オコツナイ川で濁流に追われ
夏合宿の予備山行という名目でオコツナイ川に行ってきた。現役二人にはまだ少し早いかと思ったが、やはり少し実力不足が否めず、本山行に向けてやや不安が残る内容となった。
夏合宿の予備山行という名目でオコツナイ川に行ってきた。現役二人にはまだ少し早いかと思ったが、やはり少し実力不足が否めず、本山行に向けてやや不安が残る内容となった。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
09:10 | 部室 | 出発 |
13:30 | 雲石橋 | C0 |
室蘭から、とーのさんの白ミラに、4人乗りで雲石橋を目指す。当然、ギュウ詰めで苦しい。わかとたくを雲石橋で降ろし、熊石の警察署に計画書を提出しに行く。平温泉の国民宿舎に車を残置し、バスで雲石橋まで行く。雲石橋には停留所はないが、運転手さんの好意で、目の前で降ろしてもらう。
ここ数日間の晴天のおかげで、焚火が豪快に燃え上がる。たくが、小学生のように石を川に投げ続ける。夕方、釣り糸をたれるが、当たりはない。河原の水は、汚くて飲めそうにないので、少し上流の支流に水をくみに行く。
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
04:00 | 晴 | 起床 | |
05:00 | 出発 | ||
06:20 | Co165 | ||
07:00 | イワナ沢 函 | ||
08:15 | Co205 | ||
09:30 | Co280 | C1 |
雲石橋をくぐっていくと、巨大な砂防ダムが立ちふさがっている。右岸を高巻く。砂防ダムの上に上がると、当然の事ながら、巨大なダム湖が広がっていた。今回は水量が少なかったので、湖底を歩けたが、増水中なら激しい高巻きを強いられるかもしれない。ダム湖の上から、イワナ沢出合までは単調な河原が広がっている。
イワナ沢出合からすぐの函は、急流の奥にツルツルの滑滝が架かっている。とりあえず、いつものように泳いで取り付かせてみる。まずはサブリーのわかに行かせるが、まったく太刀打ち出来ずに戻ってくる。次に嫌がるたくを無理矢理泳がせる。滝の急流に阻まれ、流される。最後にとーのさんも行くが、やはりダメ。まぁ、函の洗礼も済んだということで、右岸を巻く(笑)。長い函を大きく高巻く。巻き道は明瞭だ。Co200あたりの河原に出る。
あとは、Co280二股天場まで何もない。
時刻 | 天候 | 場所 | 行動 |
---|---|---|---|
04:00 | 晴 | 起床 | |
05:00 | 出発 | ||
06:00 | Co480 | ||
07:00 | Co670 滝 | ||
09:45 | Co820二股 | ||
10:45 | コル | ||
12:05 | 平田内川Co750 | ||
13:30 | Co600 | C2 |
出合からしばらくは単調な河原が続く。Co330二股のあとに小さな滑滝が2つある。Co430二股のあとに少し大きめの滝が2つ出てくるが、難しくはない。Co640二股の左股を上がっていくと、すぐに左岸の方から、枝沢のように大きな滝が落ちてくる。
トップのわかは右岸に取り付き、滝の中程のテラスを横切り、左岸のガレから尾根を越えて滝の落ち口へ至る。そこでザイルを出し、それぞれ好きなところにトライする。たくはわかと同じように、右岸からテラスをトラバースし、最後は、落ち口のすぐ左岸の草付きをザイルで引っ張り上げる。とーのさんは、右岸を直上しようと試みるが、難しいようで、あきらめ、他の2人と同じ所をトラバースし、最後は水流を直登した。わたしは、とーのさんのあきらめた右岸を直登する。これは非常に難しい。ちなみにここにあった残置ハーケンはほとんど効いていなかった。
この上部から、沢は狭い函状になり、中には小さな滝がいくつもある。微妙なところもあるが、全て直登していく。しかし、下降は困難だろう。
Co820二股は両股に滝が架かっている。右股にはいると沢はブタとなり、コンパス通りに沢を選んでいくと、ついにヤブとなるが、5~10分でコルに至る。
