ことさらに日高にこだわってきたつもりはないのだが、元来の出不精ぶりを発揮してアプローチのしやすさから日高ばかりに通うようになって、結果日高の人みたいな感じになってしまった。そんなわけで初めての東大雪の沢であるが、この界隈は雪渓の状態や気温によって遡行時期が悩ましいく、これまで行きかねていたのだが、実際今回も悪い雪渓処理が核心の遡行となった。
幌加除雪ステーションに車を残置して出発。初日は林道歩きに終始し、ウペペサンケ山の肩に幕営。二日目はウペペサンケ山を、アイゼンを利かせて通過し、東丸山にアタックして谷に下り幕営。ウペペ西峰から東丸山までの尾根は状態が悪く苦労した。三日目はニペソツを越えてしまいたかったが、丸山の通過で意外と手こずってしまい、ニペソツ手前の肩までしか進めなかった。ここまでは曇りがちで風も強かったが、ニペソツを目前にして好天に恵まれ、その雄姿を見ることができた。四日目は、天気が悪ければエスケープするつもりだったが、冬山としては奇跡的な快晴での中アタックすることができ、 360度のパノラマが望めた。計画では、石狩岳方面まで縦走するつもりだったが、体力と装備不足で、前天狗から幌加へ下山した。
夜は寒かったが、冬山としては安定した天気が続き、なかなか良い山行だった。やはりニペソツはかっこいい。
なんか天気が悪そうだが、暇つぶしにクマネシリ岳にでも行くことにする。地形図がないが、2時間そこそこの山らしいので、何とかなるだろう。
林道は登山口の少し手前で決壊していて、車では進めない。そこに車を残置して歩くことにする。案内板に地形図のコピーが張られていたので、デジカメで撮影しておく。林道を歩くと、10分ほどで登山口となった。入林届けの箱が、土台がつぶれて崩れ落ちそうになっている。先週末は結構登っていたようだが、今日は天気が悪いせいかまだ誰も来て居ない。枯れ枝で杖をつくって出発する。
登山道はひたすらまっすぐの急斜面である。下部の笹藪地帯を抜けると、エゾマツが縦横に倒れ、登山道はズタズタに寸断されている。倒木の上や下、新たに出来ている脇道を使って進むが、非常に歩きにくい。
登山道は西岩峰に向かって登り、その直下をトラバースして、本峰とのコルで稜線に出る。稜線に出ると、左右に踏み跡があって、どちらに進んだらいいのかわからなかったので、デジカメで写してきた案内板を見ると、どうやら左らしい。こんな物役に立つかなと思ったが、役に立った。
倒木のおかげで思ったよりも多少時間がかかって山頂に到着。一息ついてすぐに下山開始。稜線上は雲の中だが雲間にピリベツ岳らしき物が見える。今日は時間があるので、途中で倒木の枝を刈り払ったりしながら下る。往復3時間ほどで登山口に到着した。