作って、お茶を沸かして一服する。予定ではここから尾白利加にアタックするはずだったが、話し合いの結果、案の定、今回はカットすることになった。

余裕ができたので、のんびりしていたら、ホンジャマ平から単独行の女性と、西尾根からは数人のパーティが登頂してきた。ピークは狭いので椅子とテーブルを譲り渡して下山することにする。


トラバース[image/jpeg:139kB]
南稜をトラバースする
亀裂[image/jpeg:147kB]
岩峰の下の大きな亀裂
トラバース[image/jpeg:146kB]
今度はストックを落とさないでね

往路と同じ経路だが、雪は腐り始めている。南峰の基部でまた一人とすれ違う。斜面の亀裂は往路より広がっているような気がする。


youtube:
幌天狗の緩斜面

装備を撤収し、幌天狗に登り返して滑走を開始する。延々となだらかな斜面が続くが、それなりに楽しい。 Co500-550 の台地はさすがにスキーは止まり、歩くことになる。

一日でかなり融雪が進み、昨日よりブッシュが多くなっている。台地から林道に出ると、早々にスキーをはずし、シートラとなる。 Co340 からは道を行っても藪が濃いので、道を外れて筋の雪渓を使いショートカットし、 Co270 に出る。多少の藪漕ぎもあったが、雪渓が多い分こちらの方が快適だろう。

渡渉地点に太いギョウジャニンニクがあったので、回収する。さらにザックを置いて周辺を少し歩くが、たいした収穫はなかった。下山後、ゲート周辺や、他の林道により道しながら山菜を採っていく。収量は少ないが、ギョウジャニンニク、アズキナ、タラノメなどを収穫する。例によって浜益温泉に入ってから、札幌のバイキングレストランにギョウジャニンニクを持ち込んで(ぉぃ)焼き肉と一緒に食す。いつものように飯代はとーのさんにごちそうになる。とーのさんを自宅まで送り届け、例によって札幌の町中を道に迷いながら帰ってきた。

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