コルからヤブを漕いで降りると、すぐに沢が出てくる。しばらく下ると、滝が現われるが、快適にクライムダウンしていく。Co750二股のすぐ上に、真っ赤な2段の滝が架かっている。クライムダウンは嫌らしいので、左岸の尾根に取り付き、ヤブを漕いで二股まで降りる。そこからCo620二股までは、一度アプザイレンをした。この沢は、登るのはチョロいだろう。Co620二股より、函をひとつ下ったところに天場がある。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
05:00 | 起床 | |
06:05 | 出発 | |
07:20 | Co480二股 | |
08:45 | Co400 2段の滝の下 | |
09:40 | 洗濯機の釜滝 | |
10:10 | 平温泉 | 下山 |
今日は泳ぎの連続なので、起床を1時間遅らせる。天場からすぐに滝がひとつある。この滝を降りてから、ウォータースライダーの出来る滝が出てくる。
Co530二股の滝は、メンバー3人は左岸を巻かせ、わたしは左岸のスロープ状になったところから釜に滑り落ちる。なかなかスリルがあって面白い。その下からよい廊下があり、どぼんと飛び込み泳ぐ。そこに函館の社会人軍団がいて拍手をもらってしまった(苦笑)。Co450の大きな滝はさすがに飛び込むわけにも行かず、左岸をアプザイレンで下るが、そこからは大きな釜を泳いで行くしかない。
Co400二股にある滝は、2段になっていて、上段を泳いで流されると、突然下段の滝が見えて、巻き込まれて落ちそうになってびっくりする。あわてて岩にしがみつき、釜から上がり、左岸を高巻いた。その下流もどんどん飛び込み、流されていく。
平温泉のすぐ上にある、大きな釜のある、2段の滑滝で、上段から滑ると、釜が洗濯機のようにグルグルと渦を巻いていて、脱出出来ない。わたしは、足がつくにかかわらず、溺れそうになってしまった。そこの下段の釜はよいプールになっていて、そこでしばらく泳いで遊んでいく。
そこからすぐに平温泉についた。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
05:30 | 起床 | |
06:15 | 出発 | |
07:25 | 入渓 | |
09:00 | Co160 | |
10:05 | Co270 函 | |
12:00 | 122点沢出合 | C1 |
朝、起きると雨が降っている。しばらくツェルトの中で天気待ちをする。雨がやんだようなので、出発するが、時々小雨がぱらつく。歩きなれた長い林道を過ぎ、ゲートを過ぎると、相変わらずの藪の踏み跡。
沢に入り、泳ぎなれた函を今年もやっぱり泳いで越える。出現する函はほとんど躊躇せず飛び込んでいく。新人がいない分、淡々と進んでいく。
下ノ廊下も泳いでサックリと通過。さらに続く函は、何となく余裕をかまして、「行ってみっぺか?」とか言って突入する。中には、3段の滝が架かっていた。1段目は軽く越える。2段目はごとーさんが空身で左岸をチムニーで何とか登り切る。3段目はダッシュが泳いで左岸からとりつくが、手が届かない。私が右岸からへつろうとしても、スリップして2度落ちる。結局、あきらめて、また泳いで函の入り口まで戻り、高巻き直す。高巻きは1分であった。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:05 | 出発 | |
06:15 | 122点沢 Co190 4段の滝の上 | |
06:45 | 30m大滝の上 | |
09:00 | 122点沢出合 | |
10:35 | 51点沢出合 | |
13:30 | 51点沢 25m大滝の下 | |
14:30 | Co380二股 C2 |
本日は122点で滝の練習をして往復である。特に問題なく、4段の滝をセオリー通りサックリとクリアし、大滝に到達する。しばし大滝を眺め引き返す。4段目をクライムダウンし、残りをアプザイレンの連続で降り、あっという間に122点沢出合に帰ってくる。
下ノ廊下をさくっと泳いで下り、51点沢の天場を目指す。25mの大滝も特に問題なく、天場に到達した。さすがに3年連続ともなると、何も考えずに通過する感じだ。これといって書くこともない。詳しく知りたい人は過去の記録を読んでくれ。
いきなり寝坊。なんか、台風が近づいているとかで、風も強いし、あー。今日はもう停滞!
