- 目的
- トムラウシ山~妙敷山縦走
- 日程
- 2006年02月03日(金) - 06日(月)
- 山域
- 北日高
当初、帯広岳から伏美岳方面へ縦走する予定であったが、除雪が伏美林道の入口まで入っていたため、予定を変更した。
行程
装備
2006年02月03日(金) 芽室
清水のセブンイレブンで、夕食を買って、伏美岳の登山口へ向かう。上美生の先のT字路を伏美岳への看板案内を右に曲がって進むが、なんだか進む方向が辺だ。月があらぬ方へ向いている。どうやら曲がり道を1つ見落とした様だ。農道をぐるりと一回りして再び上美生から伏美登山口へ向かう。すぐにまた伏美岳への看板があって右に曲がる。先ほどはここを見落とした様だ。地形図上で最終人家は帯広岳の真北付近なので、そのあたりまでしか入れないもだと思っていたら、除雪はニタナイ川林道の入口まで続いていた。どうやら、美生ダムのメンテナンスのために通年除雪している様だ。
予定では、帯広岳を登ってトムラウシまで縦走しようと思っていたが、よけいに除雪が入りすぎて帯広岳付近に駐車スペースがない。除雪された道を荷物を担いで歩いて降りるのもかったるい。少し予定を変更せざるを得ない様だ。とりあえず、腹も減ったし、明日の行程を考えながら、一端芽室に戻ることとにしよう。とちゅう、帯広岳へ向かうペンケ川林道が通行できそうだったので、偵察にはいると、かなり上部まで除雪されていた。私は途中で引き返したが、大型四駆なら終点までいけるのではないだろうか。
芽室のセブンイレブンで酎ハイとおやつを買って、芽室駅の駐車場で車中泊にする。明日は伏美の入口に車を停めて、トムラウシから回るルートをとることに決める。
2006年02月04日(土) ピパイロ林道~トムラウシ山
- 距離
- 6.582km
- 標高差
- 949m
- 登り
- 1088m
- 下り
- 139m
- 平均速度
- 0.8km/h
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
05:15 | 芽室駅前 | 起床 | |
07:30 | 林道入口 | 出発 | |
09:40 | Co810稜線 | ||
11:20 | P1003-1005間 | ||
13:25 | P1053-1182間 | ||
15:20 | Co1330 | C1 |
![林道入り口 林道入り口[image/jpeg:109kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152174744.jpg)
シュラフの中でふと時計を見ると、既に5時を過ぎている。起きあがり、駅のトイレに行くが、なんと、駅は施錠されており、中に入れない。芽室駅は 使えねー 駅だ。セブンイレブンによってトイレに入る・・・が、でねーし・・・。朝飯を買って登山口へ向かう。林道入口を少し除雪して、駐車する。林道には薄いながらもスキーのトレースが残っている。
林道を少し歩いて、はじめの『渓流橋』を渡ったところで、いくつかのトレースが尾根に向かっていた。本当は『渓谷橋』まで林道上を歩いて、そこから尾根に取り付こうと思っていたが、トレースがあるのなら、それを使わせてもらおうと尾根に向かうトレースに追随する。が、しかし、これは失敗だった。トレースはすぐに不明瞭になってどこかに消えてしまった。おそらく、コンタラインに沿って続くブル道を使って南方の尾根の方に向かったのではないだろうか。私は取り付いた尾根を忠実に登っていく。どこか適当に谷を渡って P932 の東側の尾根を直登しようかと思っていたが、上に行くほど谷は深くなって渡る場所がない。仕方なく進んでいくと、 Co600 付近では急斜面にブッシュが露出してうんざり。さらに Co700 を越えるとクラストしてエッヂが効かなくてまたうんざり。既にスキーで来たことを後悔し始めていた。
![伏美岳 伏美岳[image/jpeg:157kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152174746.jpg)
![藪尾根 藪尾根[image/jpeg:183kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152173967.jpg)
