余別川で満身創痍になって下山したら・・・
現役1年生3人を率いて余別川水泳大会に行って来た。当初、夏合宿の予備山行として計画されたが、結果としてメンバーは誰1人夏合宿には参加せず、予備山行としての意義はなくなってしまった。この山行自体いろいろあったのだが、下山後の事件の方が大きくて印象が薄れつつある。
現役1年生3人を率いて余別川水泳大会に行って来た。当初、夏合宿の予備山行として計画されたが、結果としてメンバーは誰1人夏合宿には参加せず、予備山行としての意義はなくなってしまった。この山行自体いろいろあったのだが、下山後の事件の方が大きくて印象が薄れつつある。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
05:30 | 起床 | |
06:15 | 出発 | |
07:25 | 入渓 | |
09:00 | Co160 | |
10:05 | Co270 函 | |
12:00 | 122点沢出合 | C1 |
朝、起きると雨が降っている。しばらくツェルトの中で天気待ちをする。雨がやんだようなので、出発するが、時々小雨がぱらつく。歩きなれた長い林道を過ぎ、ゲートを過ぎると、相変わらずの藪の踏み跡。
沢に入り、泳ぎなれた函を今年もやっぱり泳いで越える。出現する函はほとんど躊躇せず飛び込んでいく。新人がいない分、淡々と進んでいく。
下ノ廊下も泳いでサックリと通過。さらに続く函は、何となく余裕をかまして、「行ってみっぺか?」とか言って突入する。中には、3段の滝が架かっていた。1段目は軽く越える。2段目はごとーさんが空身で左岸をチムニーで何とか登り切る。3段目はダッシュが泳いで左岸からとりつくが、手が届かない。私が右岸からへつろうとしても、スリップして2度落ちる。結局、あきらめて、また泳いで函の入り口まで戻り、高巻き直す。高巻きは1分であった。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:05 | 出発 | |
06:15 | 122点沢 Co190 4段の滝の上 | |
06:45 | 30m大滝の上 | |
09:00 | 122点沢出合 | |
10:35 | 51点沢出合 | |
13:30 | 51点沢 25m大滝の下 | |
14:30 | Co380二股 C2 |
本日は122点で滝の練習をして往復である。特に問題なく、4段の滝をセオリー通りサックリとクリアし、大滝に到達する。しばし大滝を眺め引き返す。4段目をクライムダウンし、残りをアプザイレンの連続で降り、あっという間に122点沢出合に帰ってくる。
下ノ廊下をさくっと泳いで下り、51点沢の天場を目指す。25mの大滝も特に問題なく、天場に到達した。さすがに3年連続ともなると、何も考えずに通過する感じだ。これといって書くこともない。詳しく知りたい人は過去の記録を読んでくれ。
いきなり寝坊。なんか、台風が近づいているとかで、風も強いし、あー。今日はもう停滞!
・・・そのうち、日が昇り、日差しで暑くて目が覚める。なぜだ。きっと、アンドレが下山したためだろう。きっとそうだ。
昼過ぎから、ごとー、ダッシュの両氏が体のかゆみを訴える。漆かぶれだ。ダッシュは、この後漆かぶれが悪化し、本山行から戦線離脱する。
今日も終日停滞。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
03:00 | 起床 | |
04:20 | 出発 | |
06:00 | Co650 | |
08:30 | 珊内岳 | |
10:45 | 珊内川 Co400 | |
14:45 | 岩魚橋 | |
15:30 | 珊内 | 下山 |
停滞がかさんだことと、メンバー2人の漆かぶれが悪化していることから、この日のうちに珊内を目指すことになった。
問題の右股沢は40m3段の滝を巻いてしまうと、後は何もなかった。小滝や小規模な函が連続するが、少々チムニーの練習になるくらいで、これといった見せ場はない。少々拍子抜けだ。函もゴミの詰まった「ゴミ函」だ。藪に突入すると、延々と急斜面の笹藪が続き、うんざりだ。この沢の核心は、函や滝ではなくって、藪だった( ̄□ ̄)。
珊内川上部は非常にごみごみして歩きにくいが、中流部より、滑り台、スライダー、滑、函ありで非常に楽しい。飛び込んで流されていく。途中でごとーさんが滝壺にヘルメットを飲み込まれる。スサノ沢出合より、2つ目の滝記号でアプザイレンをする。それ以外はほとんど釜に飛び込んで行ける。