・・・そのうち、日が昇り、日差しで暑くて目が覚める。なぜだ。きっと、アンドレが下山したためだろう。きっとそうだ。
昼過ぎから、ごとー、ダッシュの両氏が体のかゆみを訴える。漆かぶれだ。ダッシュは、この後漆かぶれが悪化し、本山行から戦線離脱する。
今日も終日停滞。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
03:00 | 起床 | |
04:20 | 出発 | |
06:00 | Co650 | |
08:30 | 珊内岳 | |
10:45 | 珊内川 Co400 | |
14:45 | 岩魚橋 | |
15:30 | 珊内 | 下山 |
停滞がかさんだことと、メンバー2人の漆かぶれが悪化していることから、この日のうちに珊内を目指すことになった。
問題の右股沢は40m3段の滝を巻いてしまうと、後は何もなかった。小滝や小規模な函が連続するが、少々チムニーの練習になるくらいで、これといった見せ場はない。少々拍子抜けだ。函もゴミの詰まった「ゴミ函」だ。藪に突入すると、延々と急斜面の笹藪が続き、うんざりだ。この沢の核心は、函や滝ではなくって、藪だった( ̄□ ̄)。
珊内川上部は非常にごみごみして歩きにくいが、中流部より、滑り台、スライダー、滑、函ありで非常に楽しい。飛び込んで流されていく。途中でごとーさんが滝壺にヘルメットを飲み込まれる。スサノ沢出合より、2つ目の滝記号でアプザイレンをする。それ以外はほとんど釜に飛び込んで行ける。
しばらく河原を歩いていくと、橋の下に出たので、そこから道に上がる。珊内の海岸に出て装備を広げて乾かしながら、バスがくるのを待った。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:00 | 出発 | |
05:55 | 日陰の淵 | |
09:55 | Co300 | |
14:00 | 湯ノ沢乗り越しの沢 | C1 |
天気はいいのに、なぜが風がものすごく冷たい。オホーツク高気圧が張り出しているせいで、夏だというのに気温が上がらないのだ。砂防ダムの上から沢に降りる。水が冷たい。しばらくは河原であるが、だんだんと函状になってくる。ほどなく、左岸から両岸が切り立った岩壁となった狭い廊下状地形の沢が滝となって合流してくる。これが悪名高き日陰の淵である。
F1のすぐ後ろに続く流れの速い函。さすがに薩摩のトビウオ(?)ことダッシュしゅうさくはさっくりと泳ぎ切る。ごとー、かわはら両氏も何とかクリアする。しかし、かなづちの私は全く前に進まない。やむを得ず、細引きで引っ張ってもらう。しかし、朝一番のまだ寒い時間からこの泳ぎはかなりクレイジーだ。さらに函が続き、奥にF2が架かっている。函の右岸をはいつくばっていき、一端左岸に移る。F2はつるつるで取り付けない。右岸に移り、ハーケンを打ち、シュリンゲをかけてそれをつかんで登る。ここまでがいわゆる日陰の淵。日陰の淵はまさに日陰で、全く日の光が入らず、猛烈に寒い。この、F1からF2までのほんの数10mの間を突破するのに、1時間半を要した。恐るべし日陰の淵。初っぱなからクレイジーな気分にさせてくれる。
函状はなおも続くが、いずれも日陰の淵に比べればかわいいものだ。F3は右岸の岩の上から釜に飛び込み、左岸に移り直登する。F4は広い釜を持った2段のかわいい滝である。ここを過ぎると函状はまばらになり始め、やがて河原となる。
何度か雪渓が現われ、上に行ったり、トンネルをくぐったりする。Co300手前より再び函状となり始める。F5(Co300)は、2名は滝の左岸のチムニーを登り、ほかの2名は手前から高巻く。すぐに続くF6は大・中・小の3段の大きな滝で、左岸を直登し、そのままテラスをトラバースするのだが、このテラスがちょっと傾斜があって怖い。F7(Co400)は2段の大きな滝だ。左岸を直登する。裏沢のF3に似た感じがする。函滝のF8(Co440)は腰まで使って、ダッシュ、ごとー、私ととりつくが、全く直登不可能だった。左岸を巻く。F9(Co450)は一見難しそうであるが、左岸の壁を慎重にトラバースしながら登っていく。特に問題はない。ここを過ぎると予定天場についた。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:10 | 出発 | |