なんとか稜線に出て、ここから稜線上をスキーで快適に進むぞ・・・なんて言うのは考えが甘すぎた。 P932 前後から藪尾根となって歩きにくい。ラッセルがないのはいいが、雪が少なすぎて部分的に地面が露出しているところもある。雪質は固く、下りはスピードが出過ぎる。多分スノーシューならサクサクと進む様な尾根だが、この時期ならまだ雪が深いだろうとスキーで来たことが完全に裏目に出た。というか、この状況なら帯広岳から縦走してたらどんなことになっていたことか。
![ダケカンバ ダケカンバ[image/jpeg:145kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152174745.jpg)
![芽室岳 芽室岳[image/jpeg:96kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152174747.jpg)
![ポリタン ポリタン[image/jpeg:49kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152173966.jpg)
P1053 を過ぎたあたりから既に天場を考えながら進むが、このペースだと、2泊でも妙敷山までたどり着けるかどうか微妙だ。少しでも天場を先に進めたい。地形図を見るとトムラウシ山手前の Co1330 付近が少し広そうだ。快適かどうかは分からないがそこまで上げることにする。実際の場所は決して快適ではないが、1人用テントなら何とか張ることは出来る。ザックを降ろし、装備を取り出していると、エクストラパックの中がなんだか水っぽい。って言うかポリタンから水漏れしている。と言うか、パックリ割れてる。ぉぃぉぃ。うーん。どうしよう。とりあえず布テープでも巻いとけ。まぁ、なんとかなるか。なんとかしよう。
2006年02月05日(日) トムラウシ山~伏美岳
- 距離
- 4.791km
- 標高差
- 255m
- 登り
- 668m
- 下り
- 413m
- 平均速度
- 0.7km/h
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
05:00 | 曇 | 起床 | |
07:00 | 出発 | ||
07:40 | トムラウシ山 | ||
10:50 | Co1650 | E.P | |
12:20 | 伏美岳 | ||
13:30 | P1612台地 | C2 |
トムラウシ山
![トムラウシ山 トムラウシ山[image/jpeg:119kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152174748.jpg)
![伏美岳 伏美岳[image/jpeg:70kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152173964.jpg)
今日は調子よく行けば、妙敷山を越えて下山してしまおうというもくろみだが、昨日のペースではうまくいくかどうか・・・。天場を出てトムラウシ山までは多少クラストしているが、ブッシュはだいぶ薄くなり、昨日に比べればだいぶ楽だ。今日は雲が多く、ピークからの展望は余り良くない。ピークを越えると再びブッシュがうるさくなる。部分的には尾根が広い所もあるが、尾根はクラストして滑りにくい。全然スキーを楽しむとかのもんではない。
伏美岳
![伏美岳南東面 伏美岳南東面[image/jpeg:56kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152173965.jpg)
結局思った様にペースは上がらず、伏美岳は遠い。目の前には見るだけでうんざりする様な急斜面が待ちかまえている。 Co1500 から、ツボ足にしてスキーを担ぐ。スキーがダケカンバの枝にひっかかりウザい。伏美岳ピーク周辺は風で雪が飛ばされている。以前ゴールデンウィークに来た時はもっと白かったと思ったが、こんなもんだったろうか。ピークは岩が露出している。ピークから少し降りると、南東側は良さそうな斜面で、雪質も悪くなさそうだ。標高差 100m ほどだが、シールを外してスキーをする。ようやくスキーを持ってきた甲斐のある場所が出てきた。
