海別岳の麓でまったり撤退
- 目的
- 春合宿 海別岳~遠音別岳縦走
- 日程
- 1995年03月29日(水) - 04月02日(日)
- 山域
- 知床連峰
行程
- 1995-03-29
- 室蘭~斜里~朱円 C0
- 1995-03-30
- C0~Co680 C1
- 1995-03-31
- C1~停滞 C2
- 1995-04-01
- C2~停滞 C3
- 1995-04-02
- C3~朱円 下山
朝一の汽車で、青春18切符を使い出発。苫小牧手前で、いぐちさんが、重要な装備である、金デポを忘れたことに気づく。いぐちさん一人で取りに戻り、我々だけ先に行くことにする。いぐちさんは特急を使い、何とか終点釧路にたどり着く。バスターミナルの横の駐車場に幕営させてもらう。しかし、釧路は遠い。なんとこの日、C-1(きゃんぷまいなすいち)である。
釧路からバスを乗り継いで、羅臼へ向かう。羅臼の食道で昼飯を食べていると、何か我々が貧相に見えたのだろうか、その店の店主が魚の干物を差し入れしてくれる。
とにかくバスで行けるところまで行く。山から吹き下ろす風の中、とぼとぼと終点相泊を目指していると、たまたま通りかかった軽トラに乗ったの漁師のおじさんが、荷台に乗せて目的地まで送ってくれる。ありがたいが、猛烈に寒い。相泊に到着すると、天候はますます酷くなる。我々がどうしようかと考えあぐねていると、おじさんが、「オレの家の物置に泊まってけ」と奨めてくれる。あまりにも恐縮なお誘いだが、図々しくお言葉に甘えることにする。
おじさんの家で、ビールや夕食をご馳走になって、物置に案内してもらう。物置と言っても、漁師の大きな倉庫で、ヒーターまで焚いてもらい、十分に暖かい。積み重なったコンブの横でありがたく寝かせてもらう。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
06:00 | 出発 | |
07:45 | 相泊 | |
15:00 | Co550 | C1 |
あさ、昨日と同様に軽トラの荷台に乗っけておくってもらう。何から何まで至れり尽くせりで恐縮しきりである。1日待ったおかげで、人気は快晴。風もなく海も穏やかで、海岸歩きには抜群のコンディションだ。
観音岩まで、薄く積もった雪を利用して、スキーを使っていく。観音岩の急なルンゼを登り、細引きでスキーを引き上げて越える。すぐ先のウナキベツ川に入る。側壁が切り立った狭いさわのなかを、何度か渡渉をした後、尾根に取り付く。疎林の急斜面をジグを切って登るが、ほどほどに積もった雪が崩れ落ちそうで怖い。
ポロモイ台地直下の窪地に幕営する。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:30 | 起床 | |
06:05 | 出発 | |
10:00 | 知床岳 | |
14:00 | B.C | C2 |
今日も快晴。ポロモイ台地へと続く急な尾根をE.Pを効かせてよじ登る。台地に登ると、急にだだっ広い雪原が目の前に広がる。知床岳に向けてコンパスを切り、念のためデポを打っていく。どこまでも視界があるので、みな自分のペースで広がって歩く。
知床岳に近づくと、反対側から大勢の人が上がってくる。思いがけず、大賑わいのピークに到着する。お茶を沸かしたりとくつろいだ後、デポを回収しながら尾根を引き返す。台地からの急な尾根に出ると、来た時のとレース場に巨大なひび割れが走っている。出来るだけ雪崩の起きなさそうな所を選んで、そそくさと下る。
天場に戻り、外でシュラフを干したり、酒を飲んでうだうだと過ごす。夜には、シュラフに入って寝ころび、落ちてきそうな星空を眺めながら酒を飲む。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:40 | 出発 | |
15:55 | 知床岬 | C3 |
昨日と同じコースをたどり、ポロモイ台地に上がる。時々細くなる稜線を歩き、岬を目指す。ウィーヌプリの左をトラバースして、北へ延びる尾根を降りていく。
下るにつけ、細い灌木のブッシュが多くなり、体中のあちらこちらがひっかかり、歩きにくい。スキーも突っかかり歩きにくいが、スキーを外すと今度は締まっていない雪にずっぽりと埋まってしまう。もういやん成りながらなんとか林を抜ける。海岸の崖っぷちに出て、海岸沿いに岬を目指す。
岬の台地から、海岸に降りて幕営する。
今日は1日晴天停滞とする。快晴の元、海岸の砂利の上で焚火をしたり、枝にホットケーキミックスを巻いて焼いて食べたりした。この遊びで皆の性格が出る。私は全体がこんがりきつね色になって仲間で火が通るまで、ひたすらじっと待つが、食い意地の張った人たちは我慢しきれずに、生焼けのままかぶりついたり、うっかいりさんは回すのを忘れて、片面だけ焦がしたり、ミックスを落としてしまう。
接岸した流氷に乗り、記念撮影をしたりして過ごす。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:45 | 出発 | |
10:30 | ウィーヌプリ | |
15:25 | ペキン川 | C5 |