06:40 | 湯ノ沢本流 | |
07:10 | 林道 | |
09:30 | 下山 |
ヒヤミズを直接下ることも考えていたが、滝も多く、寒いし、滑るしということで、湯ノ沢に乗り越すことにした。藪も薄く、問題ない。アプザイレンを一回して、湯ノ沢に出、すぐに林道にぶつかった。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
ポロピナイキャンプ場 | C0 |
相変わらず荒っぽいごとーさんの運転に不安を抱きつつ、恵庭のごとー邸を出発。ポロピナイキャンプ場へと向かう。なんだかしらんが、私はこの年3度目の恵庭岳である。
夏休みだけあって、キャンプ場にはかなりの人が居る。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
05:40 | 林道入口 | 出発 |
06:05 | F1 | 右岸巻き |
06:20 | F2 | |
08:25 | F6 | |
08:45 | F7 | |
09:50 | F9 | |
11:25 | F9上 | リターン |
14:30 | 林道入口 | 下山 |
すがすがしい朝である。ボディをこすりそうになりながら、ごとーさんの車で出発する。林道入口の道路脇に車を残置し、滝沢入口へと進む。滝沢は、滝沢という割には、滝は滝ではなく、水は一滴も流れていない枯れ沢だ。河口にある登山者名簿を見ると、意外に人がいっぱい入っているようだ。特に、自衛隊が大集団で入っているのが目に付いた。どうやら、訓練に使っているようだ。
少し行くと、すぐに F1 が出てきた。ここはとりあえず、右岸巻きにする。 F1 を超えると、すぐに F2 が出てきた。ここで、ザックを2つにしてトップは空身で登ることにする。資料通り、抜け口がいやらしく見え、多少考えたが、手を伸ばすと、ガバホールドを発見してさっくり解決。何カ所か支点ボルトが打ってあったが、最も下が見えやすそうな所にアンカーをとって確保する。セカンド以降は、ザックの重みのため、中間部で少々手こずったようである。
F2 の後はこれといった物はしばらく出てこず、 F3 ~ F5 はよく判らないままに通過する。
F6 はごとーさんがトップを行くことにする。右岸を直上し、残置シュリンゲのある位置から右へトラバースするが、つらいらしく、かなり手こずる。セカンド以降もかなりつらい大勢でなんとかクリアする。 F7 はおやぶんがトップ。左岸の中央よりに取り付き、途中、右(更に左岸)へトラバースしてクリア。 F8 はフリーでクリアする。
F9 は再び私がトップを行く。見た目、どこでも行けそうなので、中央部に適当に取り付く。途中、岩を抱きかかえるように左へ移り、そこから直上していく。上にあがると、大きな岩盤の下に、ボルトと細引きが見えている。案外新しそうなアンカーだが、落石の直撃を受けたらしい。・・・くわばら。下部の見えない位置で確保することにする。ここで、ラストのごとーさんがかなり手こずり、2度ほどフォールする。この時、私の確保が甘く、結構な長さ、ザイルを流してしまう。その後、岩の落ちる大音響が聞こえる。一瞬、ごとーさんが潰されてしまったかと焦るが、すぐにザイルが動き始めたのでほっと胸をなで下ろす。何とか全員登り切り、そこでリターンを決定する。
何度かアプザイレンを繰り返し、 F1 まで降りる。そこで、 F1 にトップロープをかけ、登ってみることにする。抜け口のまっすぐ下に取り付き、そこから登りやすい所を登っていく。たいして難しいところはなかった。ただ、右下に見える白い岩の帯が、今にも大崩壊を起こしそうでかなり怖い。抜け口がハングして少し考えるが、あるテクニックに気づけばまるで問題なし。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
室蘭 | 出発 | |
