羊蹄山でシャリバテの見本を見た

ふ~ちゃん
目的
新人強化 後方羊蹄山京極コース往復
日程
2012年05月19日(土) - 20日(日)
山域
後方羊蹄山

今年はやる気の有りそうな新人が3人も入った。8年前、やはり3人の新人が入ったが、向こうのやる気とこちらのやる気が乖離していてスパルタしすぎて失敗した。4年前、現役との連絡を控えていた時期で新人が3人も入った事を知らず、スタートに失敗した。今回は新人達の気持ちを測りながら上手くやれたらと思う。

そんなわけで、久しぶりに新人強化で羊蹄に登る事になったが、私の都合で1週間延期となり、一年生2人の参加予定が1人になってしまったが、致し方あるまい。

行程

2012-05-19
部室~京極登山口~京極コース~羊蹄山~母釜/避難小屋 C1
2012-05-20
C1~母釜(滑落停止訓練)~押出ノ川ルート~京極登山口 下山

メンバー

C.L
ササオ
S.L
ふ~ちゃん
E
三好

装備

2012年05月19日(土)

タイムレコード
時刻天候場所行動
06:30部室
09:15京極登山口出発
10:55Co1030
13:00八合目手前
14:35京極ピーク
15:20父釜C1

私は前夜、部室に行って仮眠を取る。深夜2時過ぎにササオも登場。しかし、会館の施錠以降は部室の窓から出入りするこのシステムはどうにかならないものか。5時過ぎに起きて出発の準備をするが、出発予定時間になっても新一年生の三好君が現れない。まあ、この年にもなると遅れてくるヤツの1人や2人居るのは予想の範囲内なので昔のようにキレる事はなくなったが、かといって甘い顔を見せてもいけない。軽くカツを入れておく。

さて、急いで車に荷物を積んで出発。ローソンで朝食を買うが、やはりセイコーマートと比べると割高だなあっと。天気はあいにくの曇り空で、羊蹄は見えない。京極の派出所で計画書を提出し、京極登山口へ。幸いに雲はなくなり、羊蹄山がりりしい姿を見せてくれた。

youtube:
キックステップ

三好のポリタンには水が入っていなかったが、リーダーらの水が十分にあるのでおそらく足りるだろう。雪は昨年と比べるとかなり少なく、四合目付近まで登山道沿いに進む。雪渓が出てくると、ソフトソールのササオがつらそうなので、アイゼンをつけさせた。新人三好は大変元気で、どんどん先頭を歩き、リーダーもサブリーも付いていくのがやっとだ。天気はいいが、少し風があって気温もひんやりとする。

そんなんで、先輩形無しだなあっと思っていたが、三好はだんだん口数が少なくなり、八合目を境に一気にペースダウン。私に付いてこられなくなってしまった。これは、何というか、典型的なシャリバテだ。おそらく水を忘れた→水分を控える→喉が渇くので食べるのも控える→シャリバテ、そんな構図だろう。いかにも経験不足で陥る現象で、思わず笑ってしまった。


youtube:
父釜尻滑り 1/2
youtube:
父釜尻滑り 2/2

外輪は少し風が強く、母釜も小も雪が少ないので予定通り小屋へ行こうとしたが、冗談半分で「父釜に泊まっても良いよ」というと、ササオが目をキラキラさせて「中心に泊まりましょう」というので父釜に泊まる事にした。持ってきた肥料袋に雪を詰めて、父釜まで尻滑りで一気に下りて幕営する。


外輪山パノラマ[image/jpeg:76kB]
外輪山パノラマ

いつものように雪を溶かして水を作ろうとするが、 MSR が異常燃焼を起こして安定しない。テント内がススだらけになってしまう。一端火を消し、ススを落として再点火するとようやく安定した。しかし、この MSR には次回大雪でも苦労させられる事となる。

2012年05月20日(日)

タイムレコード
時刻天候場所行動
04:00起床
06:20出発
06:45父釜滑落停止訓練
07:45
08:50羊蹄山(留産ピーク)
09:00押出ノ川尻滑り
09:40懸垂下降
11:30京極登山口下山

夜間はかなり風に叩かれた。父釜は外輪に囲まれているので、風は少ないだろうと思っていたが、そんな事はなさそうだ。風でテントが飛ばされないようにしながら撤収。外輪へ登る。

youtube:
滑落停止訓練 1/4
youtube:
滑落停止訓練 2/4
youtube:
滑落停止訓練 3/4
youtube:
滑落停止訓練 4/4

昨日尻滑りをした辺りで、滑落停止の練習をする。ササオと三好はホームセンターで買った安いカッパ、私は肥料袋に穴を開けてパンツ風に履いてみるが、さすがにちょっと窮屈だ。朝は雪面が少しは凍るだろうと思っていたが、そんな事は全くなく、昨日と同様グズグズの雪だった。まずは普通に滑って止まる基本形の練習。その後、前飛び込み、前転、後転の練習。ササオは結構びびりだ。

一時間ほど練習をしてから、外輪を反時計回りに回って留産ピークへ。風が強くて飛ばされそうだ。いつものように京極ピークから雪渓へ下りて尻滑りスタート。三好の透明のビニール合羽は早々に破けてしまったが、ササオの持ってきた合羽は大丈夫そうだ。


youtube:
尻滑り(1/4)
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尻滑り(2/4)
youtube:
尻滑り(3/4)

三好を先に行かせると、早速テントポールを落として行った。回収してササオに持ってもらう。三好はその後テントマットも一度落とす。尻滑りをする時は、ザックの外にぶら下げている物をなくさないように注意しましょう。


youtube:
尻滑り(4/4)

尻滑りが終了し、懸案の懸垂下降するが、トップで下ったササオが少し苦労している。下りてみると、確かにあまり良くない。昔はこんなに酷くなかったと思うが、が崩壊しているのだろうか。滝の下は急傾斜の雪渓が断続し、バックステップで下るがソフトソールのササオは案の定少しスリップする。この辺も含め、来年以降はロープをダブルにするなど工夫する他、新人の安全確保も少し考えなければならないだろう。

雪渓を淡々と下り、林道に出る。ちょうど美味しそうなタラノメが出ていたので三好の履いていた軍手を借りて木をしならせて回収したらが、手を離した時に軍手がすっ飛んで何処かに行ってしまった。申し訳ない。

下山し、着替えるが、風呂セットを部室に忘れてきたササオは素肌に雨具を着て過ごす事になる。京極温泉に入って、ササオにはビールを、おこちゃまの三好にはフルーツ牛乳を、私はファンタで下山乾杯。京極の吹き出し公園で水をくむが、正直ここの水は微妙。現役2人が、ガッツリ食いたいというので、伊達のかつ吉で飯を食って帰ってきた。でも、ガッツリ食いたいという割には2人ともそれほどおかわりしなかったなあ。

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