カスベ岳頂上へと至る沢は、真駒内川支流の熊戻の沢やイワナの沢、あるいは北面の本流が報告されているが、いずれも源頭で濃密な藪漕ぎに苦しめられるらしい。それでいて、まあそれなりの何かしらが出てくるようではあるがさほどの何かではないようである。それならばいっそ、ピークハントに的を絞ってより容易なルートを探りに南面のカスベ沢を狙った。アプローチも容易で登りやすいこの沢があまり報告されていないのは少し不思議な話である。
2016年06月19日(日)
利別目名川沿いの林道を遡り、カスベ沢出合に車を置いて取水口の上から入渓する。取水口の池にはイワナが泳いでいるのが見える。
平坦なゴーロを蛇行しながら進み、やはり予想通り何も無いブタ沢かと思っていると、 Co330 に大きな滑滝が出現した。
左岸を直登する。上にはしばらく滑床が続いている。その後はやはりほぼ何も無いが、ブタ沢としては歩きやすい方だろう。
雑感
出てくるのは下部の滑滝だけで、あとはブタ沢だが、割と歩きやすく、詰めの藪はほぼ皆無なので、ピークハントに使うには他のどの沢を使うよりも良いだろう。
このルートは「新版 北海道の山と谷 1」に収録されています。