14:00 | 余別海岸 | C0 |
電車とバスでデンコデンコと余別へ。海岸にツェルトを張ってC0。近所の店で水を分けてもらう。なんて、図々しい奴らだ。ツェルトに入ってから、ぽつりぽつりと始まる。少々の不安。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 出発 | |
08:30 | 51点沢出合 | ナニ |
14:00 | Co380二股 | C1 |
余別林道をすたすたと進む。林道終点のゲートで、よねやさんパーティの2台の車を発見。廃道と化した林道跡を生い茂る草をかき分け、余別川に出る。
わらじに履き替え、51点沢出合まで、いくつかの函を泳いだり、へつったりして進む。出合では例によって、3時間ほどナニにいそしむ。去年のいわしたさんのモノが激しかったせいもあって、納得の出来るほどの成果はない。
25m滝まで、昨年同様レッツ直登。釜のある滝で、ごとーさんの「巻き」指示があったにもかかわらず、私一人泳いで取付き、直登して、怒られた記憶がある。しかし、ここで楽しまねば、どこで楽しむ。セオリー通り、25mを左岸巻きし、Co350の滝を左岸巻きし、Co380で幕営とする。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:25 | 出発 | |
07:50 | Co830二股 | |
09:35 | 珊内岳 | |
15:00 | 122点沢出合 | C2 |
天場を出て、すぐの滝はこれまたセオリー通り、右岸を巻き、アプザイレンで下降。Co400二股から予定通り左股をすすみ、40m大滝。
赤岩での特訓の成果で、余裕があるのか、この2段の滝を眺め、1段目はシャワーで行けそうだなどと、デカいことをぬかす。思わず登ってしまいたい衝動を抑え、予定通り、右岸尾根の木登りに突入する。相変わらず激しい巻きだ。しかし、まぁ、この沢の見所も相変わらずここだけだ。
昨年は、沢を間違えたらしく、酷い目にあったので、今年はCo830二股を間違わないように、地図をよく見ながら慎重に進む。Co380二股では、確認のために50分ほどの時間を要する。それだけ時間をかけるくらいなら、多少間違えても藪漕いだ方が早いだろと言う気もするが、50分藪を漕ぐのと、50分地図をにらみ続けるのはやはり大違いだ。沢はやがて枯れ沢となり、太い笹が多いかぶるトンネルとなる。ついに藪に突入する。やはり今年も沢を間違えたかと、ダケカンバによじ登り確認すると、目の前にピークがあった。
コンパスを切って、背丈以上の笹藪を漕いで122点沢に降りる。30m大滝は、左岸をアプザイレンでテラスに降りるのがセオリーだが、我々は左岸草付きをそのまま進み、ルンゼにでて、クライムダウンする。4段の連瀑は、アプザイレン、アプザイレン、クライムダウン、クライムダウン。
時刻 | 場所 | 行動 |
---|---|---|
04:00 | 起床 | |
05:20 | 出発 | |
09:40 | 林道終点 | 下山 |
今日はドンブラコデーなので、快晴を願っていたが、願いは通じず、どんより天気。核心の下ノ廊下に着く頃についにぽつりぽつりと始まってしまう。あう~。それでも、ここで楽しまない手はない。水流に乗ってどんどん流される。出来れば、先行している米谷パーティーに追いついて、車に便乗させてもらおうという図々しい期待をしていたこともあり、その後の函でも躊躇せずにどんどん飛び込んで、一気に流される。
存分に楽しんで、沢からあがり、林道終点までたどり着くと、とーのさんとミラが残っていた。なんと、山中で財布やら、車のキーやらを落としてしまい、スペアキーをとって戻ってきたところを我々につかまってしまったのだ。南無さん・・・。哀れ、全財産をなくした上に、我々を拾って帰る羽目になったとーのさんであった。
車中で、こばPパーティが、122点沢に降りるつもりが、なぜか反対の珊内川に降りてしまうという醜態を耳にする。トンマ揃いの(ぉぃ)他パーティをあざ笑う我らエリート集団であった。
その後、何度となく遡行することになる余別川の初遡行である。