- 目的
- 新人強化 暑寒別岳~群別岳縦走
- 日程
- 2004年05月21日(金) - 23日(日)
- 山域
- 増毛山塊
行程
メンバー
装備
- ジャンボエスパース
2004年05月21日(金)
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
19:00 | 部室 | 出発 |
24:30 | 暑寒荘 | C0 |
出発前日に、いきなりメールで中村の退部を知らされる。台風の影響で天気予報もあまりかんばしくないようで、何となく気が重い。
集合時間に部室に行き、しばらくすると、先生が来る。先生は風邪をひいたらしく、体調が良くないようだ。中村が居なくなったので、私の車1台でも何とかなるので、無理をしないようにと言うが、とりあえず行って様子を見るらしい。
雨の中出発。途中で明日の朝食とP-canを調達。道沿いにはやたらと「ネズミ取り」が目立つ。留萌の警察署でで登山計画書を提出。なにやら当直の人が計画書を受け取るのが初めてらしく、手間取る。「旭川方面本部に送って返事が来るまで」待たされる。ぉぃぉぃ、勘弁してくれ、こっちは急いでんだよ。出来れば0時前に鍵を受け取りたかったが、このせいで結局日をまたいでユースに到着。すっかり暗くなったユースのベルを鳴らし、鍵を受け取る。本当に申し訳ない。
暑寒荘にたどり着き、荷物を下ろしていると、ちょうどかんも到着する。1階と2階に分かれて就寝。
2004年05月22日(土) 暑寒別岳
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
05:30 | 晴れ | 起床 | |
06:40 | 出発 | ||
07:40 | 快晴 | Co570 | |
08:25 | Co800 | 先生離脱 | |
09:30 | 風強し | P1075.9 | |
10:25 | 晴れ | Co1230 | |
11:35 | 曇 | 暑寒別岳 | |
12:25 | ホンジャマ平 | ||
13:50 | リターン | ||
14:30 | ホンジャマ平 | C1 |
昨日は4時半起床とか言っていたが、寝たのが1時でそうすっきり起きられるわけもあるまい。ふと気が付くと、なんだか外が明るくなっている。天気予報では確かに雨だと言っていたと思うが、こんな天気で寝ているわけにはいかない。
先生も万全ではないようだが、一緒に出発する。登山道沿いにはエゾエンゴサク、アズマイチゲ、カタクリなどの花が咲いている。稜線に上がると、後ろには天売焼尻が見える。今日はさすがに利尻までは見えない。
![暑寒別岳 暑寒別岳[image/jpeg:145kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0131977700.jpg)
Co700を越えると、雪渓が現れ始める。先生はやはり、風邪のため体調が優れず、少しずつ遅れ始める。Co800で先生は諦めて離脱、マイペースで行けるところまで行って下山することになる。台風の影響が残っているのか、上に行くに連れて、どんどん風が強くなってくる。
P1075.9ドームまで上がると、猛烈に風が吹きつけ、じっとしているのはつらい。脇のハイマツの中に身を潜め、風をしのぐ。が、何故がいずみは皆と少し離れた吹きさらしで頑張っている。少しすると、先生も登ってきた。
テントを背負ってザックの重たいはるかはともかく、リーダーのペースが上がらない。(いつものことだが)何を背負っているのか、やたらとザックが重い。仕方がないので、私とカンで少し団装を持ってやる。
滝見台に上がり、いずみ以外が少し遅れていたので、座って待っていると、いずみの手から流血しているのが見える。ザックに入れて置いたカミソリで手を切ってしまったそうだ。そう言うことは早めに言えよ。医薬セットを取り出し、消毒して絆創膏を貼る。ついでに休憩となる。ピーク付近はかなりのスピードで雲が流れているのが見える。
![尾白利加山 群別岳 尾白利加山 群別岳[image/jpeg:73kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0131982391.jpg)
何とか視界を奪われずにピークに到着。いずみは元気だ。はるかは結構やられている。朝あれだけ晴れていたが、いつの間にやら上空は雲に覆い尽くされている。南暑寒は相変わらずしょぼい。見るとどうしても行く気をそがれてしまう。ま、とにかく明日の天気も怪しいので、今日中に群別を目指す。
下りは東面の雪渓を使ってコルまで行く。ここの斜面はすばらしく、もし南暑寒まで行くのなら、下に見える平地まで一気に尻滑りで降りたら気持ちいいだろう。コル付近から尾根を越えて西面に出てホンジャマ平に降りる。ここの斜面は下にガケがあるので、尻滑りは危険だ。
ホンジャマ平に装備を残置。風が心配なので、テントはポールを入れずに広げたまま木に結んで、装備をつっこんで放置していく。急いで群別を目指す。
いずみはサクサクと進んでいくが、リーダーとはるかがバテていてまるでスピードが上がらない。このペースで行くと、明るいうちに引き返すのは困難そうだ。P1240の稜線に上がると、雪渓が分断されて、ほんの数分だが、藪を漕がなくてはならない部分がある。全て雪渓ならともかく、暗くなってからこの藪を漕いで帰ってこなければならないとしたらやっかいだろう。
リーダーに判断を任せると、しばらく考え込んだ後に撤退を決定する。明日は天気次第で群別に行くか、南暑寒に行くか決めることとする。
2004年05月23日(日) 群別岳
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
03:35 | 快晴 | 起床 | |
04:50 | 出発 | ||
05:45 | P1091の池の近く | ||
06:50 | 群別岳 | ||
08:00 | 小さな岩場 | ||
09:00 | 天場 | 装備回収 | |