国後島から上がる朝日を眺めて出発。ダラダラと来た道を戻っていく。例の尾根は下りよりも登る方が楽ちんだ。ウィーヌプリは、皆が無視していく中、私だけ一応ピークを踏んでいく。ピークというか、ただの出っ張りだが・・・
ペキンの鼻まで快適に滑り降りる。ペキン川の隣にテントを張るが、外で遊んでいると、重しをかけ忘れたため、風でテントが駆け上がる。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
05:00 | 起床 | |
06:35 | 出発 | |
13:50 | 相泊 |
干潮の時間を確認しながら、海岸を進む。スキーを担いで、海岸沿いの岩場をへつるというのはなかなか違和感がある。風のない穏やかな天気で助かる。これで波が高かったらとてもじゃないけどやっていられないだろう。
観音岩を越えて、海岸をひたすら歩く。相泊でタクシーを呼んで、羅臼へと戻った。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
07:00 | 室蘭 | 出発 |
16:00 | 清里 安井邸 | C0 |
今回は実家の清里町に帰省する安井さんの車に便乗させてもらう。ずうずうしくも、C0間でお世話になり、いろいろとご馳走になる。
時刻 | 場所 | 行動 |
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11:15 | 林道終点 | 出発 |
12:20 | 平岳コル | |
13:45 | Co900 B.C | C1 |
今日の行動は短いので、安井邸でのんびりしてから出発。安井さんに林道終点まで送ってもらう。
その名の通り、平らな平岳を通過し、斜里岳へと向かう尾根を探す。森林限界手前でベースキャンプを張る。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
05:00 | 起床 | |
07:00 | 停滞決定 C2 |
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
05:00 | 起床 | |
06:05 | 出発 | |
06:45 | P1256 | |
08:15 | 斜里岳 | |
12:10 | B.C | C3 |
予定通りスカパ。ぐんと急になる尾根をぐいぐいと登る。竜神池付近はちょっとわかりにくい地形になっている。馬の背に向かって急斜面をよじ登っていく。馬の背は両側がすっぱりとキレ落ちて細い。ピークからは360度さえぎる物のない、大パノラマ。遠く国後島さえも見える。2時間ほどうだる。
下りのスキーは少々高難度。馬の背からはクラストで、スキーはほとんど使い物にならない。P1050までは細くてクラストした尾根に苦労しながらくだる。そこから先は快適にスキーでB.Cを目指す。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
05:00 | 起床 | |
07:05 | 出発 | |
08:00 | Co750 | |
12:15 | サマッケヌプリ山 | |
13:10 | P1019手前コル Co950 | C4 |
平らな森林地帯を、バリッとコンパスだけを便りに進む。きっちりと目的地を通過し、摩周へ続く尾根へと取付く。途中、降り出した雪はサマッケヌプリまで来ると湿った吹雪となり、ずぶ濡れとなる。とりあえずツェルトをかぶって待機する。広い場所まで進み、幕営。
吹雪。停滞。レッツトランプ。
時刻 | 場所 | 行動 |
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05:00 | 起床 | |
06:40 | 出発 | |
08:50 | 標津岳 | |
12:30 | 養老牛岳 | |
13:00 | コル | C6 |
快晴。以外と細い尾根をとばしながらスキーイング。核心の斜里岳は終わっているので、みな余裕でおのおの楽しみながら進む。
時刻 | 場所 | 行動 |
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05:00 | 起床 | |
06:40 | 出発 | |
11:20 | 裏摩周展望台 | |
15:00 | Co650コル | C7 |
ミニ日高とかいわれているらしい所など通過し、尾根を下る。林道へ出て、国道を通過、裏摩周展望台まで道に沿って進む。こうなると、もう登山という気はしない。
時刻 | 場所 | 行動 |
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05:00 | 起床 | |
06:10 | 出発 | |
06:50 | 摩周岳 | |
08:00 | C7地点 | |
11:30 | 第一展望台 | 下山 |
摩周岳にアタック。カムイシュ島は湖が凍結しなかったためあきらめる。だんだんと人の気配を感じながら、摩周第一展望台へ到着。ようやく長い山行に幕を下ろす。