- 山行名
- ペンケハユシニナイ川~糠平山遡行
- 日程
- 2007年06月04日(月)
- 山域
- 西日高
今年初の沢に行って来た。当初は小楽古以南の極南日高方面へと考えていたが、日高南部は気温が上がらないようなので、暖かそうな内陸部の適当な沢に行くことにした。このペンケハユシニナイ川は、少々長そうだが、もろに南面で雪解けも早そうだし、地形図上の滝記号以外にはたいした物は出てきそうにないので、シーズンはじめの足慣らしには良さそうである。
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
07:20 | 快晴 | 出発 | |
09:10 | Co780 | ||
11:25 | 糠平山 | ||
13:10 | 林道終点 | 脱渓 | |
15:00 | 下山 |
苫小牧から平取の山の駅ほろしりを経由して、額平林道へ向かう。林道はこれと言って荒れておらず、ゲートも開いていて順調にペンケハユシニナイ川の出合に到着。少し戻って右岸沿いにつけられている林道に入る。あわよくば、このまま林道終点まで車で入ってサクッと往復しようと思っていたが、林道はすぐに崩壊しており、車では先に進めない。このまま車を残置して、林道を歩いても良いが、天気もいいので出合まで戻って中を歩くことにする。
出合左岸の作業道跡の入り口に車を止め、右岸から沢に降りる。出発してすぐに、岸が高く迫ってくるが、河床には砕石が詰まっている。小さな樋状を抜けると、川幅は広くなり、更に大きな砕石が転がり始める。
Co400-450 付近では、巨大な岩石で沢が埋められている。右岸からは崩壊が進む林道の砂利がなだれ込んできている。 Co450 に、幅広の滑滝が顔を出している。かつてはこの沢もこのような滝が連続する美しい沢だったのかも知れないが、今は砕石に埋められた人工的に改変された沢となっていて、美しさのかけらもない。
Co479 二股は砂利に埋められた広い河原の沢となっている。 Co640 で橋が横断するところから、沢はますます荒れ気味になる。 Co700 から急斜面をガレと倒木が埋めている。この沢唯一の滝記号の場所も、完全にこのゴミに埋められており、滝など見る影もない。シーズンはじめの足慣らしで、処理の面倒な大滝でなくてちょっとほっとしたが、せめてもうちょっと滝があったような渓相であってほしかった。念のために持ってきたピッケルが縦横に横たわっている倒木に引っかかって歩きにくいったらありゃしない。
このゴミ詰まりを過ぎると、広い河原となって左岸に林道終点が合流する。地形図では林道は右岸に渡っているはずだが、その跡は見つからない。この林道終点を過ぎると、ようやく自然の河川らしい雰囲気を味わうことが出来るが、これと言って面白い物は出てこない。
Co900 に、この沢唯一と言っていい滝らしい滝が出てくる。せっかくだから、直登しようと思ったが、ちょっとかぶり気味で、頭からシャワーを浴びそうだし、結構力もいりそうだ。あんまりまじめに防水もしてこなかったし、シーズンはじめで体もまだまだ重いので、結局巻くことにする。右岸からサクッと巻く。
Co1000-1050 で、小さな函状に一応、小滝らしきものが続いている。一部が雪渓で埋められているが、解けたとしてもたいした物は出てこないだろう。岩質は脆く、引っ張るとぼろぼろ落ちてくる。滝がどうこうよりも、浮き石と、雪渓の踏み抜きに神経を使って通過する。
途中、ギョウジャニンニクを口に放り込みながら、最後のつめにはいる。 Co1150 付近からぺらぺらの雪渓が残り、歩きにくい。踏み抜かないように手で崩しながら進む。 Co1210 二股は、ピークを目指さず、西のコルを目指す。すぐに水は涸れ、藪に覆われ始める。今はまだ雪に押されて藪は寝ているが、これからの季節はそれなりの藪漕ぎになりそうだ。稜線上にはまだ少し雪が残りピークへもすんなりと到着する。
ピークには高い木が無く、非常によい展望台となっている。北日高の山々がよく見える。主稜部にはまだまだ雪が多い。非常に天気が良く、気持ちがいいのでしばらく昼寝を決め込む。本当は疲れ切ってすぐに変える気力がなかったせいだが。
帰りはピーク直下を下る。ピーク直下は思った通り、ハイマツが生い茂っており、こちらを詰めると結構大変な藪漕ぎになりそうだ。なにもゴミの詰まった沢をまた歩く必要はないので、林道終点からは、少し遠回りになるが林道を歩くことにする。服装を林道歩きモードにして、林道を下る。思ったほど藪化は進んでいないが、小沢が横断するごとに道は崩れている。
林道が右岸に渡ってからの崩壊は更にすさまじく、今後この林道が再整備される可能性は薄いだろう。 Co440 で林道の崩れた崖をよじ登ったが、この場所はいつ上から崩れてきてもおかしくない、かなり危険な状態だった。そこから先は特に問題なく、出合に到着した。
とにかく、何のおもしろみもない、ただ長いだけの沢だった。ピークからの展望が良かったのが唯一の救いである。