P1612 周辺は天場に快適そうな台地となっている。妙敷山へはまた時間のかかりそうな尾根が続いている。今はまだ時間が早いが、このまま進むと、変なところで時間切れになりそうなので、今日は諦めてここで天張ってしまうことにする。台地からトムラウシ川へはスキーに良さそうな斜面だ。多少雪崩が怖いが、この積雪量なら問題ないのではないだろうか。というか、むしろ下部のブッシュが不安だ。まぁ、きっと何とかなるだろう。もう重い荷物を背負って藪尾根を歩くのはうんざり。明日は空身で妙敷山にアタックしてここから谷に下っちまえ。
2006年02月06日(月) 妙敷山~トムラウシ川
- 距離
- 10.466km
- 標高差
- -1204m
- 登り
- 252m
- 下り
- 1456m
- 平均速度
- 2.2km/h
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
05:00 | 起床 | ||
06:25 | 晴 | 出発 | |
07:20 | 曇 | 妙敷山 | |
08:00 | 天場 | ||
08:30 | 出発 | ||
09:20 | 沢 Co820 | シール | |
11:10 | 晴 | 林道入口 | 下山 |
妙敷山
![妙敷山 妙敷山[image/jpeg:53kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152173963.jpg)
昨夜から時々弱い風が吹いていた様だが、テントの外にはほとんど降雪の跡はない。予定通りテントを残置して E.P アタック装備で妙敷山に向かう。最初の急斜面を登ると、スキーが使えなくもなさそうだが、多分総合的に見てツボ足の方が早いだろう。稜線上はクラストしているが、氷結していないのでアイゼンが無くてもなんとかなりそうだ。国境稜線方面は厚い雲がかかっているが、妙敷山周辺には青空が広がり、正面から朝日が差してくる。
![伏美岳 伏美岳[image/jpeg:50kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152174750.jpg)
![天場 天場[image/jpeg:61kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0152174749.jpg)
雪庇は北側に生成されているが、さほど大きな物ではなく特に問題はない。西ピークと本峰の間のコルは十分な広さがあって、こちらも幕営可能だろう。雪洞も作れそうだ。ピーク周辺は雪が飛ばされてハイマツが露出している。周辺にも雲が増えて展望は良くない。サクッと引き返し天場へ。
トムラウシ川
シュラフ、テントを畳みパッキング。靴ひもを締めて、いざ谷へ。上部の斜面の状態に注意しながら少しずつ左にトラバースしていく。雪質は下るほど重くなり、滑りにくい。 Co1250 付近の小尾根末端から伏美岳への直登沢を渡り、東側の斜面にうつる。 Co1100 付近の沢の中には地形図に現れない岩壁が露出し、函地形となっている。沢に落ちない様に斜面をトラバースしていくが、こちらの斜面はサンクラストで猛烈に滑りにくい。途中スキーコントロールが難しく、右足を潅木に引っかけて変な体勢で転んでしまう。すねに鈍い痛みが走る。軽い肉離れでも起こしたかもしれない。
斜面は益々固くなってスキーは全くコントロールが効かない。コテコテ転けつつ、キックターンでピッチを切って下っていく。 P1392 の東に延びる尾根筋を通って沢に降りる。尾根末端はスキーを脱いでツボで歩く。沢の中も雪は固く、コントロールが難しい。少し行くと、水面が出てきたので、シールをつけることにする。何ヶ所かスノーブリッヂを渡りながら沢の脇を進み、小一時間ほどで林道に出る。林道ははじめの数百メートルはジェットで下るが後はひたすらだらだらとした林道歩きとなる。こちらも小一時間で入口に到着した。
温泉
とりあえず風呂に入るべく、日高に向かう。『ひだか高原荘』に到着し、フロントに500円玉をおいて風呂に向かおうとするが、「日帰り入浴は15時からです」と言われてしまう。なぬー!アホか。銭湯でもあるまいに、温泉が15時からってなんじゃそれ。ありえねー。っていうか、むしろまだ「日帰り入浴は15時までです」の方が納得いくっちゅうの。この糞温泉め。二度と来るかボケェ。
っつうわけで、仕方なく鵡川まで頑張って運転し、『四季の館』に入る。しかし、時間は15時。風呂に入ってから何かうまいものでも食おうと思っていたが、家まですぐだし、もう夕食時だし、日高のアホホテルのせいで予定が狂った。ったく。