しばらく河原を歩いていくと、橋の下に出たので、そこから道に上がる。珊内の海岸に出て装備を広げて乾かしながら、バスがくるのを待った。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
室蘭 | 出発 | |
14:00 | 余別海岸 | C0 |
電車とバスでデンコデンコと余別へ。海岸にツェルトを張ってC0。近所の店で水を分けてもらう。なんて、図々しい奴らだ。ツェルトに入ってから、ぽつりぽつりと始まる。少々の不安。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 出発 | |
08:30 | 51点沢出合 | ナニ |
14:00 | Co380二股 | C1 |
余別林道をすたすたと進む。林道終点のゲートで、よねやさんパーティの2台の車を発見。廃道と化した林道跡を生い茂る草をかき分け、余別川に出る。
わらじに履き替え、51点沢出合まで、いくつかの函を泳いだり、へつったりして進む。出合では例によって、3時間ほどナニにいそしむ。去年のいわしたさんのモノが激しかったせいもあって、納得の出来るほどの成果はない。
25m滝まで、昨年同様レッツ直登。釜のある滝で、ごとーさんの「巻き」指示があったにもかかわらず、私一人泳いで取付き、直登して、怒られた記憶がある。しかし、ここで楽しまねば、どこで楽しむ。セオリー通り、25mを左岸巻きし、Co350の滝を左岸巻きし、Co380で幕営とする。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:25 | 出発 | |
07:50 | Co830二股 | |
09:35 | 珊内岳 | |
15:00 | 122点沢出合 | C2 |
天場を出て、すぐの滝はこれまたセオリー通り、右岸を巻き、アプザイレンで下降。Co400二股から予定通り左股をすすみ、40m大滝。
赤岩での特訓の成果で、余裕があるのか、この2段の滝を眺め、1段目はシャワーで行けそうだなどと、デカいことをぬかす。思わず登ってしまいたい衝動を抑え、予定通り、右岸尾根の木登りに突入する。相変わらず激しい巻きだ。しかし、まぁ、この沢の見所も相変わらずここだけだ。
昨年は、沢を間違えたらしく、酷い目にあったので、今年はCo830二股を間違わないように、地図をよく見ながら慎重に進む。Co380二股では、確認のために50分ほどの時間を要する。それだけ時間をかけるくらいなら、多少間違えても藪漕いだ方が早いだろと言う気もするが、50分藪を漕ぐのと、50分地図をにらみ続けるのはやはり大違いだ。沢はやがて枯れ沢となり、太い笹が多いかぶるトンネルとなる。ついに藪に突入する。やはり今年も沢を間違えたかと、ダケカンバによじ登り確認すると、目の前にピークがあった。
コンパスを切って、背丈以上の笹藪を漕いで122点沢に降りる。30m大滝は、左岸をアプザイレンでテラスに降りるのがセオリーだが、我々は左岸草付きをそのまま進み、ルンゼにでて、クライムダウンする。4段の連瀑は、アプザイレン、アプザイレン、クライムダウン、クライムダウン。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:20 | 出発 | |
09:40 | 林道終点 | 下山 |
今日はドンブラコデーなので、快晴を願っていたが、願いは通じず、どんより天気。核心の下ノ廊下に着く頃についにぽつりぽつりと始まってしまう。あう~。それでも、ここで楽しまない手はない。水流に乗ってどんどん流される。出来れば、先行している米谷パーティーに追いついて、車に便乗させてもらおうという図々しい期待をしていたこともあり、その後の函でも躊躇せずにどんどん飛び込んで、一気に流される。
存分に楽しんで、沢からあがり、林道終点までたどり着くと、とーのさんとミラが残っていた。なんと、山中で財布やら、車のキーやらを落としてしまい、スペアキーをとって戻ってきたところを我々につかまってしまったのだ。南無さん・・・。哀れ、全財産をなくした上に、我々を拾って帰る羽目になったとーのさんであった。
車中で、こばPパーティが、122点沢に降りるつもりが、なぜか反対の珊内川に降りてしまうという醜態を耳にする。トンマ揃いの(ぉぃ)他パーティをあざ笑う我らエリート集団であった。
その後、何度となく遡行することになる余別川の初遡行である。