ニタナイ川~伏美岳

ふ~ちゃん
目的
伏美岳北面直登沢遡行
日程
2008年08月04日(月) - 05日(火)
山域
北日高

今年は山に行こうと思うと雨が降る、どうにもタイミングの悪い年だ。8月頭の大雨がようやくやんだが、は増水でろくな所に行けず、やむを得ず選んだのがこのルートだった。確かに滑滝が多く快適なルートであったが、秋の終わりに行くのがお似合いのルートであると感じた。気持ちが充実していればもっと楽しめたろうが、天気に裏切られ続け、少々ひねくれている自分がいた。

行程

2008-08-04
道の駅中札内 C0
2008-08-05
伏美岳北面直登沢伏美岳伏美岳北東面直登沢

2008年08月04日(月)

8月に入ってから3日間、雨が降り続け、特に日高地方は大雨となって遡行は絶望的だ。今回はコイボクやペテガリ沢などをねらっていたが、遡行以前に林道通行さえも危うい雰囲気だ。十勝方面はさほど降っていないようなので、あわよくばキムクシュベツ川などをねらいつつ、美生川周辺をめざして出発した。偵察のため、あえて天馬街道周りで向かう。日高側の川はどこも濁流となっている。十勝川の川は日高側ほどではないが、やはり増水している。

どうでもいいが、戸蔦別川を橋からのぞき込んだ後、車に戻ると、背中にマルハナバチがいて刺されてしまった。私ほどマルハナバチに刺されやすい人はいないだろう。

今夜はとりあえず中札内の道の駅で車中泊して、明日股偵察することにする。

2008年08月05日(火)

タイムレコード
時刻天候場所行動
04:00快晴起床
08:05快晴伏美岳登山口出発
09:00トムラウシ山南面出合
11:00Co1460
12:10伏美岳
15:20伏美岳登山口下山

今日も天気はよい。ひとまずキムクシュをねらってヤオロマップ川へ向かう。しかし、やはりまだ水量は多く、やや濁っている。単独でキムクシュベツ川遡行するような条件ではないだろう。林道終点までを偵察して引き返す。

今日はまだどこも水量が多そうなので、水量にあまり関係なさそうな伏美岳北面直登沢へ行くことにした。伏美岳登山口には5台ほどの車が停まっていた。

登山道を少し歩き、はじめに横切る枝沢から下に下りる。出合は小さなになって、藪に覆われた水路を通って本流に合流している。帰りのためにの所にテープを打っておく。本流はしばらくはブタ沢だ。やはり水量はやや多めで少し歩きにくい。

伏美岳北面直登沢

Co830 滑滝三段一段目[image/jpeg:350kB]
Co830 トムラウシ山への沢出合から滑滝が始まる
Co860 滑滝[image/jpeg:240kB]
Co860 どんどん出てくる滑滝
Co870 樋滝[image/jpeg:277kB]
Co870 樋状の滝はステミングで
Co975 逆層スラブ[image/jpeg:304kB]
Co970 逆層スラブの滝

トムラウシ山南面出合となって合流している。本流は滑滝となって、ようやく快適な遡行が始まる。は滑滝が三段ほど連なり、水量が多いので足を滑らせるとしたまで飛ばされそうだ。

はどんどん出てくるが、傾斜は緩くいずれも容易だ。 Co870 付近で樋状のが出てきたので、中ノ岳ノ沢を想定してステミングで登るが、チョロすぎる。 Co960 で二手に分かれた滝が出てきて、その上には逆層スラブ状の滝が続いているが、フリクションを利かせて突破していく。

とどまることなくが続いているが、正直ちょっと飽きてくる。もうちょっと変化のある手応えのあるヤツをください。写真を見返してもどれもこれも同じような滑滝が続いていて全く記憶にない・・・・。


Co1080 滑滝[image/jpeg:346kB]
Co1080 似たような滑滝が続く
Co1165[image/jpeg:308kB]
Co1165 ルンゼ状の滝
Co1320[image/jpeg:275kB]
Co1320 右岸ルンゼが合流する側壁滝

Co1030 からの長い滑滝は、水際右岸クラック沿いを直登した。 Co1090 の二段のは右岸から中に入って直上し、更に左岸を直登した。と書いてはいるが、全く記憶にない。 Co1165 二股でようやく変化のあるルンゼ状のが出てくる。しかし、全く問題なく直登した。その後は状となって、はっきりしない滝が続いている。おそらく早い時期は雪に埋められているだろう。


Co1440 雪渓[image/jpeg:233kB]
Co1440 わずかに雪渓が残っていた
源頭[image/jpeg:330kB]
苅り分けられた藪

Co1440 にはスノーブリッヂが残されてた。先ほどまでは雲ひとつ無い天気だったが、10時を過ぎたあたりからどこからともなく雲が出てきてガスに覆われてしまった。詰めはなりに行くと、北西の支稜線に向かう感じなので、戻って一本左の沢に移ると、 Co1700 ほどで藪に入るが、ピークまでノコで苅り分けられていた。

ピークではやや雲が多いが、それなりの展望が得られた。いつもならまだ雪渓がありそうな所にも今年はほとんど雪の痕跡は見られない。美しいハイタカの雌が一羽、尾根を越えて飛んでいった。

伏美岳北東面直登沢

下りは登山道を少し下ってから、 Co1450 あたりから北東面のに下った。はじめは急傾斜のがリーで歩きにくい。 Co1300 付近で水量の少ないガレ沢と垂直のとなって合流する沢が二本枝沢状に並んでいるが、どちらがピークに向かうものかはわからない。

Co1140 大滝[image/jpeg:297kB]
Co1140 大滝

一本を下り、更に Co1140 二股は大きなになっているが、何とかクライムダウンで下りた。その下はガレの埋まった状となっていて、ひとつだけルンゼ状の滝があった。その後は小滝が断続し、一箇所だけ左岸高巻いた。徐々にブタ沢と化していき、本流に合流した。

再びブタ沢

ブタの本流を再び歩き、テープを回収して登山道に戻った。確かにの数は多かったが、今の時期としては少々物足りない感のある山行だった。地図を見ながら明日はどうしようかとしばらく考える。本当はピパイロ岳北面あたりを考えていたが、やはりブタの予感がする。とりあえず再びヤオロマップ川周辺をねらってコスモール大樹へと向かった。

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