10:55 | 暑寒別岳 | ||
12:10 | P1075.9 | ||
13:45 | 暑寒荘 | 下山 |
![ホンジャマ平 雲海 ホンジャマ平 雲海[image/jpeg:56kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0131977799.jpg)
今日の天気はあまり期待していなかったが、予想外のスカッ晴れ。湿気は多いようで、遠望はきかないが、空にはさわやかな青空が広がっている。下界には雲が広がり、雲海となっている。意気揚々とアタック装備で群別岳へ向けて出発する。今日がこんなにいい天気なら、昨日無理に群別にアタックしようとせずに、南暑寒に行っておけば良かった。ちょっと失敗。
一晩たって、皆の体力も回復。快調にホンジャマ平を抜けて昨日チェックした藪漕ぎポイントに突入。特に問題なく通過する。そこから先は標高を変えないようにトラバースしながら、群別直下に至るルートをたどる。徳富川源頭から群別岳の方に至るルートは猛烈な急斜面に見える。
![暑寒~群別岩塔 暑寒~群別岩塔[image/jpeg:106kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0131977955.jpg)
今日も元気ないずみを先頭に、ホンジャマ平と群別の中間に位置する岩塔の下を通過する。近くで見るとますます登ってみたくなる。誰かこの岩にルートをつけたことがあるのだろうか。GW付近にこの辺に来るのなら、岩登りセットを持ってくることをおすすめする。
岩塔の直下を通過し、そのままトラバースしていくと、急斜面と藪に突きあたりそうだったので、いったん高度を下ろして、P1091池マーク西の沢の源頭付近に出る。そこからまた少しずつ高度を上げながら、群別岳直下の取り付きに至る。近くで見ると斜度は遠くから見るほどではなく(まぁ、私は3度目なので知ってはいるのですが)キックステップの練習にはもってこいである。40歩程度のローテーションで進むように指示するが、ここでもやはりいずみが元気なようである。はるか、あらたは昨日の疲労が少なからず残っているのか、やや遅れ気味だ。
肩までの残り20mはますます急斜面になって壁にへばりつくように直登。肩から少し行くと、雪渓は切れて薄い藪漕ぎとなる。右側の崖から落ちないように注意しながら、所々にある踏み跡とわずかな雪渓を繋ぐようにピークを目指す。肩に出てからあらたは急にスピードアップ。後続を無視して一人で行ってしまう。それで良いのか、リーダー。
藪漕ぎでピッケルは邪魔になるので、途中に残置して行く。ピークについても今日の晴天は崩れず。暑寒の山脈を眺めながらP-canをいただく。
![群別岳の帰路 群別岳の帰路[image/jpeg:70kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0131978849.jpg)
下りは肩から一気に尻滑りで降りる。はるかは大はしゃぎでものすごいスピードで横を通り過ぎていく。ちょっと危険だ。いずみはちょっとへタレで、ピッケルでスピードを殺しながらズルズル降りてくる。池の横を通過し、往路よりも少し下のラインを通りながら天場を目指す。
往路と同じ藪をバリッと登り返し、そこからはサックリと天場到着。テントを回収し、パッキングをして出発する。ここでもいずみは、何をそんなに急いでいるのか知らないがサクサクと先に行ってしまう。
稜線に上がり、コルを過ぎると、ちょっとしたスペースにテントが張ってあり、挨拶程度に言葉を交わす。南暑寒にアタックしてきたらしい。暑寒別岳への急登に突入すると、ちょうど食べ頃のギョウジャニンニクがあったので少量ちょうだいする。テントを担いでいるはるかはどんどんペースが落ち、先行するいずみらからどんどん離される。ま、急ぐこともないので休憩をとらせながらゆっくりとピークを目指す。
ピークに付くと、先生が居た。いずみが着くのとちょうど同じくらいに先生もたどり着いたらしい。あとは下山するだけなので、しばしくつろいでいく。しかし、いずみはやはり何を急いでいるのか知らないが、そんな状況なのにおもむろにザックを背負って出発の準備をしている。
![雪渓を滑るあらたとはるか 雪渓を滑るあらたとはるか[image/jpeg:97kB]](https://www.whochan.com/files/thum_0131978975.jpg)
いずみがそんな感じなので昼寝もそこそこにして出発。ピーク直下の雪渓に出るが、傾斜も緩いし、雪も腐ってるので尻滑りはちょっと無理そうだ。おもむろにテントマットを取り出すと、それを見てはるかも個人マットを取り出す。短い雪渓を繋いでいくだけだが、はるかは存分に楽しんでいるようだ。
P1075.9からの下りで、はるかとあらたがマットに2人乗りになって滑り降りて来て、そのまま木につっこむ。ぉぃぉぃ、楽しむのは良いけど、あんまり調子に乗って怪我しないでくれよな。2人とも大丈夫だと言っていたが、その後見てみると、あらたの右肘付近から流血していた。
雪渓が切れると、気温がぐんぐん上がり、汗だくになる。あらたは「水制限する」とか言いつつ、結局最後の休憩まで水を飲んでいた。暑寒荘に到着し、掃除をしてから帰る。
ユースホステルに鍵を返しに行くと、ホストファザー(?)から、尾白利加と奥徳富の名前について力説される。まぁ、なんだかよく分かんないや(苦笑)。
いずみが、石けんとシャンプーが備え付けられているところが良いというので、風呂は浜益温泉まで行く。浜益温泉に来たのは2度目だが、今日も混んでいる。
さて、風呂から上がり皆腹ぺこで喉がカラカラだが、ここからまっすぐ帰路につくと、1時間以上はコンビニにすらありつけないと思われる。話し合いの結果、いったん浜益海岸まで戻り食事を取ることにする。「とろなぎ亭」とやらで、「タコ天丼」をいただく。う・・・ん、まぁ・・・まぁだ。
451線から月形ルートを通り、苫小牧へ向かう。苫小牧の三ツ星で現役は先生の車に乗り換え、分かれる。